先入観

新婚さん向けの２DKマンションを４ヶ所車でご案内しました。
車に乗って間もなく「今日見ていただくABCD４物件のうち、Dは線路際で窓を閉めても電車の音が部屋に入ってくるから私はお勧めではない」と申し上げました。ところが、最後にDを内見したところ、日当たりが良く、先方の業者の説明も良く、どうも４件の中では一番気に入っていただいた模様です。
先方の業者の説明の決め手は、「今入居している人は全て継続の方ばかり、電車の音も生活のリズムと思えば気にならない。むしろ、以前住んでいた人は夫婦でプロのフルート奏者だったので、多少うるさくしてもかまわない。」というものでした。
私の先入観からお勧めしなかったのですが、自戒しています。

契約スタイル

不動産業者によって契約方法がまちまちみたいです。
賃貸物件をお客様に仲介して成約した場合、仲介業者も契約書と重要事項説明書に署名、捺印するのが普通だと思っていましたが、業者によっては仲介業者の署名、捺印は要らないというところもあります。つまり、契約日に仲介業者の立会いは不要という訳です。
考えてみれば、仲介業者は契約当事者ではなく、署名、捺印しても仲介した事実を記録するに過ぎません。契約後にトラブルが生じても仲介業者が責任を問われる筋合いのものでもありません。
長年の業界の慣習なのでしょうか？仲介業者が署名、捺印しなくてもいいという今後の流れが主流になるのでしょうか？特に、諸先輩諸氏お教えください。

理想的１本

自転車で幅１０ｃｍのセンターラインの上をなるべくゆっくりと踏み外さないよう走ってみると、肩や腕の力が抜けているときこそ、遠くまで走れることが分かります。剣道やゴルフその他のスポーツでも同じことです。構えている時は全身の力を抜き、打つ瞬間だけ力を入れます。もし四六時中力を入れていれば、相手の動きにすばやく反応できませんし、疲れます。
力を抜いていながら、気持ちでは全神経を集中させて「きたら返すぞ」という気構えで対処します。むしろ、竹刀を互いに触れさせながら相手の呼吸を推し量りながら攻めていきます。息を吐いたときは出やすく、息を吸いながら出ることはありえませんから相手の息使いを探ることは重要なのです。そして攻め切って相手が我慢しきれずに出てきたところを返すのが理想的な１本なのです。

感動の伝え方

ピアノを弾くとき、初めての曲であれば楽譜を見て何度もたどたどしく弾き、暗譜できた頃にはスムーズに弾けるようになります。しかしながら、自分が弾いている曲を自分で鑑賞しながら弾けるようでなければ真の暗譜とは言えません。つまり、その曲にのめり込み、作曲者の意図するところに立って、作曲者が感動して他にも知らせたいがために作曲した同次元に立たなければならないのです。
ピアニストは作曲者の感動を聴衆に伝える役目を担っています。若いとき好きな曲があって、その曲をピアニストを換えて１本のテープに録音し、連綿と聴いていたことがあります。そして、それぞれのピアニストのいい点をピックアップして、真似て弾いたことがあります。すると、総花的になりつまらない曲になってしまいました。プロのピアニストは１曲の中につまらない物とすばらしい物との落差を付けすばらしい物を見事に開花させて感動を大きく伝えているのです。

風が吹けば桶屋が儲かる

昨日は台風が首都圏直撃ということで大変でした。朝から雨模様でしたし、皆さん早々に仕事を切り上げ、早めに帰宅された方が多いようでした。
我が家でも愚息が休暇をもらって富士登山をしようと思ったら台風で足止めを食い、京都からの友達数人と自分の部屋でたむろしていたようです。
幸い、雨風ともさほど激しくなく都内では被害らしい被害はなかった模様ですが、弊社ではホームページへの１日分のアクセス数としては過去最高を記録しました。毎日同業他社さん６社ほどのアクセス数をチェックしているのですが、一様に普段の日より増えており、減っていたのは１社だけでした。おそらく外に出れない分、あるいは早めに帰宅した分、部屋でも探そうかという気分になったのだろうと思います。デパートであれば「多数のご来店ありがとうございます」とアナウンスされるところで、「風が吹けば桶屋が儲かる」式に即契約に結びつくことを祈るばかりです。