きじ白女子と鈍色姐さん

我が家のしっぽの長い可愛い娘たちとの日々
たまに大人猫や子猫の里親募集

はじまりは…エピソードⅣ

2009-08-31 | にゃんこ


最後に保護できた子(じゅり君)は鳴かないので、本当に見つけられませんでした。



雨はどんどんひどくなり、びしょびしょになりながらの捜索です。


捨てられていた場所は竹と背の高い植物に覆われており、さらに暗闇というのも手伝って、中に入るとまるで樹海のよう。

見えるものは竹と植物だけで方向感覚も失われてしまい、冷静さを保っていないとパニックに陥ります。
とめさんも竹藪をなぎ倒して探してくださいました。

背の高い植物を掻き分けながら進んでいくと

「ぴぃーぴぃー」

と鳴き声が!

「あ!鳴いてる鳴いてる!頑張って!」

「お願い!頑張ってもうちょっと鳴き続けて!」

「頑張れ!頑張れ!頑張れ!!

みんなで声を掛け続けました。

最後の力を振り絞ってじゅり君は

「ぼくは ここにいるよ!」

と教えてくれました。

「よく頑張ったね、よく鳴いてくれたね」

抱き締めると、あとからあとから涙が溢れてきました。

あの時、一匹でも残してしまっていたら、諦めてしまっていたら、
恐らくずっと気にかかり探し出せなかったことを悔やみ続けなければいけなかったでしょう。

怖かっただろうしお腹も空いていただろうに、この子たち6匹全員が
私たちが見つけやすいようにと精一杯鳴いてくれたことに、本当に感謝しました。


また、この子たちのために力を貸してくださった
マ行様はと姉さんそらまめさん
捜索を手伝ってくださったとめさんとご家族様、
一晩預かって様子をみていただいたHIROさん、
ケージを貸し出してくださったTさん、
そして一番大変な時期の子育てを手助けしていただいたMさん、


本当に本当にありがとうございました



とりあえずは保護までの経緯は完結?です。

はじまりは・・・エピソードⅢ

2009-08-31 | にゃんこ

街灯もない真っ暗闇の竹藪を、懐中電灯の灯りを頼りにKさんと探しました。

昼間も子猫にとってはありがたくない天気でしたが、予報では夕方から雨との事。
先程から雨粒がぽつぽつと落ちてきています

でも、泣き声はしません。
移動するような、カサカサという音も聞こえません。
私たちが竹や草を掻き分ける音で、怖がらせてしまっているのか…

雨がひどくなる前に何とか助けたいとの願いもむなしく、
本格的に土砂降りになってきてしまいました。


怖すぎて声が出せないのか
声を出す元気が無いのか
狸や蛇やイタチに襲われてしまったのか

…事切れてしまったのか


お願いだから泣いて
助けてって叫んで

こんなことになるなら、捨てられてしまう前に無理は承知で引き取ればよかった
怖い目に遭わせてごめんね、ごめんね、ごめんね…

神様、どうかこの子たちを助けてやって
あとは私が何とかするから、今この子たちを助けて

色んなことを呟きながら竹藪を分け入る私は、
一緒に探していたKさんから見てもかなり怖い人だったろうと思います。

でもお願い、何とか見つかって!


祈りながら探していると、少し離れた場所からKさんが走ってきました。
腕の中にはキジ白の子猫が

激しく降り出した雨で身体が濡れています。
よほど怖かったのか、雨に濡れたから寒いのか、小さな背中がぶるぶる震えています。
でも、Kさんの腕の中で力強く鳴いてくれました。

「ぴー」

そこへ、心強い助っ人が。
昼間も捜索に加わってくださったとめさんが、ご家族と一緒に来て下さいました。


残るはあと1匹です。



エピソードⅣに続く

はじまりは・・・エピソードⅡ

2009-08-29 | にゃんこ
数日たったある日、それはあまりにも突然でした。

Oさんから

「里親を探すのに無理と判断し、保健所へ持ち込もうと思っていましたが、
 今朝捨てられてしまいました。」




そのメールを見た途端、何がなんだかわからなくなってしまいました。

里親さん探すんじゃなかったの
保健所へ持ち込もうとしてたって、どういうこと

頭の中はマークばかりで思考回路がうまく働いてくれません。

その日は朝から風も強く日も翳っていて、夏の日にしてはあまりにもひんやりとしていたので、
こんな日に子猫を放り出したら、低体温ですぐに死んでしまいます。

急いでOさんに場所を聞きましたが

「もうこれ以上うちに構わないで欲しい。」

と、捨てた場所も状況も教えてもらえませんでした。

せめて兄弟でかたまっていてくれたら…
早く探さないと手遅れになってしまう!

体調が悪いと上司に告げて無理矢理早退し、バスタオルと毛布とカイロを持って飛び出していました。

ただ、探すといっても捨てられた場所がわかりません。
とにかく捨て猫で有名な場所から探すしかないと、捜索を開始しました。

その間、以前お世話になったボランティアさんに

『緊急事態です

とメールを送り、探し方などをアドバイスしていただいたり、
地元に詳しいボランティアさんも一緒になって探してくださいました。

でも、やはり闇雲に探し歩いたところで見つかるはずもなく、時間だけがどんどん過ぎていきました。
気持ちは焦るばかりです。

せめて「怖いよ~お母さーん」と泣いてくれたらいいのにと耳を済ませて歩き回りましたが、
泣き声も聞こえません。

泣けないほど衰弱してしまったのだろうか
もしかして…もう?

悪いことばかりが頭の中をぐるぐるぐるぐる巡っています。
そしてだんだん日が暮れ始め、明かりがなければ辺りを見渡せない時間になってしまいました。

と、そこへKさんから電話が。

「Oさんから子猫捕まえたと連絡がありました

え???なにそれ

捨てた場所も教えてくれなかったし、もう構うなって言ったじゃん

でも見つかってよかった~急いで現地へ子猫を迎えに行きました。
が、当の本人はおらず。
押し付けられたKさん一人が段ボール箱を抱えて立っていました。

その時点で箱の中には4匹。
あとの2匹は見つけられず、Oさんはそのまま帰ったそうです。

まずは何よりも先に、子猫を温めてやらないと!

あまりに突然のことで受け入れ準備が出来ていなかったのですが、
そらまめさんがHIROさんに拝み倒してお願いしてくださったおかげで、
HIROさんが一晩健康状態などの様子をみてくださることになりました。

HIROさんに4匹の子猫をお願いすることが出来たので、
私たちはその後、その子たちが捨てられていたという竹藪に向かいました。



エピソードⅢに続く



はじまりは・・・エピソードⅠ

2009-08-28 | にゃんこ
7月初旬、お昼休みで食事をしていたところに、同僚の話し声が聞こえてきました。

「○○さ~ん、猫飼いませんか?」

少し離れたテーブルにいた私は『猫』というキーワードに反応してしまい、
聞こえづらいながらも話の内容が耳に入ってきてしまいました。

「友達のとこで納屋で子猫生まれちゃって。6匹もいるんですよ~

6匹そんなにというのが一番最初に感じたこと。
次に、その子たち、どうなってしまうんだろう…と。
もしかして…保健所とか?と不安になってしまった私が

「その子たち、どうするつもりなの?」

と声を掛けたのが始まりでした。

確認したところ、その同僚Kさんの友人Oさんは処分は考えていないということで、
何とか里親を探していい人にもらってもらいたいと思っているらしい。

それだったら出来ることは協力するねと私は里親募集のお手伝いをすることにしました。

それからその子たちの母猫の避妊の必要性も話し、KさんからOさんに伝えてもらいました。
話をするうちに、Oさんのお宅の周りには今回の母猫の血筋の子が何匹かいるようで、
ご近所でもその猫一家にご飯をあげているという話も聞けたので、

「それならご近所さんと話をして、みんなで協力して避妊・去勢をしましょう 
 Oさんだけが負担することはないですよ。」

とOさんに話をしました。

母猫の避妊手術をしなければ、今回のこの6匹の子たちを里子に出しても
また母猫に発情期が来て妊娠を繰り返してしまうこと、
下手をすればこの子たちの授乳がおわってすぐに妊娠することもあるし、
次の秋の発情期間に何度も妊娠し、また新たにたくさんの子猫が生まれてしまうことも。

「野良猫の子たちの避妊・去勢手術に協力的な獣医さんも居て、
 本来ならかなり高額になる手術費も野良猫価格でやってくれますよ」

と説明をしていたのです。


そんな話をしてから暫くの間、Oさんからの連絡が来ませんでした。



エピソードⅡに続く



ブログはじめました

2009-08-26 | にゃんこ
7月31日、人間の手によって母猫から引き離され、竹藪に捨てられてしまった小さな子猫6匹と出会いました。
このブログは、強く生きようとする小さな子猫6匹の里親探しのため、私あゆめが子猫たちに代わって始めました。
この子たちに、優しいお母さんがみつかりますように・・・