オートペディシューテクニック(整形外科に基づく靴製作技術)の歴史
はじまりは、戦争負傷者でした。
ドイツは、1914年に始まった第一次世界大戦のとき、陸軍が非常に強く
世界一の陸軍を保持していました。ドイツは、周りが地続きで外国なので、
陸軍が強くある必要がありました。
しかし、第一次世界大戦中に陸軍兵士が地雷などで大量に足に怪我を負い、
靴で改善できればという思いから当時の医者と靴職人が共同で
靴を製作したのがはじまりです。
その後、1917年LEIPZIG(ライプツィヒ)にて、
OSM連盟が設立されました。
1938年には職種としての資格制度も確立し、
靴を作ることのできるシューマッハーマイスターの試験合格と
オートペディシューテクニック企業、工房での3年以上の実務経験が
条件として盛り込まれます。
糖尿病などの病気や交通事故などで足にトラブルを抱えている方は多く、
その需要は昔と変わっていません。
靴の修理
今月スタートした2018年度のマイスター1年コースは、
現在靴の修理を練習しています。
靴の修理と、靴づくりはどちらが難しいですかと質問されたら、靴の修理のほうが
難しいと言えるでしょう。
それは、靴づくりはゼロから作っていくので途中で修正をすることが可能ですが、
靴の修理は、お客様が履いている唯一無二のものであり、
絶対に失敗が許されず途中で修正をすることもできません。
さらに、お客様が持ってくる靴は、素材、製法、デザイン、修理内容とも
千差万別なので、あらゆる靴に対応できる
総合的な知識と技術が必要になります。
フロイデでは、ドイツのカリキュラムに倣って、
初めに徹底して靴の修理を勉強していきます。
足と靴の学校フロイデの紹介
足と靴に関する専門教育機関です。
フロイデで学ぶのは、オートペディシューテクニックと呼び、
ドイツ語でOrthopaedieschuhtechnik と表記します。
日本語で直訳すると、整形外科に基づく靴製作技術です。
さらに細かく言うと、足の裏に全体重がかかります。
フロイデのセミナールーム
足と靴の学校フロイデのセミナールームは、
主に理論を学ぶ講義教室と、技術を学ぶテクニカルの教室があります。
こちらは、テクニカルの教室でドイツのグラインダーマシン、プレスマシン、
ポリッシャーマシン、バキュームマシン、電気ノコギリマシン、プスター、
ポストミシン、八方ミシン、ラミネーションマシン、ストレッチャーマシン、
バキュームプレス、コンパクトグラインダーがあります。
マシンはすべて授業以外の、毎日の放課後と自習日は使い放題なので、
生徒は皆、マシンに向かって練習に励んでいます。
2000年からこの場所でセミナーを行なうようになり、18年が経ちます。
新たに加わったマシンもありますが、
どのマシンも定期的なメンテナンスを行なうことにより、
壊れることもなく、順調に動いています。