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日本国債マイナス利回り

2016年04月12日 | 投資・運用
BNPパリバ証券債券調査部レラティブ・バリュー・アナリスト徳勝女史の新書です。

題名はマイナス金利となっていますが、今回の日銀のマイナス金利とは全然関係なく、日本国債のマイナス利回りについての解説本です。

日本国債は既に2014年9月に短期国債利回りがマイナス取引されており、単純にこの珍現象そのものを解明しようと著作を計画されたそうです。

海外の投資家は米ドルを円にヘッジ付き(直物で米ドル売り・円買い、先物でドル買い・円売りー為替リスクはない)で交換すれば、円をマイナス金利で調達でき、マイナス利回りの日本国債に投資しても十分利鞘が取れるのです。

海外の投資家は利鞘が取れるから日本国債に投資しているわけで、安全資産だからという理由ではありません

逆に言えば、日本の機関投資家が外債を円ヘッジして購入するコストは高くなっているという事です。

最後に、グローバル経済の中で実は海外投資家だけが日本国債に対する上乗せ金利を受け取る仕組みができているという事実はより広く認識されべきで、マイナス利回りやマイナス金利が最終的にはマイナス成長を招くという展開が構造的になっていくのを避けるには、低成長を正面から受け入れ、財政規律を取り戻すこと以外ないと述べられています。

多少専門的な分野も述べられていますが、日本国債のマイナス利回りの真相(最近の10年国債入札時のマイナス利回りは別の状況ですが)を知りたい方にはお勧めの著書です。

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