Buona Pasqua!!
復活祭当日の今日、ここフィレンツェでは世界的にも有名なLo Scoppio del carroが行われます。
昔これを「山車大爆発」と訳した私ですが、Brindelloneと呼ばれる爆竹を積んだ木製の車が爆発する(実際爆発するのは爆竹と花火で、山車は燃えませんが)、一年で最大と言っても過言ではない大イベントなのです。
諸々の事情で、久しく生で見てなかったのですが、せっかくこの時期にフィレンツェに居るんだし、丁度友人もフィレンツェに来ていたので、出陣することにしました。
9時ごろDuomoに行けばいいかなぁと準備をしていたら、外から太鼓の音が。
行列だな。
住んでいる頃、何度も見たので新鮮さはないのですが、一応慌てて外に出ました。
おお~やっぱり素敵だ!!
Dama(貴婦人)たちが美しすぎる。
背景切り取ったら、中世に迷いこんだみたいだよ。
この人が持っている2つの玉。
これは夏に行われる古式サッカーで実際に使われるもの。
この日は山車が爆発する前に、古式サッカーの組み合わせ抽選も行われます。
結果、今年は赤対緑、白対青になったそうです。
フィレンツェの旗
とにかく色がきれい。
かっ、か、カラス???
このタイツはどうなっているんだろうか???
この行列はPalazzo Vecchioに向かっています。
でも、そちらについて行くと場所取りが出来なくなるので、急いでDuomoに向かったのですが…
げっ、既にすごい人!!
更に、いつから???
セキュリティーチェックが出来てます。
まぁ当然と言えば当然ですが…
そしてさすがイタリア、機能しているの???
水を持った人は、変なものではないか確認するために、持ち主が一応一口ずつ飲ませられています。
これのせいで
9時で長蛇の列でした。
柵の中に入るまではおよそ20分くらいでしたが、既に7,8人の壁が出来ていました。
しくじった、遅すぎました。
この角度がベストなのですが、とにかく遠い。人、人、人
う~ん、最後に見たの2014年だもんなぁ。その時は8時半くらいで最前列だったのに…
今年は特に連休長いからなぁ…肉眼では人の頭、掲げたスマホと手しか見えません。
私は過去数回見ているのでいいけど、楽しみにしていた友達は可哀想…ごめんね。
この時点で山車はまだ到着していません。
そこら辺の詳しい話は2010年のパスクアの記事をご覧ください。
10時ころだったかな?キアニーナ牛にひかれた山車が到着。
高さ5メートルのてっぺんにこのイベントで一番と言ってもいい重要な部分をくっつけます。
幸い今年は無風。
まず下の土台を乗せ
一番重要な3枚の旗の付いた最上部をドッキングします。
この頃からミサが始まり、ミサが終了するとフィレンツェのarcivescovo(大司教)でcardinale(枢機卿)でもあるGiuseppe Betoriがbenedizione(神のご加護)を与えにやってきます。
おっ、何とか撮れてた。
肉眼では見えませんでしたが、私にも神のご加護がきっとあるでしょう。
大司教たちご一行が中に入ってしばらくすると、「グローリア」の歌声が聞こえて来ます。
しかし、この歌繰り返し繰り返しでなかなか終わらない。
ようやく歌が終わると、合図の鐘が、そしていよいよ爆発です。
キューという音で鳩が滑り出てきたのが11時05分、着火!!
興奮は最高潮です…が、よく見えませんでした。
私の位置から撮れた動画がこれなのですが、メインは同じように動画を撮影する人の手?
動画を見て下さる方は、くれぐれも音量には気を付けて下さい。
かなり爆音がなります。
20190421 Lo Scoppio del carro 2019, Firenze
遠い~
2013年のこちらの方が分かりやすいかも。
Lo Scoppio del Carro-Pasqua 2013 a Firenze
そして既にお昼の地元のニュースにも出ていました。
TGR Toscana
爆発は無事終了。
2000個の爆竹、700個の花火が約10分で燃え尽きました。(今年の量を探したのですが見つからず、これは2014年のデータですが、大差はないかと)
朝から曇っていたのに、なぜか爆発が始まる頃から太陽が現れ、途中太陽が燃えているように見えた時はちょっと怖かったですが。
旗もわずかな風に吹かれていました。
このニュースによると、昨年は鳩が途中で止まるという凶兆が出てしまったのですが(でも特に悪いことはなかったかと)、今年は無事鳩もスタート地点に戻り、最上段の3枚の旗もきれいに開いたので吉兆を表しています。
実はこの”爆発”フィレンツェだけではないのです。
同じくToscanaのRufinaでは昨晩、同じような「山車の爆発」が行われていました。(参考)
またこちらはパスクアの次の日曜日(ottava di Pasqua)に行われるそうですが、マルケ州のRipatransone (Ascoli Piceno)で行われるIl Cavallo di fuoco (この地方の方言では「 lu Cavalla dë fuoca」)というものがあるそうです。(参考)
どれも大量の爆竹、花火が使われるようですが、これは”見世物”ではなく、一年の豊作を祈願したり、宗教的な意味を持ったいたって真面目な”お祭り”なのです。
最後にいままで数回見に行きましたが、今回初めてこんな話を聞きました。
このLo Scoppio del carroは第1次十字軍が持ち帰った火種にまつわるということは知っていたのですが、司教のお話では、その火が暗黒だった街に明かりをもたらし、街が復活したことから復活祭の行事になったのだそうです。
司祭さんのお話もちゃんと聞くべきですね。
世界を照らす明るい光になってくれたら良いですね。
台北101新年花火の動画URLを思い出しました。
15世紀風の、あの男性のタイツファッションですが、おそらく、どうもタイツの縫製が未発達な時代で、長ーい大きなストッキングを二本別々にはいて、コッドピースをつけるというようなものじゃなかったな?と思っています。 それなら色違いもOKですしね。
コメントと動画の紹介、ありがとうございます。
規模は全然違いますが、こちらは350年前から続いてますからね。東西問わず花火は厄を払うのでしょうか?
タイツ、そうですよねぇ。いくら織物が発達していたフィレンツェでもさすがにあれは無理ですね。(毛織物だし…)