goo blog サービス終了のお知らせ 

イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Tre mostre a Milano(3つの展覧会 ミラノ) 後編

2010年02月06日 01時04分11秒 | Mostra(展覧会)in Italia
お~い、どこまで食事に行っていたんだ???
1日経ってしまったぞ~
調度家に戻ってきて、お昼のニュースを付けたら、朝青龍の引退の報道が
イタリア人には全然ピンとこないだろうなぁ

え~と、そうそうCarlo Crivelliでした
すごくよかったんです。ず~と、見ていたかった…でもそんなわけには行きません
後ろ髪を引かれながら(今、引っ張るには短すぎますが)退出
ちなみに、書き忘れましたが、こちらのMostraは3月8日まで開催中。

この期間は、修復済みたての
Raffaello(ラファエロ)のLo Sposalizio della Vergine

も特別公開中!
Carlo Crivelliの後ではなんとなく味気ない感じがしたのは気のせいかな?

今回はMostraがメインだったので、他の作品はほぼ素通り。見てません。
なんて贅沢な…

さてさて、ここからは2つとも日本つながり。
まずはこちら


I WANT TO LIVE FOREVER Yayoi Kusama
日本を代表する、現代アーティスト、草間彌生のMostra
正直、私美術史を勉強し始めるまで、彼女の存在を知らなかったし、現代美術史の授業を受けるまで、彼女が芸術界に与えた影響など知るよしもなかった。

知ってから…
私、彼女の作品、かなり苦手
彼女の作品を見ていると、なんとなくかゆくなる。
そしてどことなく感じる恐怖感。
このMostraで、真っ暗な鏡張りの部屋に、無数のライトがついているところがあった。
ドアを閉められ、しばらく経つと永遠につながるライトの光、静寂…こわい
なんとなく"死"を感じてしまう。
正常と異常の狭間みたいなものを感じてしまう。
でも、どこら異常なのか、自分にもよく分からない。
だからこそ感じる恐怖。

ドアが開き、係りの人に「きれいだったでしょう?」と聞かれた
「確かにきれいだけど…ちょっと怖かった」と言うと
彼女は「ドアを開ければそれで済んだのに!」と笑った。
そうじゃない、たぶん西洋人にはこの感覚は分からないと思う。
無に対する恐怖…宗教間の違い。


もちろんこちら"かぼちゃ"も大小、鎮座しておりました。
かゆくならない?

じゃあなぜわざわざお金を払っても見に行ったのか?
1つには、日本では機会がないこと。
2つ目は…怖いもの見たさ?
怖いもの見たさでビデオアートまで見てしまった
残り時間が刻々と少なくなってゆく。

外にも作品が展示して有ったので

こちらさん、足(?)にサインが入ってました。



隣には

花なのに…やっぱり、なんとなく怖い。
私、小心者ですかねぇ
こちらは2月14日までの開催

ここで、次の目的地へと向かう前に向かったのが
Felisi(フェリージ)というバック屋さん。
最近日本で流行っているらしい、でもイタリアでは皆目無名。
ということで実際どんなものかと思って、Milano店、たまたまこのMostraのそばだったので行ってみた

結果…店ないじゃん。
確かに情報は2002年のものだったけど…
ちょっと調べてみた結果はこれだ
フェリージの鞄の特徴

「フィーゴ(日本の代理店)は、1999年にフェリージの世界的な販売権を取得しているはずで、イタリアの鞄というよりも日本の企画によるイタリア製鞄という印象が強い。」

「Felisiはイタリアでは全くと言っていいほど知名度はありません。そもそもイタリア人はナイロン生地のバッグよりも本革のものを好みます。そもそも車の移動が多い国柄、バッグに軽さや機能性はあまり求めません。見栄っ張りな国民性も作用しているかもしれません。Felisiの顧客の殆どが日本人。ミラノのスピーガの店の店員も日本人。日本人のためにあるブランドです。」(2007年情報、太田垣の鞄のリンク集より)

ということで数年前のユーロ高で撤退したんだろうなぁ~と言うのが想像に難くない。
それにしても久々に場違いなブランド通りを徘徊してしまった。
ここでの15分のロスが後で響いたかな!?

次の目的地に向かう途中、ふと左を見ると、昔泊まったホテルを発見。
なんとなく懐かしくなって、メイン通りから1本道を反れたら、懐かしい
当時(確か2000年の夏?かそれ以前)も有ったよこのお店。

シチリアのマジパンで作ったお菓子。
当時は粘土細工かと思ったよ

バレンタイン前ですから、こんなお菓子も

甘すぎます・・・

そしてここから向かったのは

もうここでは何度と紹介済みのLuini
お昼は電車で、家から持参した、自作のパニーノを食べただけだったので、お腹すいた。
(なんかいつもお腹すいてるみたい…)

もちろんお目当てはこちら↓

あつあつのPanzotti(揚げパンみたいな感じ)
今回は(も?)Mozzarella e pomodoro(モッツァレッラチーズとトマト)
あつあつ過ぎてやけどしましたが、やはりおいしい
最近Milanoに来るときはいつも食べてる、大のお気に入り。

腹ごなしを済ませ、向かったのはこちら

おっと、途中夕日を映したDuomoがきれいだった。


さてさて、向かったのに当然われらが日本のMostra
Giappone Potere e Splendore
桃山時代、江戸時代のさまざまな種類の作品が展示されている。

ここで行われるMostraを見るたびに思うのは、雰囲気を非常に大切にしていること。
今回は、床には畳に見せかけた布が張られ、ドアには暖簾がかかっていた。
照明がちょっと暗すぎる気もしないではないですが…

このMostra決して安くはないのに、人が入っている。
もちろんイタリア人ばかり
更に皆さんよくご存知、頭が下がります。
まぁ個人的にはもう少し説明が必要ではないの?という気もしましたが…

というのも、途中、古地図がおいてあり、それには一軒ずつに家主の名前が書かれていた。
私たちが見れば一目瞭然だが、細かく書かれたそれが"字"として判別できない外国人はいろいろ想像している。
そしてもちろんたまたま通りかかった私に矛先が…やば、目が合った。
と思った瞬間「ここには家主の名前が書いてあるのかい?」
「はい、その通り」
「すごいねぇ、細かいねぇ」
「ははは」
「イタリアの住み心地はどうだい?」
「ええ、まぁまぁです。」
「君はもうイタリア人だろうけど、日本が恋しくなるかい?」
「(いや、あくまでも私は日本人ですよ)ははは、そうですね。」
「日本の文化はすごいねぇecc.」
お褒めのお言葉が続くわけです。

私たちの文化を褒めてもらうのは自分のことのようにうれしいです。
ただ、得てして話が長くなるのが禁物。
時間が有って、私でも分かることならいくらでも説明しますが。
自分ではいまいちピンと来ないことを、イタリア語にして話すのは骨
もう少し詳しい説明が欲しかった気がする。

そして今日の一応の目的は終了。
時間は…17時15分前
17時過ぎには駅に向かわないと、と思いながら向かったのは、Rinasciente
というのも今朝、唯一Milano行きを事前に知らせておいた友人から(事故があったとき困るので)Rinascienteにデパ地下がある!
実際は地下ではないけど、というメールが来ていた。
せっかくなので行ってみた。
デパ地下ではなくデパ上(うえ)最上階だったが、一応それらしいもの発見。

フードコートとまでは言えないけど…
イタリアで初めて回転寿司をみた。回ってる、回ってる
(でもここオーナー中国人だね)
そのほかにもワインバー、バール、チョコの量り売りのコーナーなどがある。

真ん中の一番のメインのスペースには、イタリア国内の有名どころのお菓子や食材、舶来物(って死語?)、所謂よその国の有名な食べ物など、ここにくれば全国どこに行ったことも装えるようなラインナップになっていた。
アリバイ作りもできる…って何のために?
しかし、とにかく高い!
時間のない観光客向き。
更にうれしいことに、毎日10時から24時まで営業と、イタリアらしくない営業時間。

なあ~んてことしているうちに17時回った。
やばい!急いで地下鉄へ
そして無事Milano centrale(ミラノ中央駅)に戻って来たのは、電車が発車する15分前。


帰りは先ほど購入したCarivelliのMostraのカタログを読みながら…と思っていたのに
よく歩いたからねぇ

Firenzeに着くと、雨が降っていたようで、道路がぬれていた。
今日は本当に運が良かった。
たまにはこれくらい、いいことなくちゃね
5時間、全く無駄のないMilano滞在でした。
いや~、たまにはゆっくりしたいものですが、
本来じっとしていられない貧乏性ですから無理でしょうね


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。