イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

今夜もオペラ-トリスタンとイゾルデ

2014年05月08日 01時45分36秒 | イタリア・音楽

大変ご無沙汰しております。
ミュンヘンに行ったのがもう1ヶ月前のことになろうとしています。
その後パスクアが有り、毎年恒例のお仕事がフルに1週間入っていました。
パスクア辺りから毎週お休みがあって、街もものすごい観光客でしたがようやくこの月曜日から落ち着いて(観光客は大して減りませんが)私も元の図書館通いに戻っていました。
この1ヶ月のこと、ネタは山ほど有るのですが、色々溜まっていた事もあり、なかなかこちらに手をつけられずにおりました。

そんなこんなで(どんなだよ?)今晩は、久しぶりのオペラ。
と言っても実はつい1ヶ月ほど前に、ミュンヘンのバイエル国立歌劇場で見たんです。
いや、あれは聞いたと言った方が良いでしょう。

いやはや、普段慣れた劇場は良いのですが、勝手が分からないと席を選ぶのが大変。
今はネットのおかげで面倒な会員登録などしないといけない場合も有りますが、大抵の大きな劇場はオンラインでチケットを購入できます。
座席からの見え方なども見られるサイトも有りますね。
普段は基本、貧乏学生なので、2階とか3階席の安い席を選ぶわけですが(服装も面倒だし)、今までそんなに失敗したことはなかったんです。
まぁ値段に合った席、という感じで、もう少し(お金)出せば良かったかなぁと思うことも多々。
反対に「これなら悪くない」ということも結構有るので、値段では一概に決められないんですよね。
まぁ基本的に予算は、どうしても見たい場合や急な場合はおいておいても、大体50€までにしてあります。
イタリアでは50€も出せば結構いい席で見らるんですけどね。
(フェニーチェは高い)

で、今回初めてミュンヘン国立歌劇場に行ってみたわけです。
もちろんここでオペラを見ることも予定に入っていました。
ここ、いやこの時期だったからかな?ほぼ毎日何かやっています。
最初は連日で観にいこうかと思ったくらいですから・・・

確かに席は安かった(15.5€)
でも2階席だったので、いいかなと思ったんですよね。
そうしたらなんと舞台、全く見えない。
見えたのは本当に端のほうだけ。
前かがみに覗いていたら、隣の人に注意されちゃった。
そんな彼らも私のせいではなく、見えなかったと思うけどね・・・
最後にはあきらめて聞いてるだけ。
あ~失敗。これは勿体なかった。

今日思ったんだけど、フィレンツェのいつもの劇場って、新しい味気のない劇場ですが、こういうことは起こりません。
ただ、ようやく工事が完了した(?)新しい劇場の方はそうでもないんですよねぇ。
更に古いオペラ座タイプは結構当たりはずれがあるので注意しないと今回のようなことになります。

それから今回結構カルチャーショックだったのは、ドイツとイタリアじゃあ全然違うの!
一応一通り調べて行ったんだけど、ドレスコードが高い。(高い?厳しいか?)
安い席なのでいつもの格好で行っちゃったんです。
だってギリギリまで観光していたし、予想外に寒かったんだもん。
そしたら私すご~く浮いていました。恥ずかしい!
下から見えた立見席の人たちも、一応ジャケットにネクタイしていました。
イタリアだったらこのエリアはGパンでOKなのに・・・
イタリアの劇場は最高峰のスカラでも結構ラフな格好で問題ないんです。
いや、もちろん正装してくればそれに越したことはないですが、3階とか4階席でそれをするとかえって浮くのよねぇ。
私は大抵普段着に毛が生えたくらい。
着物で行ったのは友人から下の席のチケットをもらった時だけです。

これだけでも既にイタリアとの違いに驚いていたのですが、他にもちょっとしたことが色々と有りました。
一番驚いたのは休憩時間席に座っていられないこと。
これ、何でなんでしょう?
みんなロビーにいるんですけど…不便じゃん。
何のための締め出し?掃除するわけでもないし???

それから普段イタリア人を見ているせいなのか、お客さんの行儀が妙に良い。
ここで「brovo~!!」でしょう?と思うとことで声がかからず、かと思えばカーテンコールの妙に長い。
さらに皆さんもくもくと座って拍手。
立ち去るお客さんもイタリアに比べたら少ない少ない。
開演中に携帯見てる人なんていないし…
ちなみに今日は私の隣の人がつけていて(セリフを読むため?)幸い速後ろの人に注意されていました。

とにかく国民性?
お行儀が良いのなんの。
しかしイタリアに慣れてしまった私にはそれがちょっと居心地悪いところでもありました。

演目はヴェルディのSimon Boccanegra
もちろん初めてだったんだけど、今年はこの作品結構あちこちでやるみたい。
これも友達の話だけど、この作品花のアリアがないので、ヴェルディの作品でもマイナー。
でも良かったですよ。(舞台が見られればなおさらね)
そうそう、ちなみに二度とミュンヘンでオペラを観ることはないと思いますが、私駅のそばのホテルで、帰りは10時ごろとラムに持ったのですが、治安全然問題なかったです。
イタリアと違ってほとんどが公共交通機関を利用するようで、バス停(トラム停?)には人が大勢いましたが。
寒くなくて、足がもう少し元気だったら、ビール一杯飲んで帰るところだったのになぁ・・・

イタリア以外の国に行く時は服装は気を付けねばと心に誓うわけです。(しかしこうして書いておかないと忘れるんですけどね)
いや、この話を歌をやっている友人に話しましたが、これはイタリアがまだまだ気楽に劇場に足を運べる証拠なんだと。
これだけ敷居が低くても若者離れが激しいんですけどね・・・

前置きが長くなりましたが、今晩は、地元Firenzeでワーグナーの"トリスタンとイゾルデ"
先日子供たちが要約した舞台を見た時、是非通しで見たいと思っていたのですが、今年のMaggio Festivalの見所の1つです。
5時間の長丁場。
普通だったら日曜日の午後、予約するのですが、今期のシーズンシートは土曜が混ざっていたので、今期は夜を予約。
しかし夜は辛い。
うっかり一瞬あちらへ行ってしまいました。

7時スタートだったので、さすがの私も6時にご飯を食べるわけにもいかず、昼間ベーグルを買いに行き、お弁当に。
イタリア人はどうしてるのかな?と思ったら、私みたいな人、いっぱいいました。

と実はここまでは休憩時間に書いていたんです。
最近は色々便利なものが出来て・・・
で、結局2幕、3幕とあちらのほうへ行ってしまいました。
だって・・・
分からない言葉を聴きながら、読めるか読めないかの母国語ではない(イタリア語ですが)の字幕を見ていたら、そりゃあ頭が疲れて眠くなりますって。
ワーグナーは昨年結構聞いて、ヴェルディの次に好きかも!?なんて思ったんですけど、何せ長い!!
やはり昼の部にするべきだった・・・
今回は舞台演出がすごく良かったです。
あ~あ、残念なのは自分がうとうとしてしまったこと。

そしてこの時間ものすごくお腹が空いているのに寝ないといけないこと。
時間を見つけて少しずつ、こちらも復活していきますので、またお付き合いくださいね。
ではでは
げっ、2時になっちゃう・・・



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