満礬柘榴石 Shigar Valley

2009-10-13 | ペグマタイト


Shigar Valley, Skardu District, Baltistan, Northern Areas, Pakistan

 星形の雲母に包まれるように結晶した、極めて透明で色合い真っ赤な満礬柘榴石(Spessartine)。我が国で同様の雲母に包まれて産出する柘榴石として知られるのは茨城県山ノ尾の鉄礬柘榴石(Almandine)だが、産状や色合いがそっくりだ。真珠光沢を呈する雲母とのコントラストが美しい。山ノ尾は、現在は採集も入山も禁止されている。山ノ尾はきのこ山であり、あるいはまた植物も保護したい目的があるようなので鉱物数奇者は考えて行動したい。実は、一年ほど前に山ノ尾の裾野辺りを歩いてみた。特に目的があったわけではないが、散策のようなもの。かつて伝正寺の辺りにも採石場があったはずだが、現在では寺域となっている。道路脇にペグマタイト質の花崗岩が露出していた記憶があり、どこであったろうか探してみたところ、結晶質の雲母と割れた水晶が草に埋もれて光っていた。鉱物採集を始めたばかりの筆者は、このようなものでも採集が楽しかった記憶が蘇えった。


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