中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ペルー周遊記(38):第11日目(2):峠のキリスト像

2008年09月16日 13時40分56秒 | ペルー:ブランカ山脈ピスコ山登頂
                       <峠のキリスト像>

       ペルー周遊記(38):第11日目(2):峠のキリスト像
          2008年7月11日(土)(つづき)

<クエロコチャ湖>

■尖峰が見え出す
 私達のバスは,空車のまま,壊れた橋の上流にある浅瀬を渡る.無事渡った所で,バスは私達を拾って,再び動き出す.
 バスの中で,パルスオキシメーターを使って,血中酸素飽和度を測定する.飽和度は92.ダイアモックスが利いているのか,まあ,まあ,の数値である.しかし,脈拍は84回/分.頻脈とは言えないものの,かなり高めである.自覚症状はないものの,どうも高度順応が上手くいっていないようである.
 9時21分頃,前方にマッターホルンを思わせる雪を被った尖鋒が見え始める.凄い眺めである.山の名前は良く分からない.

                      <高い山が見え出す>

■クエロコチャ湖で休憩
 9時31分,小さな湖の畔に到着する.地図で確かめるとクエロコチャ湖(L.Querococha)のようである.この辺の標高は富士山よりも高く,3,980メートルに達している.
 バスは湖畔で停車する.近くには藁葺きの円形の掘建小屋が数軒建っている(正確には藁か葦か良く分からない).トイレに行く.案内標識に従って,小屋の脇にある林の中に入る.ところが,ここにはトイレがない.林の中で適当に用事を済ませてしまうというユニークなところである.男性で「小」ならば,多少,奇異な感じがするだけで,余り抵抗感はないが,「大」や女性は困惑するだろう.

                  <クエロコチャ湖の休憩場>


          <天然トイレ:右手の灌木林の中でトイレを済ませる>

■インカ風オコシ
 用事を済ませて,小屋が建ち並ぶ場所に戻る.
 どなたかがインカ風オコシ(正式な名前は分からない)を購入して,近くの人に配る.丁度ピンポン玉程度の大きさである.私は頂戴したオコシを半分に割って食べる.丁度そこへ,同行のIさんが近寄ってくる.Iさんに残った半分のオコシを差し上げる.
 私はトイレに行ったまま,洗っていない手で割ったオコシを,Iさんに渡す.Iさんは美味しそうに食べる.少々不潔かも知れないが,病気になることもなかろうと思って,汚い手で割ったことは,Iさんに秘密にしておく.
 
        <インカ風オコシ>              <ブカラジュ湖の向こうに高い山が見える>

■威風堂々のプカラジュ山
 掘建小屋から湖を見下ろす.
 素晴らしい風景である.湖の向こうには,雪か氷河か分からないが真っ白に輝く尖峰が聳えている.地図を頼りに,この白い山の名前を探す.正しいかどうか分からないが,この真っ白な山は,プカラジュ山(Pucaraju;標高5,322m)のようである.
 鋭く尖った山容を仰ぎ見ながら,この山は私ごときには,とても登れない山だなと思う.暫くの間,畏怖の念にも似た気持ちで,この高い山を見上げている.

<カウィシュ峠を越える>

■コンデ川のU字谷

 9時41分,クエロコチャ湖を出発する.
 クエロコチャ川に注ぐコンデ川(Q Conde)の左岸沿いの谷間の登り坂を,バスはユックリと進む.この谷間は氷河で削られて形成されたことは明らかであり,谷の断面が典型的なU字形になっている.私達は,既に標高4,000メートルを優に超える高地に達している.九十九折りの坂道が何処までも続く.

■カウィシュトンネルを潜る
 10時12分,私達を乗せたバスは,峠を通り抜けるカウィシュトンネルに差し掛かる.標高は既に4,512メートルに達している.
 長いトンネルを抜けた所で,私達はバスから下車する.ここまで登ってくると,辺りの空気はヒンヤリとしている.
 目の前には,東北東に進む下り坂の道が続いている.

                  <岩の上のキリスト像>

■高所ウオーク
 私達は高所訓練を兼ねて,10時15分,トンネル口から,下り坂に沿って,暫くの間,歩き続ける.
 目の前には,こんもりとした岩塊が聳えている.その岩塊の頂上に,白いキリストの像が立っている.ところどころ自動車道路から外れながら,緩やかな下り坂を歩く.私達の後を,バスがユックリと付いてくる.

                  <峠を下る九十九折りの道>


                <峠道を下る:画像を荒くしている>

■山頂まで続く畠
 11時00分,標高差で100メートルほど下った所で,再びバスに乗って,くねくねと続く坂道を下る.やがて,谷間が広くなり,沢山の民家や段々畑が見え始める.マッチャック(Machac)の集落である.遙か高い山頂まで段々畑が続いているのは,正に圧巻である.

                    <段々畑が山頂まで続く>

■チャビンに到着
 私達のバスはモンサ川(Rio Monsa)の左岸に沿って,下り続ける.
 11時40分,標高3,600メートル地点を通過する.何時の間にか,あちこちにユーカリの木が生えているに気が付く.
 やがて,バスは集落の中を進む細い道に入る.チャビン(Chavin)の市街地である.この辺りの標高は,3,140メートルである.
 11時57分,私達のバスは,チャビンデワンタル遺跡の入口に到着する.
                         (つづく)
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