Ham's Gallery 制作日記

マリンワイルドライフアーティスト浜中せつおのアトリエ便りです。たまには取材と称し、釣行記も載せたりします。

時代小説挿絵

2019年10月17日 14時48分49秒 | 雑記帳
今年も神奈川新聞文芸コンクール短編小説入選作に挿絵を描きました。
今回担当した作品は文章も物語の展開も上手く、挿絵の場面もすぐに決まりました。
そして何より楽しかったのは時代考証です。

時は元禄末期、ところは江戸、泉岳寺界隈。登場人物は若き侍と町娘。
衣装、髪型、履き物など、元禄末期は江戸時代の中でも時期が特定される要素が豊富です。
それぞれ最適なものを選んだ上で、最後に気を使うのが着こなしです。
江戸時代全体を通じ、さらにそれ以前の時代もそうですが、
糊のきいたびしっとした和服はあり得ません。
武士も農民も町民も、動きやすい緩い着こなしで、一見よれよれだったはずです。
浮世絵に描かれた衣装もそうですし、幕末期の写真を見てもそうです。
したがってテレビの時代劇はほとんど参考になりません。格好良すぎ。
その点で、戦前の大河内傳次郎の映画、丹下左膳はすばらしい。
シリーズのどれかに親戚が出演しているとのことで、以前アーカイブで見ました。
そして出演者達の着こなしに感激しました。親戚は見つかりませんでしたが。
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