昨日、修行時代からお世話になっている櫛屋さんが来られました。
このところ、体調を壊ししばらく静養することにしたそうで
得意先を回っているそうです。
最近では機械で大量生産できますから昔ながらの手作りの
櫛屋さんは、減ってきました。
僕の櫛は全てこの櫛屋さんから購入したものでデザイン、素材なども
注文とおり作ってくれるまさにハンドメイド、職人技です。
修行時代は家まで遊びにいって材料選びからさせていただいたりしました。
僕の師匠が全てべっこうの櫛を使っていたので僕もべっこうを使っています。
(仕事によっては、違う種類の櫛も使うこともありますが)
今の時代べっこうの櫛なんて古いといわれるかもしれませんが
慣れ親しんだ道具は体の一部ですからね。
また、独立してからも年に4~5回はお店に来てくれて新しい
櫛を見せてくれたりアフターもばっちりです。
そんな櫛屋さんが今回
「林君に、最後のべっこう買ってもらおうと思って持ってきてん。
体調、回復したらまた作れるかもわからへんけど、
いま、持ってる最後のべっこうやから大事に使ってや。」
と言って最後の作品を持ってきてくれました。
得意先で、「最後のべっこうが欲しい」と何人にもいわれたけど
断ってくれたそうです。
ホントにありがたいことです。光栄です。
嬉しくて、嬉しくて、ホントに言葉がでませんでした。
大事に使わせていただこうと思います。
でも、このようなすばらしい技術を受け継いでいく人がいない
ということは、本当に残念なことです。
最新の画像もっと見る
最近の「ファーストヘアーハヤシのお話」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事