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富士通、CPU性能1.5倍に向上した大型汎用機の最上位機発売

2006-05-16 15:36:23 | Weblog


 富士通は15日、プロセッサー性能を従来比1・5倍に引き上げたメーンフレーム(大型汎用機)の最上位機種「GS21シリーズ900」(20モデル)を発売したと発表した。価格は月額約1163万円から。これに価格性能比を従来機種に比べ最大20%向上させた上位機種「500」(19モデル、月額241万円から)を加え、08年度末までに同シリーズで1000台の販売を見込む。

 「900」は線幅90ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセスや超高速チップ間同期型伝送など先進技術を取り入れた。また、GSで懸案となっていた”サービス指向アーキテクチャー(SOA)“対応をミドルウエアのアダプター機能で実現。既存のソフト資産に手を加えることなく、オープンサーバ上の業務群との連携を可能とした。

 プロセッサーの世代交代は約3年ぶり。山中明経営執行役はIBMメーンフレーム(システムZ)との比較について「性能差は意識しているが、GS単体で性能競争しようとは思っていない」と述べた。

 GSの次世代機は09年に投入する予定。合わせて「GS環境をオープンサーバ上でエミュレーションさせることも検討している」(山中経営執行役)ことを明らかにした。(2006.5.16/日刊工業新聞)