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本と音楽とねこと

「べてるの家」から吹く風

向谷地生良,2006,「べてるの家」から吹く風,いのちのことば社.(新装版有)(5.22.2021)

 「べてるの家」が立地する北海道浦河町は、元漁師町で、アルコール依存症者が多かった。
 アルコール依存症の父親による虐待、あるいはDVにより、こころがぼろぼろに傷つき、統合失調症等の精神疾患を発症する、その人自身も、精神疾患に加えて、父親と同様にアルコール依存症に堕ちていく、そんな人々が多い土地柄であった。
 本書で、このような事情があることを知り、このような条件不利地域が、いまや障がい者福祉の先進地域となっていることを、いっそう感慨深く感じた。

北海道浦河町にある「べてるの家」は1984年に発足した。精神障害をかかえる当事者による地域貢献、社会進出を旗印に「商売」として日高昆布の産地直送、紙おむつの宅配に挑戦。93年には、「べてるの家」のメンバーのほか、全国の出資者を得て有限会社福祉ショップべてるのを設立。総勢100名をこえる当事者が関わるまでに成長した。2002年には、全国ではじめて当事者が理事長・施設長に就任、社会福祉法人を設立。さらに小規模授産施設、グループホームを運営し、地域と一体となった事業を展開している。笑いあり涙ありのエピソード集。

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