地味な論考ばかりだが、それは質的調査の結果をふまえた、地に足のついた研究の成果ゆえ、当然のことだろう。
心理学の分野でもジェンダー研究が増えていってほしいので、こうした著作が広く読まれるのはたいへん喜ばしい。
フェミニズムにあらためて注目があつまるなか、心理学の研究者や実践家たちは何を考え、どのような問題を提起するのか?その成果をもとに、この社会がかかえる問題を知り、そこに埋もれた「声」と手を結ぶ。いま、そこに光をあてるとき。
目次
第1部 子どもの生活とジェンダー
子どもたちの生活実態とジェンダー―さまざまな相談の現場から
はじき出された少女たち―少年院の女子少年からみえる世界とは
第2部 青年期をめぐるジェンダー
女子大学生の時間的展望―過去、現在、そして未来
デートDV―「一心同体の恋人関係」に潜む危険性 ほか
第3部 家族・子育てをめぐるジェンダー
育児休業の光と影―母親に取得が偏る実情が物語るもの
「子どもを預ける」「子どもを預かる」―女性の仕事の格差と葛藤 ほか
第4部 社会のなかで生きぬく女性たち
女性が女性を支援すること―支援される者との対等な関係は成立可能か
女性と非正規労働―派遣労働に着目して ほか
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