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本と音楽とねこと

憲法主義

内山奈月・南野森,2014,『憲法主義──条文には書かれていない本質』PHP研究所('16.12.12)

 立憲主義、(最高裁の)違憲審査権、解釈改憲等、基礎教養として、また民主主義の土台がなし崩し的に毀損されている現代政治の危機の問題として、わたしたちがいまいちど理解しておくべき憲法の原理・原則が、小学生にもわかるくらい明瞭に語られている。
 わたしは、アイドルには関心がないんだが、こうした講釈本は、若い人にもとっつきやすいだろう。文庫本にもなっているので、憲法原論の書としてぜひお勧めしたい。

目次
第1講 憲法とは何か?
憲法は「最高法規」である
警察官と誘拐犯はどう違うのか? ほか
第2講 人権と立憲主義
選挙権は人権ではない?
「人権」の誕生 ほか
第3講 国民主権と選挙
政治を動かしているのは誰か?
君主主権のわかりやすさ ほか
第4講 内閣と違憲審査制
いちばん偉い人の選び方
総理大臣の強力な権限 ほか
第5講 憲法の変化と未来
日本国憲法は「不磨の大典」?
最大の課題は憲法9条 ほか

もしも国民的アイドルが、日本国憲法を本気で学んだら…。本格的な内容と読みやすさで、専門家からも高い評価を得た憲法入門書。気鋭の憲法学者が高校生アイドルに講義をした内容を、ほぼそのまま収録。全5講義で、憲法の重要ポイントがほぼ語り尽くされている。「恋愛の禁止は憲法違反か?」など、身近な例も豊富で、憲法の本質が誰にでもわかりやすくつかめる一冊。

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