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本と音楽とねこと

サボる哲学

栗原康,2021,サボる哲学──労働の未来から逃散せよ,NHK出版.(9.11.2021)

 わたしたちは奴隷じゃないんだから、働きたくなかったら働かなくて良い。
 世界は「贈与」と「相互扶助」で成り立っている。たまたま、好きで好きでしようがないことが仕事として成立していて儲かっている人もたくさんいる。働きたくない人は、富をもつ者から「贈与」してもらえば良い。世界は、「贈与」と「相互扶助」で成り立っているのだから、当然だ。
 あたかも、生まれながらに「負債」をかかえていて、一生をかけてそれを返済していくような、惨めな生き方はやめよう。奴隷労働から解放されよう。わたしたちには、無償で人生を謳歌する権利があるのだ。

我々はなぜ心身を消耗させながら、やりたくない仕事、クソどうでもいい仕事をし、生きるためのカネを稼ぐのか。社会からはいつでも正しい生き方や身の処し方を求められ、もっと頑張れ、努力しろの大号令。他人に点数をつけられて、逸脱すれば落伍者。「はたらかざるもの、食うべからず」。そんな世界はクソッタレだ!稀代のアナキスト文人が、資本主義下の屈折しきった労働倫理を解体し、そこから逃げだす扉をひらく。

目次
第1章 笑殺の論理―『鬼滅の刃』とはなにか?
第2章 アナキスト、モノを買う―「いきなり!ステーキ」がいきなり燃えた
第3章 いまこの場を旅して住まう―痕跡のアナキズム
第4章 海賊たちの宇宙技芸―たたかうべきだ、逃げるために
第5章 アンダーコモンズ!―『ランボー、怒りのハリエット』
第6章 やっちゃえ―労働の動員か、それとも生の拡充か
第7章 懐かしい未来の革命を生きろ―アナーキーの自発
第8章 失業者のストライキ―所有じゃねえよ、居住だよ
第9章 未来をサボれ―大杉栄、日本脱出の思想
第10章 機械を破壊し、機械になれ―フリー・フリーダム!

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