アメリカ住宅バブルの崩壊に端を発する金融恐慌についてはすでに数多くの解説書があるが、本書はそのなかでももっとも緻密で包括的な内容の書物である。
スティグリッツの鋭い批判の矛先は、ウォール街だけでなく、オバマ政権やFRB、著名なエコノミストたちにも向けられているが、実に的確な批判の果てに、問題の全体像が浮かび上がってくる。長く読み継がれていく本となるだろう。
目次
序 大不況の震源となったアメリカ型資本主義
第1章 金融の暴走をゆるした者たち
第2章 急降下する経済とオバマの戦略
第3章 アメリカ経済を再生させる
第4章 住宅ローンの“ペテン”
第5章 アメリカの大規模な略奪
第6章 強欲が慎重さを葬り去る
第7章 新しい資本主義の秩序
第8章 グローバルな回復からグローバルな繁栄へ
第9章 経済学を改革せよ
第10章 新しい社会に向かって
強欲をエンジンとしたアメリカの金融資本主義は、二〇〇八年ついに破綻し、その衝撃は地球全土に広がった。グローバル経済は急降下(フリーフォール)した。なぜ誰も、この危機の到来を予測できず、その悪化も防げなかったのか。果たしてわれわれはこの危機から、いつ、いかなる方策によって回復し、再び繁栄への道を歩むことができるのか?ノーベル賞経済学者スティグリッツが、経済再生の処方箋と、新しい資本主義秩序を提示する。
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