占い師eveilのボチボチ日記

毎日の小さなできごと

長い闘病の間考えた事 2

2021-11-05 17:56:00 | 日記
家に帰ってから簡単な家事を一日にひとつずつやり

マナちゃんと遊ぶうちに

次第に心が軽くなってきました。

相変わらず一日に何回も死にたくなったり、生きたくなったりするんですが

それでも淡々と療養の日はすぎて行きます

1番悩まされたのは老化です。

しばらく鏡を見ない間に
すっかり老けこんで
寝てたべての毎日で浮腫もひどく

誰?このオバサン、と思ったら私だった時のショック。
髪はボサボサのショート。白髪混じりで
顔はブクブク

エステに行きたくても気力がない。

誰にも会わないからいいや、と帽子をかぶり

ふと目にした本棚でみつけた宮本輝の本
五千回の生死。

手に取って久しぶりに本を読みました。

あの時分からなかった
一日に何千回も生きとうなったり、しにたなったりするんや、
という男のセリフが
ストン、と心に落ちてきたんです

そうやって人はもがき苦しみ生きている

私は自分の病に向き合えずに
(助かったというのに)
死ぬかもしれないという恐怖から
逃げてしまっていたのですね。

私が逃げていたことに気づいてから
世界はまた明るく輝き始めました。

手すりがなくても階段以外は歩けます

最低限の家事もします。
もちろんナカちゃんが来てくれます

まだ散歩くらいしか無理だな、デパートに行きたいな、人混みは怖いな

そう考え始めたとき
そうだ息子に会いに行こう!と思いました

息子は車を買って最近は車で帰省します。
いっちょまえに。

息子に会いにいくと伝えると、ワシが帰る(最近息子は自分の事をワシと言います。可笑しいけど黙ってます)というので
せっかくだから旅行しようということになりました。

歩けるかしら?という不安と
ギリギリまで車でという息子

久しぶりに日光にいってみようということになり

私にしてはかなりの距離ですが
頑張ってみることにしました。

ホテルも予約して

のんびりのんびり。

実際にはかなりハードで
疲れたのですが、息子がずっと腕を組んでくれたので歩けたんです

気持ち悪い親子に見られるかと不安でしたが
明らかに私が病人だから
大丈夫だったみたいです

東照宮の素晴らしい建造物をみながら
神様の声が聞こえた気がしました

全ては神の恩恵である、と。

優しい息子と
こんな所まで来れた

1か月前までは
ボサボサ砂かけばばあみたいだったのに

もう歳なんだから老けたって当たり前じゃない

そう思えたんです


私は若く見えるらしく
いつも実際の年齢を伝えると驚かれたけど
いまは立派に年相応。

病気も辛かった

死にたく無かった

老けた自分も嫌だった


でもそれは全部私の話でした。
私より息子や夫が
どう考えていたか

全く頭から抜け落ちていたんです

私には私より私を大切に思ってくれる人がいるというのに
なんという弱気 

美しい空も花も景色も
私のものじゃないか

何も持ってないんじゃない
見えていなかったんだ、と気づいたとき

神様と繋がる時に溢れ出す
あたたかい涙が私を包みました

何も思い煩わなくていい
私があなたのそばに居るから

久しぶりに神様の声が聞こえてきました

私はやっと
戻ってこれたんだとおもいました。