方言は患者と医療従事者を繋ぐ

地方ではよく耳にする方言だが、医療業界で主に使われているのは標準後である。医療系ドラマなどでもほとんどが標準語を使用しており、たまに方言があるとすれば関西弁くらいだろう。

だが実際は地方の医療現場では方言を使っている所もあり、方言がもたらす温かみのある雰囲気からあえて方言を用いている現場も存在する。患者側から見ても、主治医や看護師が標準語で対応するよりも方言を使用している方が親しみが沸き、医療的には円滑な治療へと進めることができるので、方言は患者と医療従事者の潤滑油となる役割を果たす効果がある。

方言は、その独特の言い回しや言葉、イントネーションから受ける印象は人それぞれだが、温かい印象を受ける人も多く、人によっては可愛い、格好良いと感じることもある。怖いと感じる人もいるが、方言にはそれを使う人の文化的背景が染み込んでおり、その人となりを形成する一要因として存在するため、人間らしい温もりを感じさせるものである。患者と医療従事者が同じ同郷同士であれば、お互いに普段使っている話し方をしても伝わるため、患者に安心を与えることもできる。

しかしその反面、方言の意味が分からないという問題が発生しているのも事実だ。特に地方の高齢者は同じ地域に住んでいる人が聞いても理解ができない方言を使うこともあり、意思疎通が難しい場面もある。よって、地方への勤務を希望している人は、医療的技術やケアの他にも、その土地の方言を学ぶということも求められる。

■記事参照元：方言でほっこり