フォトエッセイ

季節の写真と感想

プロヴァンスの旅 サン・ジル(2)

2007-08-30 | 旅行
サン・ジル (2)

後世になって破壊されたサン・ジル教会ですが、正面入り口のみにはロマネスクの彫刻が辛うじて残されています。建物上部が不自然な形で切れているように見えるところ、身廊がアンバランスに建てられているところなどから昔日の面影をしのぶことも難しいのですが、正面の入口を彩る彫刻群をみてみましょう。



正面タンパンには荘厳のキリストと4福音書記者のシンボルが刻まれています。タンパン下のまぐさに刻まれているのは最後の晩餐です。ここも一部破壊されてしまっています。



正面入り口の左側を飾る彫刻。左側が銀貨30枚を受け取るユダ。右側に神殿を清めるイエス。



正面入り口の右側です。左側に、ピラトの審問とキリストの鞭打ち。右側が十字架を担うキリストの像。



正面左側の入り口。タンパンにはマギの礼拝。その下にはキリストのエルサレム入場が彫られています。



細かいところを見ます。これも残念ながら完璧ではありません。



右側の入り口。タンパンにはキリストの磔刑。その下のまぐさには左側が香油を買う女たち。右側が墓を訪れる聖女たち。

詳細を見てみます。




こうしてすべての彫刻群を見渡すと、キリストの生誕から磔刑、復活までのストーリーがちりばめられていて、これを見上げる巡礼たちを癒し続けていたことが見て取れます。

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