coLinux日記

coLinuxはフリーソフトを種として、よろずのシステムとぞなれりける。

coLinux 0.7.4 で、TAP + ICS(インターネット接続の共有)を使ってネットワーク

2009-06-05 23:47:52 | インストールと設定
今回は、TAPを ICS(インターネット接続の共有)で接続する場合を試します。

Window Vista では、「ネットワーク接続」ウィンドウで、「ローカル エリア接続」アイコンを右クリックして、メニューから「プロパティ」をクリックします。

現れたプロパティウィンドウで、「共有」タグをクリックし、
「インターネット接続の共有」の部分で、
「ネットワークのほかのユーザに、このコンピュータのインターネット接続をとおしての接続を許可する(N)」をクリックしてレ点を付けます。

「ホームネットワーク接続」で、TAPに該当する「ローカル エリア接続 2」を選択します。

その下の「設定」をクリックして現れる「詳細設定」ウィンドウが、ICSが提供する外から中へパケットを送る機能(サービス)で、外から内側(coLinux)に向けてパケットを通すポートを指定できます。

標準では、SSHサーバに該当するサービスはないので、後で追加します。

「OK」をクリックすると、「ローカル エリア接続」アイコンに「共有」が表示されました。

MACアドレスを指定して、Fedora-10.bat を以下のように修正します。

colinux-daemon.exe kernel=vmlinux initrd=initrd.gz mem=256 cobd0="C:/coLinux/Fedora-10.img" cobd1="C:/coLinux/swap.img" root=/dev/cobd0 ro
eth0=tuntap,,00:FF:38:40:03:03

これで、Slirp と全く同様に、外部との通信が可能になります。外部からのアクセスも、ポートの対応付けをWindowsで設定する以外は、Slirp と同じです。ここで、MACアドレスを指定したのは諸般の事情であり、通常は、前回のTAPの標準的な指定方法と同様に、MACアドレスを省略しても問題ありません。

この場合、ICSの提供するDHCPサーバから割り当てられる、IPアドレス等は以下のようになります。

TAPの仮想ネットワークアダプタは、以下のとおりでした。

物理アドレス:00-FF-AF-xx-xx-xx
IPアドレス:192.168.0.1 

coLinux は、以下のとおりでした。
# ifconfig eth0 
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:FF:38:40:03:03
          inet addr:192.168.0.66  Bcast:192.168.0.255  Mask:255.255.255.0
...........................
#
# route -n
Kernel IP routing table
Destination     Gateway      Genmask        Flags  ............. Iface
192.168.0.0     0.0.0.0      255.255.255.0  U                    eth0
169.254.0.0     0.0.0.0      255.255.0.0    U                    eth0
0.0.0.0         192.168.0.1  0.0.0.0        UG                   eth0
#
# cat /etc/resolv.conf
; generated by /sbin/dhclient-script
search mshome.net
nameserver 192.168.0.1
#

つまり、ゲートウェイとネームサーバの IPアドレスは、標準で192.168.0.1になるみたいです。

さて、SSHサーバを外部から利用できるようにするには、先ほどの「詳細設定」ウィンドウで、「追加」をクリックします。

サービスの説明:ssh サーバ
ネットワークでこのサービスをホストしているコンピュータの名前またはIPアドレス:
192.168.0.66 (上述のcoLinux のもの)
このサービスの外部ポート番号:22
このサービスの内部ポート番号:22
TCPを選択

として、「OK」をクリックすればサービスに追加されます。最後に「プロパティ」ウィンドウで「OK」をクリックします。

TAPの仮想アダプタの IPアドレスと、使えるネームサーバのIPアドレスがいずれも、

192.168.0.1

であることがわかったので、DHCP を使わない設定もできますね。

気になるのは、ICSが標準で使っているネットワーク番号 192.168.0.0 をどのように変更できるのかです。家庭内の通常のLANだと192.168.0.0 を使っている場合が多いので、この場合は変更しないといけないからです。もっとも、私のところでは、192.168.1.0 を使っていたので問題ないです。

たぶん DHCP を使わなければ、ゲートウェイとネームサーバの IPアドレスを同じにすることだけ注意すれば、手動で別のものに設定できるのではないかと思いますが、試せる方は是非試してみてください。

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