「今の私、いい感じ」「口調、強すぎたかな」などと携帯電話の通話を振り返り、次回に生かして――。 会話のムードを声の周波数や時間などのデータから作り上げた音楽で表現し、相手に与えた印象にも気付かせてくれる機能が携帯電話に登場する。
近日発売されるNTTドコモ「P704i」の新機能「Feel*Talk2」。
組み合わせ自在な音の単位(セル)と変化するデータを対応させて独自のメロディーを生成する、作曲家・佐野芳彦さん考案の 「サウンドセル」の概念を取り入れた。アニメと組み合わせることで類型化しにくい会話のムードのこまやかな表現が可能になった。
搭載した160個のセルとデータ変化で作られる音楽は3840通り。通話を終えると、 会話の気分を端的に表す5~6秒のメロディーと、36パターンから選ばれたアニメが流れる。通話履歴からはフルバージョンの15秒ほどの “曲”とアニメで再生、会話全体がどうだったかを確認できる。
製造した松下電器産業の小浜朋子・主任意匠技師は「携帯での通話に、本来の対話がもつ潤いや人間らしさを取り戻す一助になれば」 と話す。
「Feel*Talk2」は、07年度グッドデザイン賞「コミュニケーションデザイン部門」にノミネートされている。