梅が逝って、今年初めて鶯の声を聞いた。何か変だと思ったら、もう東京のさくら満開宣言が報道されていた。
花という言葉に桜の意味を持たせてしまった、いにしえの日本人の感覚はかなり鋭いと言っていい。梅や椿などを差し置いて、それも満開から1週間足らずで散ってしまう桜に代名詞を与えてしまったことは、その後の日本人にもかなり影響を与えたことと思う。現代の日本人ではとても出来ない技だろう。
桜の木の下には人が集まる。だから学校の校庭には必ず桜の木が植えられたし、大学の構内にも桜が多い。
植樹によって名所が増えていくのも、この花の特徴かもしれない。吉野山や高遠のように何百年も前から親しまれているところがあるかと思えば、ここ播磨坂のように、戦後の区画整理によってできた道路沿いに木を植え、50年を経て見事な並木を作りだして、賑わっている場所もある。
10日も経てば花吹雪とともに去ってしまう桜。役人が桜前線なる用語を作り、開花宣言まで発表して、列島を横断するまでニュースが駆け巡るさくら。満開時に週末を迎える確率は高くはない。今年はその幸運に恵まれた。幸せをかみしめたい。
花という言葉に桜の意味を持たせてしまった、いにしえの日本人の感覚はかなり鋭いと言っていい。梅や椿などを差し置いて、それも満開から1週間足らずで散ってしまう桜に代名詞を与えてしまったことは、その後の日本人にもかなり影響を与えたことと思う。現代の日本人ではとても出来ない技だろう。
桜の木の下には人が集まる。だから学校の校庭には必ず桜の木が植えられたし、大学の構内にも桜が多い。
植樹によって名所が増えていくのも、この花の特徴かもしれない。吉野山や高遠のように何百年も前から親しまれているところがあるかと思えば、ここ播磨坂のように、戦後の区画整理によってできた道路沿いに木を植え、50年を経て見事な並木を作りだして、賑わっている場所もある。
10日も経てば花吹雪とともに去ってしまう桜。役人が桜前線なる用語を作り、開花宣言まで発表して、列島を横断するまでニュースが駆け巡るさくら。満開時に週末を迎える確率は高くはない。今年はその幸運に恵まれた。幸せをかみしめたい。