音楽とオーディオ

好きな音楽を自宅でコンサートホールのように楽しめたら…というのが子供のときからの夢でした

レオノーレ第3番

2010年02月22日 | クラシック音楽
東京セラフィックオーケストラ第5回定期演奏会を個人的に録画したものです。音は客席中央部にロードのコンデンサーマイクを2本立てて録音したものを合成したのですが画面と少しずれてしまいました。


BEETHOVEN / LEONORE Nr.3 op.72a (1/2)


レオノーレ第3番は間違いなくベートーヴェンの最高傑作の一つで古今の序曲の中でも頂点に君臨するものです。有名な割に演奏は大変難しいのでアマチュアではあまり演奏されません。
この演奏は部分的に不揃いやミスがありましたが総体的にはよくできたと思います。特に聞かせどころの中間部、舞台裏のトランペットから始まりフルート・ファゴットのソロの部分は大変素晴らしい出来だったと思います。

欲を言えばもっと凝縮した芯のある音が欲しかったと思いますが、初心者も多くいるアマチュアオーケストラでは難しいでしょう。




歌劇「道化師」より間奏曲(レオンカバルロ)

2010年02月17日 | クラシック音楽
歌劇「道化師」より間奏曲(レオンカバルロ)


高校生の時に「カラヤン=オペラ間奏曲集」という素敵なレコードを買った。当日の私はオペラを聴き始めたばかりだが、その後オペラに心酔するきっかけを作ってくれたのがカラヤンのこのLPだった。

歌劇「道化師」の間奏曲もこのLPに入っていたが、特にプッチーニの2曲とこの間奏曲とムソルグスキーのホヴァンシチーナは好きだった。この4曲は並んで収録されていたのでA面ばかり聞いていたように記憶している。

道化師の間奏曲はかなり編成が大きい曲でカラヤン=ベルリンフィルの演奏は今聴くとやや大げさすぎる気はあるが、たいへん美しい見事なものだと思う。


フォーレのピアノ四重奏曲

2010年02月15日 | クラシック音楽
フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番より第3楽章


ウィンターコンサート第2部で家内がアンサンブル荒川の仲間と演奏しました。残念ながらCbの私は参加できませんでした。Violinはいつもの専光さんが参加できなかったために初顔の高田さんでしたが、妥協を許さないとても研究熱心な方で、見事に曲想を捕らえていたと思いました。次はぜひピアノ五重奏曲を聴かせてください。

世の中にはたくさんのピアノ~重奏曲がありますが間違いなく私はフォーレが一番好きです。家内とは音楽の趣向はかなり違いますがいつもフォーレだけは物凄く意見が一致しています。結婚式で二人でフォーレを演奏したのは私の押し付けではなかったことが後年分かりました。


赤い花 白い花(中林三恵 作詞・作曲)

2010年02月15日 | クラシック音楽
赤い花 白い花(中林三恵 作詞・作曲)…2010年 ウィンターコンサートより


大好きな「赤い花 白い花」を管弦楽で演奏しました。寺嶋さんの好リードで会場のお客様も自然に口ずさんでくださったようです。知らない方も多いと思いますが素朴で美しい旋律と全く単純な歌詞は一度聴いたら忘れることは出来ません。


2010年 ウィンターコンサート

2010年02月10日 | クラシック音楽
アンサンブル荒川の2010年のウィンターコンサートが2月7日にムーブ町屋で行われました。今回はどれも大変質の高い演奏ができたと思います。特にバイオリンは素晴らしくこの「私のお父様」でも音程・音色とも申し分の無いできでした。

寺嶋さんのソプラノは清楚で曲想にとてもあっていました。いつか私の最も好きな「ムゼッタのワルツ」を演奏したいと思います。

歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父様」(プッチーニ)


ドヴォルザークの弦楽セレナードは聴いているのとやるのとは大違いな曲で意外と難しいのですがこの演奏は大変素晴らしいと思いました。指揮者無しでコンマスの阿部さんを中心としたアンサンブルですがこれだけできるとは正直思いませんでした。
荒川の弦には初心者もかなり混じっていることを考えるとこの演奏の価値は大きいと思います。弦練をたくさんやった結果かもしれませんが弦の充実が荒川の演奏のレベルアップに繋がっているのでしょう。

ドヴォルザーク:弦楽セレナードより第1楽章




チャイコフスキーの交響曲第5番

2010年02月04日 | クラシック音楽
2008年の2月に行われた東京セラフィックオーケストラの定期演奏会を個人的に録画したものですが、音は杉並公会堂の舞台上のマイクからスルーしたものを使いました。改装した杉並公会堂は素晴らしいコンサートホールに生まれ変わっていました。

思えば大学3年の時、定期演奏会の日に運悪く交通ストが重なり僅か数十人のお客さんの前で演奏したことなどがありましたが、駅からのアプローチは変わっていないのに忽然と姿を見せる新ホールに昔の面影は全く無く時の流れを感じます。



チャイコフスキーの第5交響曲は私が始めて好きになり夢中になった交響曲でした。

小学校の時テレビで牧野周一(牧伸二の師匠で宇野功芳の父)が今考えても凄いねたを漫才にしていました。
キャベツなどにクラシック音楽を聴かせると成長が良い。と言って「チャーチャチャ、チャーチャチャ、チャッチャッ」と第五交響曲の例のテーマを指揮しながらおどけて歌うのです。
私はすっかりそれが気に入り正月になると親戚の人がやってくるたびにコタツに上がって指揮しながら「チャーチャチャ、チャーチャチャ、チャッチャッ」とやってしました。皆大喜びで「アンコール」の声が飛び交ったものです。

今ではその場にいて拍手喝采してくれた祖父も祖母も父も叔父も叔母も亡くなり、妹は嫁いだので残っているのは母だけになりましたが忘れられない平和で幸せな瞬間でした。

後年そのテーマがチャイコフスキーの交響曲第5番と知ってからは図書館から借りてきたピエール・モントゥー指揮=ボストン交響楽団のレコードを聴き続けましたが、初めて自分で買った5番はストコフスキーでした。このLPは今でも持っていますが信じられないことに随所にカットやアレンジがありあまり満足しませんでした。
その後次々にレコードを買いましたが遂に決定的な演奏にめぐり合いました。それはムラビンスキーのグラモフォン盤とバーンスタインです。
特にバーンスタイン=ニューヨークフィルの旧盤は今でも最も好きな演奏でよく聴いています。1960年頃のとても古い録音ですがマンハッターセンターで録音されているので響が豊かで広がりがあります。この録音に匹敵いるものは今のデジタル録音にもあまり無いようです。

5番から少し遠ざかるきっかけとなったのは高校生の時に皮肉にも大好きなムラビンスキーの実演を聴いたことでした。
初めての日本公演で最近荒川にも復帰した高校の友達VcのH君と一緒に聴きました。5番と5番(ショスタコーヴッチ)というとてつもない演目でしたがあまりにショスタコーヴッチが凄かったのでチャイコフスキーはすっかりかすんでしまいました。
特に第4楽章の主部に入るとき、スコアの指示通りにティンパニーが少しくクレッシェンドをした段階で弦がはいるグラモフォン盤が好きでしたが、実演は違いました。明らかに慣例に従いティンパニーが強打してから弦が入る普通の解釈でした。

チャイコフスキーの5番は不思議な曲で4番や6番「悲愴」と比べると明かにまとまりが無いように感じるのですが、なぜか未だに心惹かれます。チャイコフスキー本人はあまり気に入っていないようでしたが、時を超えて世界中でこれだけ愛されているのですから大変な曲には違いありません。



Tchaikovsky Symphony No.5 (2/6)

2010年02月04日 | クラシック音楽
Tchaikovsky Symphony No.5 (2/6)…第1楽章と第2楽章



ドボ8と同様にアマチュアオケが結成2.3年目に演奏する定番交響曲です。演奏は簡単ではありませんが金管さえ上手く鳴らせれば何とか曲の体裁だけは保てるので荒っぽい演奏になりがちです。

演奏しているときは「熱い良い演奏だ」と感じていても後で録音を聴くとがっかりすることが多い曲ですが、このセラオケの演奏は違います。弱音が美しく木管のソロが上手なのでとても品良くできていると思いました。だからと言って金管の迫力にも不足は無く特にトロンボーンはこの時期がBest memberだったかもしれません。
1stHrの女性は実演では少し失敗しましたが当日ステリハでは息をのむほど上手なソロを聴かせてくれました。

欲を言うとボーイングのまずさから余計なアクセントが付いたり充分なクレッシェンドが得られなかったりしたのが悔やまれます。あのとき徹底していれば…と思ってしまいました。

Tchaikovsky Symphony No.5 (3/6)

2010年02月04日 | クラシック音楽
Tchaikovsky Symphony No.5 (3/6)…第2楽章続き

私は特に第2楽章が好きです。ロシアの厳しい冬を思わせる暗いロ短調の低弦の序奏で始まりますがバイオリンが入るとニ長調に転調しホルンソロへと導かれます。春の兆しを表すのでしょう。



音楽はむせ返る様なロマン的な旋律と和声で展開されていきますが一度頂点に達した後、印象的なピッチィカートで再現部に入ります。展開部は主題が3連譜、伴奏が16分音符という大変凝った技法で発展していきますがこのズレが大変効果的で、ロマンチックな旋律が一層引き立つ印象を与えます。何度聴いても素晴らしいオーケストレーションだと思います。



Tchaikovsky Symphony No.5 (4/6)

2010年02月04日 | Weblog
Tchaikovsky Symphony No.5 (4/6)…第3楽章

第3楽章はワルツですが交響曲にワルツを使うのもいかにもチャイコフスキー。
この交響曲の一つの目玉になっていますが中間部のビオラから始まる16分音符の速い動きはとても難しくいつも苦労します。この部分だけテンポを落とすことはできないので初めからゆったりとしてテンポで演奏しました。




ドボルザーク:交響曲第8番・第1楽章

2010年02月02日 | Weblog
ドボルザーク:交響曲第8番・第1楽章

2009年2月に行なわれた東京セラフィックオーケストラの定期演奏会で個人的に録画・録音したものです。
このホールは前年の杉並公会堂に比べると音響があまりよくありませんでしたが多小手を加えることによりこのような素晴らしい音に生まれ変わりました。




この美しい第8交響曲はアマオケの定番レパートリーの一つで私も大学1年の時に初めて演奏に参加して依頼今までに5、6回はCbを弾いた経験があります。しかしどれも満足には程遠い演奏で、しまいにはあまり好きな曲ではなくなってしまいトラに誘われても「またドホ8か」と思うようになったものでした。
比較的鳴らし易い曲なのでつい大げさで荒っぽい演奏になりがちですが、この曲は素朴な美しさに溢れています。そのバランスを上手くとらないとお祭り騒ぎで終わってしまうでしょう。

このセラオケの演奏は出だしのVcを聴いていただければ分かりますが実に美しく繊細です。細かなところまで配慮が行き届いた立派な演奏だと思いました。




交響曲第8番 第2楽章

2010年02月02日 | クラシック音楽
交響曲第8番 第2楽章

とても素朴で美しい楽章ですが劇的に盛り上がる部分もあるので、下手をすると大げさな表現に陥ってしまいます。

ドヴォルザークの緩叙楽章はブルックナーには及びませんが明かにブラームスより主張が多く軽く扱うことはできません。
その最も成功した例が新世界交響曲とチェロ協奏曲の第2楽章ではないでしょうか?

今練習しているチェロ協奏曲の第2楽章など内容が深く独立した交響詩のようでが、ドヴォルザークには「苦難→歓喜」「闘争→勝利」のような構図は無いので音楽は大変シンプルに進みます。そこに魅力が見出せればドヴォルザークがぐっと近づいてくるでしょう。




交響曲第8番 第3楽章-第4回定期演奏会から

2010年02月02日 | クラシック音楽
交響曲第8番 第3楽章-第4回定期演奏会から

この第3楽章が聴きたくてLPを買い漁った時期がありました。この「美しさと同居した寂しさ」はドヴォルザークの独壇場で筆舌に尽くしがたいものです。

表現で難しいのは最後の取って付けたようなコーダの扱いですが、あまりにも気分が違うのでどう表現してよいか指揮者はいつも考えてしまうでしょう。

このセラオケの演奏は大変美しく満足できるものだと思います。




交響曲第8番 第4楽章-第4回定期演奏会から

2010年02月02日 | クラシック音楽
交響曲第8番 第4楽章-第4回定期演奏会から

2009年2月に行われた定期演奏会で個人的に録画・録音したものです。



お祭り騒ぎになる第4楽章ですが徹底的にスコアを読み作曲者に忠実な演奏を試みました。
数えてみたらLP・CD合わせて27枚持っている第8交響曲ですがセラオケとの演奏はスゥィトナー・ブロムシュテット・ターリヒに次いで好きな演奏になりました。