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絆。

2011年10月30日 | 日記

映画「ツレがうつになりまして」を観てきました。「こんな映画やってるよ~」と主人が誘ってくれて二人で行ってきました。昔の事を思い出しました。主人の感想は「まんまだな。」私は当事者なので、映像では表現できないかつての深い心の闇を思いました。そして、改めてこうして元気に笑って昔を話せる事に感謝です。

私の場合は、実家に帰っているとき両親や兄弟が必死で支えてくれ、我が家に戻ってからは主人と二人三脚で過ごしたので、映画とは少し状況が違いましたが、まわりは本当に大変だったと思います。そして、自分も病気と必死に戦っていたのだと思います。ふと思い出すと、お米をとぐ事がとてつもなく大変なことだと思ったことがありました。普通ならば何ということはない事なのですが・・。それに、きれいなお花を見ても綺麗だと思えなかった。普段は美しいものに敏感な方だったのですが・・。お医者さんにうつだと診断された時に「情けない。」と言って泣いたのを覚えています。自分が世間から取り残されていると思っていたので、日々のニュースやお笑いなどは本当に見れなかった。いつも死んでしまうことを考えていたように思います。

主人が言ったように映画の「まんま」、それ以上でした。今、友達などと悩みについて話すとき、ふっと口をついて出る言葉があります。「あのね、お腹が空いて「ぐ~」ってなるってすごい事なんだよ~」これは、心の底から思ったことです。食べれる事、眠れる事、人と話が出来る事、笑える事、テレビが見れる事、こんな当たり前の事が、本当はすごい事なのだと思います。

病気をしてから、本当の意味で私たち夫婦の絆は深くなりました。ありのままの私を受け入れてくれて、主人は病気の事を恥ずかしい事だとは思わなかった。そして、特別扱いせずに、いつも変わらず接してくれました。そんな主人を心から信頼できるようになりました。そして、自分の心の中を包み隠さずに話せるようになりました。病気があったからこそと言えるかもしれません。最近、主人は笑って言います「あの時に鍛えられた。」って・・・。

今日改めて思ったことは、人と比較するのはやっぱり意味がないなと言う事です。元気になってくるとついつい自我が出てしまい、人と比べて葛藤する日もあります。けれど、自分が体験してきたことは紛れもない事実です。そこを無しにして葛藤するのは、内在神に申し訳ない事です。痛みを分かった分、人の痛みを理解しようとする気持ちを大切にしたいです。慈悲・・人の悲しみを理解すると言う事だそうですが、少しでも慈悲の心が深くなりたいと思います。映画が終わった後、見えないけれど主人と私の間に暖かい何かが流れたように感じました。

            


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