レトロ電子工作

電子工作はじめました!
基本的な所からゆっくりゆっくり進めていきます

録音再生 IC (APR9600) データシート入手

2022年10月15日 10時04分57秒 | 技術資料
 キットを組み立てて、うまく動くようになり・・・ これで 終わりでは、面白くありません。 何よりも、ここまでの作業では さほど 電子工作の腕が上がる訳でも無く、プラモデルを組み立てているのと変わりません。

 ここは1つ、(難しいかもしれませんが )この IC の情報を入手して 回路の内容を少し 理解して見ましょう。

まず、一番手っ取り早い 情報の入手先は、このキットの販売元である
  秋月電子さん
の Webページを活用する方法でしょう。
 
 "APR9600” の IC名で 検索したら ↑ 「録音再生キット」だけでなく、IC単体でも (580円という安価で)販売されていました。

 しかも、今なら 28pの ICソケット付きのようです! 

ここに「データシート」のボタンがあったので クリックして見ると・・・
残念ながら 正式なメーカの資料では無く、単にこのキットの説明書がダウンロードされるだけでした。 (ただ、キットに紙で付属してくる取説より、綺麗に書かれているので よほど読みやすいです… ダウンロードする価値はあります)

仕方なく、”APR9600” と ”Datasheet” のキーワードで ググってみると、ちゃんとした データシートが見つけられました。 (全部 英文ですけね!)

ただ、良くある「インターネットあるある」ですが 、
 目的のボタンより まるっきり違う「もの」をダウンロードするボタンの方が大きく目立っていて、どのボタンを押しても 探していた「もの」がダウンロードできなかったりします。
 ここでも、右側の大きな「データシート・ダウンロード」をクリックしても、まるきり違う資料がダウンロードされてしまいます。(ここでは ⇒矢印をクリックするとOKでした)


 しかも、セキュリティ・コード ↑ をキー入力しないといけません。
まー、無料で資料が手に入る訳ですから、この程度の手間は しかたありません。 社名やアカウントの登録が必要なページよりは 良しとしましょう。

無事、PDFファイルのデータシートが手に入りました。 (これなら かなり詳しく載っています)


【 基本的な回路例】:

秋月の回路との違いや、基本的な使い方が良く分かります。


【 応用回路例】:

応用回路を見ると、この IC 1個で 8つのメッセージを録音できるようです。ところが 内臓回路にバグがあるようで、2ch以降は録音できないようです (from 秋月情報) だから、安価で出回っているのかもしれません。

これらの、本来の回路を元に 「録音再生」が 色々な事に応用できそうです。

次の ステップとして、これら回路を基板に半田付けして、ケースに入れてしまいましょう。 さずがに、ブレッド・ボードのままでは 何にも使えません。

小さなプラスチック・ケースに入れておけば、
操作も楽ですし 壊れにくくもなる はずです。      
 

我が家のネコ:寝姿

2022年10月14日 08時16分10秒 | 便利な機器
今 現在、私の事務所に遊びに来ている「地域ネコ」
 要は 野良ネコ なんですが、

 小さな仔猫の時に「チビ」と名付けてしまって、今となっては後悔が…
 こんなに大きくなって まったくチビでは無くなっています。(笑)


 あまりにも信用しきって、リラックスして寝ています。


 お腹を見せるんじゃ無い!

        笑 www             


録音再生キット その3 (動作確認)

2022年10月13日 09時00分47秒 | 電子工作
部品の配置と配線が完了し、回路図との比較チェックも 完璧!っと なったら、いよいよ電源をつないで 動かしてみます。

スライドスイッチ(SW1)を右側に(27番ピン=/REが 0Vにつながる方にショート)すると、「録音モード」になるようですので、この状態にしてから電池をつなぎます。


すると、緑色のLED2が点灯しています。 どうやら 電源系統の配線ミスはなかったようです。

① さっそく 録音してみましょう。
 SW2を押したまま、マイクに何かしゃべってみます。
 SW2 を押した瞬間に ”ピッ” と鳴れば、録音開始です。
  ベタな所で 「本日は、晴天なり・・・、〃 ・・・」 とか、
     もう少し長いのも録音できそうなので、
   ♪  ”メリーさんのひつじ~ メエメエ ひつじ〜 ・・・”♪  (笑)

最長で 30秒(か60秒)録音でき、そのMax時間に到達してしまった場合は、音が2回 ”ピッ、ピッ” っと 鳴って 「終わりだよ!」と教えてくれます。
Maxの時間まで 録音を続けなくても、押しているスイッチの指を離せば、録音は終了します。(この時も、1回 ”ピッ” と鳴って録音が終了した事を知らせてくれます ) ↓

 この時(録音中は)赤いLED1が点灯し、録音が終われば消えます。


② 次は、今 録音した声を再生してみましょう。
 
 スライドスイッチ(SW1)を左側に(27番ピン=/REが Hi につながる方にショート)すると、「再生モード」になるようです。 (電池をつないだまま操作しても可) 
再生モードでは、↓ 緑のLEDは消えています。
 録音の時と同じ SW2を (今度は 一回 短く)ポンっと 押すと、再生がスタートします。 (この時も 赤いLEDが 音を再生している間 点灯します)

③ ちなみに、もう一つの押しボタンスイッチ (SW6)
 これは、あまり使われることは無いのですが、再生中に押すと Playが停止します。 要は、「STOP」機能だという訳です。


 少し、「ザーー」というノイズ音混じりではありますが、はっきりとした音質で 音(ここでは声)が スピーカから 流れます。


 とっさに、電話の会話を記録したい時とか、音声伝言を残したい時など、十分に実用的に使えると 思えます。

作るのも 特殊な工具も必要ありませんし、初めての人にも 簡単に組み立てられるレベルだと思いますので、
 興味のある方は、お試しあれ!! 

録音再生キット その2 (組み立て開始)

2022年10月12日 09時51分12秒 | 電子工作
 難しい説明は 後回しにして、実際に組み立て、自分の声でも 何でも良いので 録音/再生できるか?試してみましょう。

 組み立てるにあたって、
(A) まず、「回路図」↓ が 説明書の中に(小さく)載っていますので、これを A4に拡大コピーしておきます。
 これとは別に、(B)「実体配線図」↓ とか


(C)「実体回路図」↓ とか
が 大きめに載っていて、初心者の人は これを見ながら組み立てましょう! という事なのでしょうが、私にはこの方が分かりづらくて、間違えそうな気がしてなりません。

元々の (A) 回路図が一番 正確で 間違いが無いので、
 ① これを大きくコピーしたものと、 ② 赤鉛筆 を用意しておきます。

 ③ もちろん テスタ  も 用意!

最初は、
1)電源(電池の6V)の配線からスタートし、その都度 テスタで確認して行くと良いでしょう。 (ブレッド・ボード上下の赤と青の所に 0V と6V が確実に流れるように 0Ω 抵抗を挿してつなぐ)
2)電池を外して、電源の赤と黒の抵抗値を測り、ショートしていない事を確認。 これは、しつこい位に何度も確認しましょう。 
 こういった配線で一番 やってはいけない間違いは、電源のプラスとマイナスをショートさせてしまう事です。 最悪、部品が壊れてしまいます。
電源のプラスとマイナスが 「抵抗=無限大」なら ショートしていない事が確実です。

次に、大きな部品、重要な部品から配置しましょう。
 一番 大きいのは、28ピンのIC 、APR9600 という名称の黒いゲジゲジです。
 
これは ちょっとした工夫なのですが、ピンの番号を数えるのが面倒なので 下側の半分だけでも わざわざ数え無くても良いように、1番ピンを11番にと書かれたホールに挿しておきます。 すると 24番ホール→14番ピン と 10引くだけで番号が分かります。 この方法なら少しは ピンの間違い が減ります。

3)次に タクトスイッチが 操作しやすいような位置にくるよう ボード上の配置を工夫します。 ここでは SW2とSW6が タクトSWのようです。(SW1では無い)
ただ、付属のタクトスイッチでは ブレッド・ボードの2.54mm間隔のホールにうまく刺さりません。 説明書では、「スイッチの足を細く切って(不要な足も切って) 挿せるように加工しなさい」との事ですが、これは面倒なので 

 手持ちの 押しボタンスイッチ ↑ に変えました。(青い方)

これなら足も細く、間隔も2.54mmなので そのままブレッド・ボードに挿せます。


4)ICの1番ピンから、部品の配置していき、配線が終わったら 赤鉛筆で回路図を塗っていきます。

これなら、部品の取り付け忘れも無くなりますし、配線も間違いが少なくなります。 その都度、テスタで導通テストを行えば、もっと確実。
 [部品取り付けの途中の状態] ↓

SW1は、このキットでは 「ショート・ピンを差し替える」だけにしているようですが、面倒なので 手持ちのスライド・スイッチを使って 操作しやすく改良してみました。
ピンを無理やり穴ピッチに合わせる→


全部の配線が完了すれば、回路の線がすべて赤く塗り潰されているはずです。
この方法 ↓ が 一番 確実です!!!

(スピーカは最後に取り付け)


完成すると ↑ こんな感じです。

テスタで導通を確認する時は、必ず 電池を外した状態で行ってください。
( 電池 をつなぐのは最後の最後です )
その代わり、配線に間違いが無ければ、一発で動くはずです。

最後に もう一度、電源のプラス(赤)とマイナス(黒)の抵抗値を測り、電源がショートしていない事を確認して・・・  OKなら、

 うまく動く事を祈りながら 電池をつなげてみましょう。
 今日は、ここまで・・・                  

録音再生キット (ハンダ付け不要)

2022年10月10日 12時42分55秒 | 電子工作
初心者が 電子工作 を挑戦しようとした時、1つ目のハードルとなるのが
  ハンダ付け の 作業でしょう。

「半田コテ」 や 「コテ置きの台」 や、もちろん「ハンダ」も揃えなくてはいけないので それなりの出費もかさみますし、ハンダ付けする技術も必要になってきます。
 その点、今回 秋月で見つけたキットは、「ハンダ付け」が不要とのことなので、最初の教材として適しているのではないかと思います。
 価格も1000円 ポッキリ と お手頃ですし・・・


「60秒 録音再生 キット」 K-02060 税込で1000円でした。

 要するに、自分の声や電話の話などを 最大で60秒間 録音記録でき、それを後で聞くことが出来る… 簡単なボイス・レコーダだと言えます。
そこそこ実用的で、 うまく完成すれば まー 便利に使えそうです。

 袋の中に どんな部品が入っているか? 確認するのに 一度 全部 開けて 部品を広げてみましょう。

 たったこれだけ ↑

 こういった細かな電子部品をひろげる際には、◎ 絶縁・耐熱(500℃)作業マット この青緑色のゴムマットがあると便利です。(800円前後と安価)
 

これを組み立てるに当たって、(前に紹介したテスターは除いて)あと どんな工具が必要でしょうか? さしあたって、
 ① ニッパー (写真中央の黄色いの)と、② ピンセット ぐらいでしょうか? 
(ピンセットの代わりにラジオペンチでも可) 100円ショップでも買えるくらいの工具で事足ります。 半田コテは 今回 使わなくて良いのです。


 ハンダ付けが不要だと言う その訳は、

ブレッド・ボードと呼ばれる ↑ ピンを差し込むだけで配線ができるボードが付いているからで、ここに部品を挿しこんで回路を完成させます。

この「ブレッド・ボード」なるものが どんな構造になっているか?というと、
左右にある赤と青の(電源用の)ラインは、縦にずっとつながっています。
(黒い矢印、赤い矢印の方向に 全部つながっている)
ボード中央の a,b,c,d,e の穴は 横に(黄色の矢印の方向に)内部でつながっています。 同じく f,g,h,i,j の穴も 横に(黄色の矢印の方向に)つながっています。 (左のa~e と 右のf~j の それぞれは 離れています=つながっていません)
 これを踏まえて、まずは 電源となる 電池BOXをつないでみましょう。
(単三電池が4本 必要で、これは別売… 100均一の安物で十分)

電池フォルダBOXに電池を挿し(プラス・マイナスを間違えないように!)
 それに 「006P電池用のスナップ」を介して、ブレッドボードに接続します。


 この時、(部品を余り取り付けない状態で)電圧をテスタで確認しておきましょう。

 ↑ 直流電圧のレンジ (Vー)の 20V の所に ロータリスイッチを回し、赤は赤のリード、黒は黒のリードをつなげて 電源電圧を確認しておきます。

電池が新しいので 1.5V x 4本 = 6V となる所、6.42Vもありました。

袋に入っていた部品に LEDや1KΩの抵抗があったので、この電池でLEDを光らせてみましょう。 これであなたがブレッドボードの内部接続の構造が理解できているか どうか?が分かります。

 1KΩ の抵抗はカラーコードが 茶-黒-赤 です。
 これを2本使って、上の画像のようにつないでください。 電源のプラス(赤)から 1Kの抵抗→ LEDのプラス側(アノード側) 次に LEDびマイナス側(カソード側)から また1Kの抵抗→ 電源のマイナス(黒=GND)へとつなぎます。
 無事、LEDが点灯すれば 成功です。
 
この時、抵抗のカラーコードは読めますか? できれば 色を見て 何オームの抵抗か 分かる様になってください。
また、LEDには プラスかマイナスかの極性があります。 逆につないだ場合は 光りません。 (通常は 足の長い方がプラス、短い方がマイナスです)
(電解コンデンサも同じルールです)

抵抗のカラーコードを暗記 出来ていない人は、テスタで抵抗値を確認してみましょう。 (テスタを使う 良い練習になります)

テスタのロータリSWを Ω(オーム)の 2kの所に回して合わせ、
抵抗の両端にテスタのリードを押しつければ、抵抗値が表示されます。
1kオームと言っても 正確ではありません。 この例↑では 0.992kΩ と表示されています (が、約1kオームなのでOKです)


ーーーーーーーーーーーーーーーー 追記 ーーーーーーーーーーーーーーーー
【テスタの使い方】

テスタで 「ダイオードの極性」や、
 「LEDの点灯チェック」を 行う方法を ついでに 解説しておきます。
 
上の 1kΩを測る時と同じレンジ 2kと書かれた下に黄色でダイオードのマーク ↓ が 書かれているのに注目してください。
 
 このレンジだと ダイオードの検査ができます。

左右のピンの どちらが プラスで どちらがマイナスのピンかを調べる事が出来るのです。
 ←これで正解
今回の回路では使われていませんが 上の様な ガラス管に入った部品が一般的なダイオードです。 (青い線が引かれている方がマイナス側=カソード)
ダイオードマークの書かれたレンジで、ダイオードのプラス側に赤のリード、マイナス側に黒のリードを押しつけると、電気が流れ、テスタの表示に 0.6~0.9V程度の電圧が表示されます。 ↓ これならOK。
電圧の値はそのダイオードの特性によってまちまちですが、プラス・マイナスが逆に接続された場合、(一瞬 数字が出るかもしれませんが 落ち着けば)電圧は表示されません。
 このダイオードの例のように 青い線が書かれていれば、そちら側がマイナス=カソードと 見た目でも分かりますが、線の印刷が消えていた場合でも テスタのこの使い方で プラス・マイナスが判別できます。
(赤ー黒を逆につなぐと電圧が表示されません。 一瞬 数字が出てもすぐに消える)

 LEDと呼ばれる 光る部品「発光ダイオード」も同じダイオードの仲間です。 この場合、もっと分かりやすく… 赤ー黒の接続が正しければ、LEDが実際に光ります。

赤ー黒(プラスーマイナス)を逆に接続した場合、光りません。(LEDランプが壊れてた場合も、もちろん点灯しません)

これは、ブレッド・ボードの挿した後でも確認できますので、今回の回路でも LEDの接続ピンが回路図とは逆になっていないか? 全部品の配線が完了した後にもチェックできるのです。(1kΩぐらいの抵抗をはさんでいても うっすらと点灯してくれます)
LEDの右のピンがプラスだと分かる!
右(アノード側)に黒いリードを、(左に赤いリードを)触れさせても 点灯してくれません。


ダイオードやLEDには「極性」があるので、逆のピンで接続してしまうと 回路が上手く動いてくれません。


 テスタを上手く活用して、間違いの無い配線を組み立てましょう。
 長くなったので、今日は ここまでとします・・・