第1回吟行(12/2)のご報告

2007年12月02日 | 自主勉強会

先週までの寒さが嘘のように長閑で暖かい天候に恵まれて、当会第1回の吟行を実施いたしました。
酷暑が効いたのか、冴え渡った見事な紅葉で、各所で多くの方々がカメラに景色を収めていました。
参加者8名。
11:00に大手門集合後、全員で同心番所から百人番所、本丸、天守台、二の丸庭園と辿った後、各自30分の時間を取って2句提出することとしました。

同心番所から大奥跡の冬桜や10月桜経由で天主台に向かう辺りまでは、紅葉だ満天星(どうだん)だのと駄洒落も飛び交って騒がしい集団だったのですが、二の丸庭園に差し掛かる頃には、各々お題のプレッシャーで真面目で寡黙な散歩者となっていました。


30分後、1紙片に1句記入して頂き、中表にして折りたたみ、予め用意した箱に入れ、それをかき混ぜて各自2枚取り、その2句を清記用紙に書き写しました。これで、その用紙を見ても作者がわからないようになったところで連番を振り、順に読み上げ、またベンチの上に並べて、選句と相成りました。

さて、その作品は、
 1.皆と来て 紅葉楽しき 御苑かな
 2.冬どうだん 大奥の彩 偲ばれり
 3.紅葉(こうよう)に 眼をうばわれて しみじみと
 4.燃えながら 舞い散る楓 霜月に
 5.大奥の 残り香空し 冬桜
 6.城跡や 故人をしのび 秋の風
 7.石垣に 昔をしのぶ 落葉かな
 8.師走空 東御苑の のどけさや
 9.吟行の 吾に振り来る 落葉かな
 10.落葉ふむ 御殿女中に 吾重ね
 11.深き謎 残す石室 降る紅葉
 12.小春日に 輝く楓 凛とせり
 13.ふるもみじ かわらぬあかに いにしえを
 14.逝きしひとの ことの葉もどる いろもみじ
 15.ツリーのごと 末の立ちたる 冬ざれに
 16.さざ波に 影をとどめて 枯尾花

お一人はお仕事のご都合で提出を済ませてお帰りになったのですが、残りの7名で投票を行ないました。
一人3回挙手とした結果は次のようになりました。

 1.-
 2.3
 3.-
 4.2
 5.3
 6.-
 7.-
 8.2
 9.1
 10.2
 11.1
 12.2
 13.1
 14.4 ◎
 15.-
 16.-

14番が一番多く集票し、お昼に抹茶チーズケーキのデザートGet!。


ちなみに、各句の作者は、このようになっています。(略称)
1(新)、2(山)、3(新)、4(望)、5(小)、6(田)、7(岩)、8(小)、9(里)、10(里)、11(田)、12(望)、13(わ)、14(わ)、15(山)、16(岩)

しばらくは、会話も五七調で続けてしまったような次第。
皆さん熱心です。

また次回を楽しみにして、お開きとなりました。

担当世話人 渡辺