ポロッポ、ポロッポ～。

　７月３日（日）　対戦相手：鳩を掴む少女
　上野恩賜公園

　ヘブンアーティスト活動です。天気があまり良くないのですが、曇り空でしかも気温が低めと言う事は、暑さでお客さんが逃げないという、演る側にとっては絶好の条件でして、これでお客さんが逃げたら全部自分の力の無さが浮き彫りになってしまうという、ちょっと恐い面もありますが、先週のヘブン活動で忘れていた『自分が楽しむ』という事をもう一度頭に入れて臨んで来ました。

　お客さんにお手伝いをしてもらう場面で選んだのは黄色いぬいぐるみを抱えた小学生の女の子。

　「お名前は？」
　「さくらこちゃん。こっちは相棒のピカチュウ。」
　「・・・。“相棒”なのね？」

　あいたたた。選客眼、曇ってますか、オレ？まあ、なんとかその場をしのぎ、１コマ目（持ち時間である１時間分）終わって休憩をしてるとき、ひとりの女の子が近寄ってきました。手品で鳩（勿論、偽物ですよ。）を出したのを見ていたようで、その女の子、

　「本物、使う？」

　見ると手には鳩を捕まえてるではありませんか。どーしたの、それ？

　「捕まえたんだよ。今日４匹目。」

　そんなに捕まえたんだぁ。へぇ。すっごいね。ってか、本物の鳩とか扱えないし。今日のテーマ『微妙なパフォーマンス』で本物の鳩出てきたら、“微妙”で無くて“絶妙”になっちゃうし。

　次の出番まで２時間ほど間が空く為に、道具を一旦しまいながら、その女の子と話をしていました。

　「鳩、捕まえるの簡単なんだよ。こうやって、餌まくと近寄ってくるから、そこを捕まえるんだよ。」

　女の子は売店で買ったピーナッツを手に握り、一粒一粒、道に撒いていきます。群がる鳩。アスファルトの間の豆をくちばしで突付く鳩。空中でホバリングしながら待機する鳩。唸る羽音。大合唱のポロッポー。ヒッチコックの映画を思い出します。女の子は完全に調子ぶっこいてまるで猛獣使いのように自由に鳩を扱います。ボクが片付けをしている真横で鳩の演舞は繰り広げられますが、たまに、道具を乗せておくための台に鳩が飛び乗って片付けは思うように行きません。ようやく片付けも終盤に入った所でその台を畳もうとすると、

　鳩が落し物してやがる。

　しかも、最後まで台に残っていたディアボロ（中国ゴマ）にまで、べっちょりとな。休憩の２時間の間にその女の子は公園内を駆け回って、暫くして帰ってきて

　「鳩、１４回捕まえた。」
　「これで１９回目。」

　いちいち報告に来なくていいから。そんなに捕まえるのが得意なら、その技で大道芸のオーディション受ければよかろう。次回、秋のオーディションでは鳩娘が見られるかも。

　本編は楽しく出来ましたよ。２時間４ステージ　１４７１６円

　【おまけ】
　投げ銭以外にも色々とお客さんから頂きまして、Ｍコスタで一緒に出演してるマリちゃんから、犬の置物。何故に犬なのでしょう？
　それから、ののさんからはペットボトルのお茶と共に、レントゲン写真。もう透け透けです。
　そして、見ていたお子さんから頂いたのが『ＴＯＰＲＵＮ熊谷店』のドリンクバーサービス券２枚。ご丁寧に「発行店のみ有効」の文字が。熊谷まで行けって事？