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生くることかなしと思ふ 山峡の野路を走れば 鹿なきにけり (◎◎夕暮れ)

2009年09月15日 | 自転車ぐらし
 どんなにデスクワークの仕事が詰まっている日でも,夕方になると作業をいったん休止させて,チョットだけ自転車で「外回り」をする。天気が良かろうが,雨降りだろうが,気象条件に関してはあまり気にしない。自転車で走りたい!という気持ちをとにかく優先させる。

 一昨日など,家を出るときはパラパラ雨だったが,事前にネット(tenki.jp)の雨雲レーダーでチェックすると強烈な雨雲が西方から接近しているようだったので,雨具の上下をリュックに詰め込んで出掛けた。案の定,帰るころには雨は本降りになってしまい,それこそ叩き付けるような土砂降りのなか,ライトを前後に2灯づつ点け,15km/h以下の低速走行で家路を急いだ。ただ,気温が比較的高かったので,つかのまの豪雨も夏場のスコールのようで,それなりに気持ちよいものでありました(変態か?) 帰宅後,再度ネットで天候の推移状況をチェックしてみると,ピーク時には時間雨量30~50mmほどの強雨だったらしい。以前,仕事用として奮発購入した高価なゴアテックス雨具(モンベル:ストームハンター)が,この期に及んで十分に役に立ったというわけだ(いちおう必要経費だったもので)。ただし,靴の中だけはグチャグチャになってしまい,レインシューズカバーの調達が今後の課題となった。

 それはさておき。標題の戯れ歌について,何じゃそれは?と申しますると,ソレはですね,昨日夕方の自転車ライドにおけるエピソードなのであります。

 昨日は家を出たのが5時半過ぎと少し遅かったので,取りあえずアンチョクに盆地北西部,《県立秦野戸川公園》方面のグルグルでお茶を濁すことにした。経由したルートの概略を示すと以下のとおりである。ローカル地名が多く,よくワカラン方もおられるかも知れませんので,余計なお世話と思いつつ注釈をいくつか付けておきます。


(自宅) → 羽根林道入口 → 農免道路 → 菩提マス釣り場 → わさびや茶園 → 表丹沢青少年野外センター → 大秦野カントリークラブ(丹沢コース) → 花鳥神社 → 加羅古神社 → 白泉寺 → 山居配水場 → 県立山岳スポーツセンター → 土舞台 → 鶯橋 → 蔵林寺 → 丹沢整体院 → 日盛園 → 西沢林道入口 → 才戸橋 → 四十八瀬自然村 → (以下略)


注1) 「羽根林道」のことを羽根沢林道と呼ぶ自転車乗りがたまにおられますが,羽根林道の方が正式名称です。ゼンリンの住宅地図に羽根沢と誤って記載されており,それを引き写したと思われるアルプス社のプロ・アトラスなども間違っているので,恐らくそれらを真に受けているのでしょう。御承知おき下さい。

注2) ここの「農免道路」を,能面道路(ノーメンドーロ)と自嘲気味に言う人々も当地にはいるようです(主として顔を引きつらせたジョガー連,かな?)

注3) 「わさびや茶園」は新田川扇頂部の南斜面にあり,付近は数年前にクマさんが出没したことで一躍知られることになった場所。いわゆるひとつの「田園の聖域」であります。

注4) 「丹沢コース」というのは現在では使用されていないゴルフコース。適度に荒れ果てた,まるで北部イングランドのヒースを思わせる心地よい緩斜面の場所で。。。 (以下省略)

注5) 「土舞台」とは何ぞや? と疑問に思われる方は,「土舞台,苅谷俊介」でググって下さい。

注6) 「鶯橋」とは水無川を横断する第二東名予定地のすぐ下流に架かる橋(それにしてもこのヤボな名前,一体誰が付けたんだか?)

注7) 「日盛園」は西沢林道沿いにある養豚場の名称。養豚業自体は,当地では牛に押されてマイナーな存在のようで,山奥でヒッソリと営農しております。

注8) 「四十八瀬自然村」というのは,傍から見る限りでは,そうさな,大規模な家庭菜園のようなもの,あるいは収益を度外視したコルホーズみたいなもんでしょうか。四十八瀬川沿いに和気藹々と点在しております。


 少々駄言を弄し過ぎたようで面目ない。 んで,上記ルートを走った昨夕のプチライドにおいては,途中で二度ばかり鹿の群れと遭遇した。要は,そのことをここに記しておきたかった訳であります。遭遇場所は,最初は土舞台付近(北緯35°24’07” ,東経139°10’43”,標高265m)で,数は3頭(サイズは大,中,小),その次は日盛園付近(北緯35°24’12”,東経139°09’52”,標高310m)で,数は2頭(サイズは大,小)であった。かなり標高の低い場所で10分たらずの間に計5頭の鹿と出会ったことになる。しかも,いずれも路上での遭遇である。黄昏のロンリーライダーとしては,何となく仲間に出会ったような気がして,ちょっと嬉しくなってしまった(コンバンワ~の挨拶声は掛けませんでしたけれども)。もっとも,彼ら彼女らにしてみれば,恐らく晩御飯の探索中あるいは夕暮れのノンビリ散策中であったのだろうが,そんな時間帯に急に出現した無骨な自転車に驚かされてメイワクだったのか知らん。ほんの少しの間,当方とアイコンタクトを交わしたのち,すぐに傍らの樹林地へと逃げ隠れてしまった。邪魔して御免なさいね。

 そうだ。つい4,5日前の夕方にも,近くのゴルフ場に沿った山の畑道を自転車で辿っているときに2頭の鹿(サイズは大,中)と出会った(北緯35°23’55” ,東経139°12’49”,標高270m)。最近では山麓一帯のあちこちに獣除けの柵が張り巡らされているものだから(畑にも植林地にも,ゴルフ場にまでも!),彼女らの行動圏も以前に比べるとかなり制限されてしまい,日々の生活にもアレコレ支障を来しているように思う。生きる悲しみ,いわゆる,生きるという病気mal de vivre ってヤツである。その時も,2頭の鹿は防除柵に沿って一寸困った様子でウロウロしていた。ゆっくりと静かに近づいてみたが,10mほどの距離まで近寄ったところでサッと身を翻して林の茂みに逃げ込んでいった。ったくもう,シャイなんだから! それとも彼女らは自転車が苦手なのだろうか。自転車を恐れているのだろうか。自転車に関して何かイヤな経験でもしたか? こちらとしては,手拭い1本肩に掛け,ゆっくり歩いて近づけばよかったのかも知れないナ。

 それにしても,まぁ,今年はなんだかケモノたちが里に下りてくるのが少し早いような気がする。9月に入ってからは山麓でサルにも数回出会っているし。これは夏の天候不順の影響だろうか。そろそろ真打ち(Ursus thibetanus)のお出ましかな?
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