お墓と向き合い生死を見つめ直すブログ~富山のお墓レスキュー隊 亀山龍厳~

お墓を建てる石工職人の立場から、お墓について、どんな想いでお墓を建てているのか、などを書いています。

お墓に関わって『罰が当たる』理由と、それを回避するために必要なこと。

2016-06-13 06:13:00 | お墓
大切な方が亡くなると、
そのご遺体は荼毘に伏され、
ご遺骨はお墓の納骨堂に納めます。

つまりお墓は故人様の終の棲家(ついのすみか)なのです。

◆お墓が故人のお家であるならば

もしお墓が故人のお家であるなら
私たちもお墓にお参りするときはお家にお伺いするようにすればいいのです。

例えるなら離れたところに住んでいらっしゃる
おじいちゃん、おばあちゃんの家に行くような感じです。

お参りするときは
故人が喜んでくれるものを持っていきましょう。
ロウソク、線香、お花は故人が喜んでくれるものとされています。
それに加え、生前好きだったものがあれば
たまにはそれをお供えするのもいいかもしれません。
*注:ただしお供え物を放置しておくのはいいことではありません。お帰りの際に引き下げておきましょう。

お盆前にお墓を掃除するときも
まずは手を合わせて「みんなで掃除するからね」とあいさつを先にすれば
喜ばれるはずです。
→いくらお家を掃除してくれるからといって、
いきなり上がってこられたり、いきなり家の周りを掃除されたら良い気持ちにはならないと思います。

納骨堂の中を拝見するときも
手を合わせて「中がきれいになっているか、確認させていただきます」と
心を届けてから扉を開けるべきです。
→いくら親しいおじいちゃん、おばあちゃんの家だからといって
あいさつ無しで玄関を開けるのは敬意がなさすぎます。


◆思いやりの心を先に届けること
ほとんどの場合、
お墓に悪意を持って何かをするということはないはずです。

お墓をお掃除することも
お墓にお供え物をささげることも
お墓からお供え物を引き下げることも
お墓に登ることも
お墓の扉を開けることも
お墓を改修することも
お墓を修理することも
お墓を建て直すことも
お墓を解体することも

『今の自分たちがご先祖様に何ができるだろうか?』それを考えての行動です。
いわば思いやりを行動にして届けているわけです。

ですからお墓に何かしたからと言って、バチが当たることはありません。

ただ、亡くなっていらっしゃるとは言えやはり相手の気持ちを考える必要はあると思います。
ですから事前に想いを届けましょう。
あいさつをしてから行動しましょう。

あいさつしてからお掃除しましょう。
あいさつしてからお供えを捧げましょう。
あいさつしてからお供え物を引き下げましょう。
あいさつしてからお墓に登りましょう。
あいさつしてから扉を開けましょう。
あいさつしてから改修しましょう。
あいさつしてから修理しましょう。
あいさつしてから建て直しましょう。
あいさつしてから解体しましょう。

まずはあいさつして、心中で語りかけてから行うのが礼儀だと思います。

決して罰が当たらないようにするためにあいさつするのではありません。


◆私が大事にしていること
私は石屋としてお墓に関わることが多いのですが、
やはりすべての動作の前に『あいさつ』をしています。

しかし私が『あいさつ』をする前にもっと大切なことをしています。

それは



私が『あいさつ』に行く前に、
お身内様から先にご先祖様に『あいさつ』をしてもらうことです



まずはそのお墓の縁者、ご家族様にご先祖様にあいさつをしていただき、
それから私(石屋)があいさつを行います。
そして施工を行います。


私は必ずこの順番を守っています。


例えば、年老いた祖父母の家を修理するとき、
いきなり大工さんがきて修理を始めるよりも、
事前に子供や孫から連絡してあった方がいいと思いませんか?

家族から事前に連絡があれば
大工さんがあいさつに来てもすんなり受け入れてもらえるでしょう。

もしあなたの足腰が弱くなっていたり、
お墓が遠方にあるため直接お参りができなければ、
お仏壇にあいさつしてもいいのです。
お仏壇が無ければご位牌、ご遺影に手を合わせてもいいんです。
ご家族様や縁者様から故人様に『先にあいさつ』をしていただければ大丈夫です。


◆罰が当たると考えるならやめましょう
お墓に対する行動で
「ご先祖様に怒られる」「罰が当たる」と思うならそれはやめましょう。

基本的に親というのは
・きちんと挨拶をしている
・自分たちに敬意を払っている
・思いやりの気持ちからの行動である

子供が上記のような態度で行うなら、決して怒ることはありません。

もし子供が何か間違ったことをしているとすれば
それを教え諭したり気付かせたりするはずです。

ですからもしあなたが「罰が当たる」「怒られる」と感じるならばそれは
あなたの中の良心(両親)が警告を発していると考えてください。


もし扉を開けて納骨堂を見ようと思った時、「罰が当たりそう」と思ったら
・事前にきちんと挨拶していますか?故人に敬意を払っていますか?
・命をつないでくれたことに感謝していますか?
・納骨堂の中を「どんな気持ちで」見ようと思っていますか?
・それの行動は故人に対しての思いやりから発した行動ですか?
・ご遺骨に必要以上に恐怖心を持っていませんか?気持ち悪いものと思っていませんか?
・日常生活で親に言えないようなことしていませんか?

こういうことを振り返ってみるといいかもしれません。


決してご先祖様が罰を当てるのではありません。
責任はあなたにあるのです。

もっと言うなら、
故人のせいにするなよ。バカ野郎!です。


特に富山県のように『ご遺骨をキレイに遺しておきたい』という考えが強い地域では
納骨堂内をチェックするのは悪いことではありません。
四六時中ご遺骨を見て嘆くのは逆にご遺族も心配なさると思うので良いことだと思いませんが、
時々納骨堂の中をチェックするのは良いことだと思いますよ。

私も了解を得てから中を拝見しています。


◆今日のまとめ
・お墓で何かするときは事前のあいさつが大切。
・罰が当たる、と思った時は自分の心と行動を振り返ってみよう。

またわからないことがあったら何でも聞いてくださいね。






富山のお墓レスキュー隊 隊長 亀山龍厳



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