goo blog サービス終了のお知らせ 
goo

「理想的な淡水水槽」 6.3.3. 水槽における活性炭の利用


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

6.3.3. 水槽における活性炭の利用



ルール地方ミュールハイムのKurt Kramer博士は、第二次大戦中にガスマスクを分解して中から活性炭を取り出し、水槽のろ過器に入れた。これは大きな成功を収め、水中飼育法の歴史において非常に有益な発見となった。今日では様々な活性炭の使用方法がある。活性炭は、水に色をつけたり、水質に悪影響を与える様々な物質を取り除くために使用されるが、残念なことに活性炭にはドイツ工業規格による品質基準は設けられていない。活性炭を水槽に使用する際には以下の条件を満たす、吸着効率の高い良質なものを使用するべきである。


良質で効果の高い活性炭の条件

1. pHが中性のもの

2. 顆粒状であること

3. 広い表面積を持っている(例えば100gあたり9000平方メートル)

4. 無塵

5. できるだけ湿気を含まないこと

6. ネットなどに入れて扱いやすい形状である事


淡水水槽に活性炭を入れるタイミング

a) 魚の病気治療後に水中に残存している薬を取り除く際

b) 水の中から尿素などの着色性物質を取り除きたいが、様々な要因から水を交換できる状況にない時。例えば流木などから放出され水を黄色くする物質も、活性炭により取り除くことができる。

c) 最適な育成環境にあるにもかかわらず、例えばクリプトコリネのようなデリケートな水草の成長が阻害されているのが認められた場合にも活性炭の投入は効果的である。植物の成長を妨げる様々な物質が活性炭と結びつき水中から除去可能となることは既に証明されている。

d) 水槽に極端に清浄な水が必要な場合には、特に活性炭の使用が効果的である。


しかし、水草の入った淡水水槽に活性炭を投入すると、我々はその欠点にも当然気付く。活性炭は鉄分、銅、リン酸塩などの栄養素も吸着してしまうのである。コケや藻の成長を促進するリン酸塩の吸着は歓迎すべきことだし、さらに銅については我々はその存在を淡水水槽内において深く考える必要は無い。しかし、活性炭により吸着され水槽内から失われる鉄分やその他微量元素については問題視しなければならない。現代の技術をもってしても、水槽内に含まれるこれらの濃度を精密に測定したり、1日分の適切な液体肥料を正しく与えることはかなり難しいことなのである。

前述のように、水槽で活性炭を使用する際には、高性能なものを正しい使用法のもとで使用するということが最も重要である。上記1-6の条件を満たすものが高性能な活性炭である。このような高性能な活性炭は、約25℃の水に数分間入れておけば活性炭内に閉じ込められていた空気が外に押し出され、その後すぐに使用することができる。高性能な活性炭を投入すると、水槽によく見られる淡黄色の着色はすぐに解消される。つまり水の黄ばみは、活性炭が機能しているかを知る指標となる。水の黄ばみが増したら、それは活性炭の消耗を知らせるサインであり、速やかな交換が望ましい。

以前は活性炭を炉の中で高温にさらし活性化させていたが、これはその当時から良い方法とは考えられていなかった。現在ではこの方法はまったく用いられていない。


高性能な活性炭は病気の媒体や緑藻・尿素などを効率よく吸着するが、
使用に際しては
当然適切なコントロールが不可欠となる。
写真は
デュプラカーボン
1ℓ。



ブログ内検索キーワード
活性炭 ろ過 水中飼育法 吸着 pH 中性 顆粒 表面積 ネット 病気
着色 
流木 クリプトコリネ 成長 鉄分  リン酸塩 コケ  微量元素
濃度 液体肥料 消耗 交換 緑藻
 デュプラカーボン




←前のページ  次のページ→


「理想的な淡水水槽」目次へ

Dupla&HOBBY exclusiv ブログトップへ

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「理想的な淡... 「理想的な淡... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。