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玉泉子 (書き下し文と現代語訳を考えてみました)

2021-11-23 18:30:00 | 日記
玉泉子

杜羔,字中立,少年時贍於財產,它無所求。其所與遊者,徒利於酒肉,其實蔑視之也。一日,同送迎於城外逆旅,客有善相者,歷觀諸賓侶,獨指中立曰:「此子異日當為將矣。」一座大笑。中立後尚真源公主,竟為滄州節度使。初,李琢之出鎮,旗竿道折,乃钁殺其執旗者。中立在道亦然,杖之二十,琢竟無患,而中立卒焉。豈煞之可以應其禍哉?

原文のあるサイト

自分なりに書き下し文を考えてみました。
(書き下し文)
杜羔、字(あざな)中立、年わかき時、財産に贍(た)り、他に求むる所なし。そのともに遊ぶ所の者、いたずらに酒肉に於いて利する。その實、これを視て蔑むなり。一日、城外の逆旅に送迎を同じうす。客に善くみる者あり。もろもろの賓侶の曆を観る。ひとり中立を指して曰、「この子、異日まさに将になるべきや。」一座、大いに笑う。中立、後に真源公主(唐の文宗の娘)を尚(めと)る。競いて滄州節度使になる。はじめ、李琢これ出鎮す。旗竿みちすがら折れる。乃ちその旗を執る者を钁(かく)殺す。中立、道に在りて亦(えき)然として、これ二十杖(う)つ。琢ついに患(うれえ)なく、中立卒(おわ)る。豈に煞(さつ)これ以て、その禍に應ふべきかな。

現代日本語訳を考えてみました。
(拙訳)
杜羔、字(あざな)は中立、若い時、財産で充分に豊かだった。他に求めることはなかった。一緒に遊ぶ者は無駄に酒と肴にあずかって、その実、杜羔を視て蔑んでいた。ある日、城市の外の旅館で送り迎えを共にした。客の中に上手に占う者がいて、いろいろな客や友達の暦を観て占った。ひとり中立を指して言うには、「この人は後日、大将になります」と。同席していた人全員が大笑いした。中立は後に真源公主(文宗の娘)を娶った。競って滄州節度使になった。初め、李琢が鎮めに出た。旗竿が途中で折れた。そこで旗を手に持っていた者を钁(農具の一種、大型のくわ)で殺すことになった。中立は道で大きくこれを二十回鞭打った。琢は、とうとう災いがなく、中立は死んだ。いったいどうして、これを殺すことで、災いに報いなければいけないのだろうかな。