「ライフ・最終回」の感想だよ！ 9/15(土)

　壮絶なイジメの対象が、歩（北乃きい）から愛海（福田沙紀）にシフトされた。最後まで愛海を信じ、庇っていたみどり(末永遥)も自分に対する愛海の本性を知り、クラスの皆とともにイジメを実行する。だが、愛海は態度や考えを改める様子は無く…。
　しかし、アユムは違った。愛海のしたことは許せない、だけどイジメはもっと許せない！この強さはイジメられた経験と、力になってくれた羽鳥、薗田という友人たちの存在、そしてなによりアユム自身の優しさから出てくるものなのだろうか。　
　そんなアユムを見て愛海の気持ちに変化が見え始める。というところで、最終回は完結した。　
　北乃きいの強い眼差し、福田沙紀のふてぶてしい可愛さはハマリ役だったのでは。
佐古やアユム母（真矢みき）、先生たちもいい味を出していた。私的には今クール、トップを競う良いドラマだった。
　実際のところ、現在の高校生の間では同じようなイジメはあるんだろうと思う。
昔のような、どう見ても不良（死語？）が加害者なんて解りやすい図ではなく、複雑にそれでいて気まぐれな、頭の固い大人には理解不能なイジメが存在する。
　こういったイジメや若い世代の自殺者が加速しているのは、豊かな日本が生み出した飽和時代の社会現象だと片付けてしまうには大きすぎる議題である。
　政治や教育がどうのと語る前に、子供たちの身近にいる親や教師が子供をちゃんと見て、愛情を持ってしてのコミュニケーションをとってさえいれば、人の痛みくらいはわかる人間に育つのではないかと思うのだが。義務で育てるのではなく、愛で育ててほしいと願う。人を、そして自分も愛せるように…。
　このドラマを観た中高生たちはどう感じているのだろう。アユムのように立ち向かうのは勇気のいることだが、強く生きてほしいと思う。加害者も被害者も結局キズを抱えるのだから…。