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「恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた」を読みました

2014年04月03日 | ◆たわいない話題(なごや記)
ちょいと今日のブログは重いッスよ~w

さてさて、この「恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた」という本。

なにかの推理小説みたいな題名ですが、
2000年3月に北海道恵庭市で実際に発生した殺人事件のお話です。

著者は被告人の担当弁護士なので、
裁判記録的な内容がメインな感じで読むのが大変でした。

実はこの事件の被告人、私の親父の遠縁にあたるらしく
札幌に住む叔母が熱心に裁判を傍聴していると聞き、
それから私も非常に関心を持っていたのでした。

ところで唐突ですが…

「動機があってアリバイがない」

これだけで犯人視されたとしたら辛くないですか?

例えば、会社の上司が昨晩、何ものかに殺害されたとします。

・自分は毎日その上司にこっぴどく叱られている(動機あり)
・殺害された時刻に1人で家にいた(アリバイがない)

こんなケース、誰にだってあり得ることなんじゃないかと思います。

これだけの理由で捜査の初動段階から警察に目をつけられ、
自白を迫られ、逮捕され、有罪となってしまう。

ちょっと例が極端すぎるかもしれませんが、
この事件もそんな感じでして
殺人を犯すそれなりの動機があって、かつ、
1人でいたためにアリバイが証明できなかった被告人が
初動捜査の時点で警察に疑われ、犯人に仕立てられていく…。

そんな、とっても恐ろしい事件なのです。

被告人が犯人であることを直接的に証明する証拠は一切なく
間接的な証拠の積み重ねや推論だけで有罪となってしまい、
現在服役中の被告人。

弁護人サイドの意見(著書)を読んだからという理由ではなく、
明らかにその推論を組み立てた警察や検察、
そして有罪と判断をした裁判所の方が不合理なことばかりです。

無罪を証明できなかった弁護側の対応が非常に悔やまれます。
でもまだそのチャンスは残っていた!

裁判のやり直し(再審)申請が、2012年10月に出されていたらしく
やり直しをするかどうかの判断が今月の21日に出るようです。

来月21日に再審可否判断=恵庭女性殺害事件-札幌地裁【2014/03/26時事通信】

ここ最近、冤罪事件となった事例が結構見られますが、
地裁、高裁、最高裁の3つの裁判所がそれぞれ有罪と判断したものを
「その判断は誤っているかもしれないので裁判はやり直し」と
メンツ丸つぶれなことを果たして裁判所が決定するのかどうなのか…。

よっぽど強力な新証拠がない限り、再審は微妙かとは思いますが
なんとか無念を晴らす場が開かれることを切に望みます。

それにしても驚いたのは、警察や検察が収集した数々の証拠について
「被告人に有利となり得る証拠は開示しない」ってことがまかり通るということ。

そんなこと、ありなんですね~。

捜査権のある警察や検察が集めた証拠って、
ほとんどすべてが裁判できちんと開示されて
もっと論理的に裁判所で審理されるものだと思っていました。

なんか自分自身がそうなった時を想像するだけで
めちゃくちゃ恐いんですけど。

警察のすべてが正義と思っちゃいけないってことなんですかねぇ。
なんか嫌な世の中に思えてしまった…。

#「白ゆき姫殺人事件」という映画が公開されたようで
#ストーリー設定とかがこの恵庭OL殺人事件にソックリだとか…。
#ちょっとこっちにも興味を拡げてみよう。

【2014年4月21日追記】
再審請求は棄却されたようです。扉は固かった…。
同僚女の再審認めず=恵庭女性殺害で請求棄却-札幌地裁【2014/04/21時事通信】
【恵庭OL殺害事件】間接事実と「可能性」で再審認めず【2014/04/21江川 紹子(ジャーナリスト)記事】
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