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正月からのイベント紹介

2008-01-02 13:12:08 | 小説
ドコでも学習に、横瀬夜雨さんの小説「田舍の新春」が読めるようになりました。
正月になったのでピッタリの小説ですね。

田舍の新春の内容



 田舍の正月は今でも舊だから都會の正月より一月以上後れる。田舍だけに都會人の知らない面白い正月行事があるのだが、年と共に頽れてゆくのもあるから、その三四を抄録してみやう。

        三ヶ日の珍風習

 舊正月の三日間、餅を搗いても※[#「「滔」の「さんずい」に代えて「しょくへん」」、第4水準2-92-68]をつくらぬ家がある。いかなる理由であるか明瞭ではないけれど、その三日間餅を納豆や鹽鮭で喰べ、四日目に至つてはじめて※[#「「滔」の「さんずい」に代えて「しょくへん」」、第4水準2-92-68]をつくる。所謂「家風」であるが,おそらく昔の貧困時代をしのぶ、年のはじめの節儉の覺悟でもあらうか。即ち贅澤と思惟されてゐた砂糖を絶つのである。
 
その一例に、或る家では(今相當の資産家なのだが)三日間その家の主人が、尾籠な話ではあるが下便所へいつて、鹽黄粉で餅を喰べるのである。御念の入つた事には紺の仕事股引をはき簑を着、しかも跣で。

 これによつて推察すれば、昔の貧窮時代簑を着たまま正月の餅を食はねばならなかつたので、現在生活が樂になつても治にゐて亂を忘れずといふ律義な農民の心が、かかる家風をつくつたのであらう。

 百姓の御馳走といつても、野菜料理に數の子鹽鮭位である。師走の暮れには鹽鮭を藁つと[#「つと」に丸傍点]にして親類や知己に贈る。その時鮭の尻尾のところに屹度藁草履のかはりに銀貨や白銅のおひねりをつけたりもする。この鹽鮭が大抵御正月の御馳走になるのだ。

 鹽鮭の昆布卷は、田舍の正月料理のうちでうまいものの一つである。昆布の眞ん中を藁みご[#「みご」に丸傍点]でくくるのも甚だ野趣があつていゝ。それからあの頭を細かにきつて酢漬にする。子供の時あの軟骨をかり/\喰べるのが好きだつた。


長いので、続きはドコでも学習でお読みください。

この続きは、鍬入り→ななくさがゆ→鳥追ひと進んでいきます。

サンタクローズから頂いた金のくびかざり

2007-12-25 10:50:31 | 小説
ドコでも学習に、小野浩さんの小説「金のくびかざり」が読めるようになりました。
このクリスマスにピッタリの小説ですね。

金のくびかざりの内容


        一

 よし子さんのお家も、あすは、クリスマスです。

 毛なみの、つやつやした、まっ黒いネコは、夜どおし、煙突のてっぺんにすわって、サンタクローズのおじいさんが、このお家をまちがいなく見つけてくれればいいがと、黄色い目をひからせて、見つめていました。よし子さんは今夜は、きっと、おじいさんが、あたしのほしくてほしくてたまらない、小さな金のくびかざりを持って来てくれるにちがいないと言って、おねんねをしました。

 イヌは、家《うち》の中の煙突の下を、ふさふさしたしっぽ[#「しっぽ」に傍点]で、きれいにお掃除をしました。せっかくサンタおじいさんが、金のくびかざりをもって煙突から下りて来ても、そこがあまりきれいでなくては、いやな気持になって帰ってしまうかもしれないからです。

「オウムさん、あなたはこのクリスマスに、よし子さんには何をして上げるの。」

と、イヌは、籠《かご》の中のオウムに声をかけました。

「私《あたし》は、お目ざめのうたをうたって上げるわ。」と、オウムは言いました。

「それは毎朝のことで、別にめずらしくもないじゃないの。」

「でも、いつものうたとはちがうのよ。あたしが、さっき、つくったばかりの、それはいいうたなんですの。」と、オウムは言いました。

「ふふん、うたなんか、うたったって、クリスマスの役には立たないや。ごらんよ、ぼくたちのやってることを。ネコがこの上にいて目を光らせていなかったらこの家《うち》は空から見えないし、僕がここをきれいにしておかなければ、おじいさんははいって来《き》やしないよ。僕たちのすることは、こんなものだ。」

 イヌは、しっぽを振って、大いばりにいばりました。

「あたしだって、何かしたいのだけれど、でも、籠の中にいるんですもの。あたしにはうたをうたうことしか、出来ないわ……。今に、いい節がつくんだけれど。」

 オウムは、さびしそうに、小さな声でこう言いました。イヌは、それには、ヘんじもしないで、

「では、僕は、おじいさんが来るまで、一寝入りするんだ。」

 こう言って、ごろりと、横になってしまいました。

長いので、続きはドコでも学習でお読みください。

クリスマスの贈物

2007-12-24 16:57:09 | 小説
ドコでも学習に、竹久 夢二さんの小説「クリスマスの贈物」が読めるようになりました。
このクリスマスにピッタリの小説ですね。

クリスマスの贈物の内容


「ねえ、かあさん」
 みっちゃんは、お三時《やつ》のとき、二つ目の木の葉パンを半分|頬《ほお》ばりながら、母様にいいました。
「ねえ、かあさん」
「なあに、みっちゃん」
「あのね、かあさん。もうじきに、クリスマスでしょ」
「ええ、もうじきね」
「どれだけ?」
「みっちゃんの年ほど、おねんねしたら」
「みっちゃんの年ほど?」
「そうですよ」
「じゃあ、かあさん、一つ二つ三つ……」とみっちゃんは、自分の年の数ほど、テーブルの上に手をあげて、指を折りながら、勘定をはじめました。
「ひとつ、ふたあつ、みっつ、そいから、ね、かあさん。いつつ、ね、むっつ。ほら、むっつねたらなの? ね、かあさん」
「そうですよ。むっつねたら、クリスマスなのよ」
「ねえ、かあさん」
「まあ、みっちゃん、お茶がこぼれますよ」
「ねえ、かあさん」
「あいよ」
「クリスマスにはねえ。ええと、あたいなにがほしいだろう」
「まあ、みっちゃんは、クリスマスの贈物のことを考えていたの」
「ねえ、かあさん、何でしょう」
「みっちゃんのことだもの。みっちゃんが、ほしいとおもうものなら、何でも下さるでしょうよ。サンタクロスのお爺《じい》さんは」
「そう? かあさん」
「ほら、お口からお茶がこぼれますよ。さ、ハンカチでおふきなさい。えエえエ、なんでも下さるよ。みっちゃん、何がほしいの」
「あたいね。金の服をきたフランスの女王様とね、そいから赤い頬《ほっ》ぺをした白いジョーカーと、そいから、お伽《とぎ》ばなしの御本と、そいから、なんだっけそいから、ピアノ、そいから、キュピー、そいから……」
「まあ、ずいぶんたくさんなのね」
「ええ、かあさん、もっとたくさんでもいい?」
「えエ、えエ、よござんすとも。だけどかあさんはそんなにたくさんとてもおぼえきれませんよ」
「でも、かあさん、サンタクロスのお爺さんが持ってきて下さるのでしょう」
「そりゃあ、そうだけれどもさ、サンタクロスのお爺さんも、そんなにたくさんじゃ、お忘れなさるわ」
「じゃ、かあさん、書いて頂戴《ちょうだい》な。そして、サンタクロスのお爺さんに手紙だして、ね」
「はい、はい、さあ書きますよ、みっちゃん、いってちょうだい」

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ヘンゼルとグレーテル(HANSEL AND GRETEL)を英語で読んでみよう!

2007-12-17 10:13:08 | 小説
ドコでも学習のすぐに使える学習カードに、Grimm Brothersさんの訳の小説「HANSEL AND GRETEL(ヘンゼルトグレーテル)」があります。
ヘンゼルとグレーテル(HANSEL AND GRETEL)の全文読むことができます。
最初に日本語訳の楠山正雄さんのヘンゼルとグレーテルを読んでから、読むととわかりやすいと思います。
(楠山正雄さんのヘンゼルとグレーテルも登録するとすぐに読むことができます。)


Grimm Brothers「ヘンゼルとグレーテル(HANSEL AND GRETEL)」の内容


Hard by a great forest dwelt a poor wood-cutter with his wife and his two children. The boy was called Hansel and the girl Gretel. He had little to bite and to break, and once when great dearth fell on the land, he could no longer procure even daily bread. Now when he thought over this by night in his bed, and tossed about in his anxiety, he groaned and said to his wife: 'What is to become of us? How are we to feed our poor children, when we no longer have anything even for ourselves?' 'I'll tell you what, husband,' answered the woman, 'early tomorrow morning we will take the children out into the forest to where it is the thickest; there we will light a fire for them, and give each of them one more piece of bread, and then we will go to our work and leave them alone. They will not find the way home again, and we shall be rid of them.' 'No, wife,' said the man, 'I will not do that; how can I bear to leave my children alone in the forest?--the wild animals would soon come and tear them to pieces.' 'O, you fool!' said she, 'then we must all four die of hunger, you may as well plane the planks for our coffins,' and she left him no peace until he consented. 'But I feel very sorry for the poor children, all the same,' said the man.

The two children had also not been able to sleep for hunger, and had heard what their stepmother had said to their father. Gretel wept bitter tears, and said to Hansel: 'Now all is over with us.' 'Be quiet, Gretel,' said Hansel, 'do not distress yourself, I will soon find a way to help us.' And when the old folks had fallen asleep, he got up, put on his little coat, opened the door below, and crept outside. The moon shone brightly, and the white pebbles which lay in front of the house glittered like real silver pennies. Hansel stooped and stuffed the little pocket of his coat with as many as he could get in. Then he went back and said to Gretel: 'Be comforted, dear little sister, and sleep in peace, God will not forsake us,' and he lay down again in his bed. When day dawned, but before the sun had risen, the woman came and awoke the two children, saying: 'Get up, you sluggards! we are going into the forest to fetch wood.' She gave each a little piece of bread, and said: 'There is something for your dinner, but do not eat it up before then, for you will get nothing else.' Gretel took the bread under her apron, as Hansel had the pebbles in his pocket. Then they all set out together on the way to the forest. When they had walked a short time, Hansel stood still and peeped back at the house, and did so again and again. His father said: 'Hansel, what are you looking at there and staying behind for? Pay attention, and do not forget how to use your legs.' 'Ah, father,' said Hansel, 'I am looking at my little white cat, which is sitting up on the roof, and wants to say goodbye to me.' The wife said: 'Fool, that is not your little cat, that is the morning sun which is shining on the chimneys.' Hansel, however, had not been looking back at the cat, but had been constantly throwing one of the white pebble-stones out of his pocket on the road.

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舌を切られたすずめの話

2007-12-07 11:38:22 | 小説
ドコでも学習のすぐに使える学習カードに、楠山正雄さんの小説「舌切りすずめ」があります。
舌切りすずめの全文読むことができます。


【楠山正雄「舌切りすずめ」の内容】
     一

 むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがありました。
 子供《こども》がないものですから、おじいさんはすずめの子を一|羽《わ》、だいじにして、かごに入《い》れて飼《か》っておきました。
 ある日おじいさんはいつものように山へしば刈《か》りに行って、おばあさんは井戸《いど》ばたで洗濯《せんたく》をしていました。その洗濯《せんたく》に使《つか》うのりをおばあさんが台所《だいどころ》へ忘《わす》れていった留守《るす》に、すずめの子がちょろちょろかごから歩《ある》き出《だ》して、のりを残《のこ》らずなめてしまいました。
 おばあさんはのりを取《と》りに帰《かえ》って来《き》ますと、お皿《さら》の中にはきれいにのりがありませんでした。そののりはみんなすずめがなめてしまったことが分《わか》かると、いじのわるいおばあさんはたいへんおこって、かわいそうに、小さなすずめをつかまえて、むりに口をあかせながら、
「この舌《した》がそんなわるさをしたのか。」
 と言《い》って、はさみで舌《した》をちょん切《ぎ》ってしまいました。そして、
「さあ、どこへでも出ていけ。」

 と言《い》って放《はな》しました。すずめは悲《かな》しそうな声《こえ》で、「いたい、いたい。」と鳴《な》きながら、飛《と》んでいきました。
 夕方《ゆうがた》になって、おじいさんはしばを背負《せお》って、山から帰《かえ》って来《き》て、
「ああくたびれた、すずめもおなかがすいたろう。さあさあ、えさをやりましょう。」
 と言《い》い言《い》い、かごの前《まえ》へ行《い》ってみますと、中にはすずめはいませんでした。おじいさんはおどろいて、
「おばあさん、おばあさん、すずめはどこへ行ったろう。」
 と言《い》いますと、おばあさんは、
「すずめですか、あれはわたしのだいじなのりをなめたから、舌《した》を切《き》っておい出《だ》してしまいましたよ。」 とへいきな顔《かお》をして言《い》いました。
「まあ、かわいそうに。ひどいことをするなあ。」
 とおじいさんは言《い》って、がっかりした顔《かお》をしていました。

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楠山正雄「ジャックと豆の木」:携帯電話やパソコンで小説を読む

2007-12-06 11:20:56 | 小説
ドコでも学習のすぐに使える学習カードに、楠山正雄さんの小説「ジャックと豆の木」があります。
ジャックと豆の木の全文読むことができます。


【楠山正雄「ジャックと豆の木」の内容】
         一

 むかしむかし、イギリスの大昔、アルフレッド大王の御代のことでございます。ロンドンの都からとおくはなれたいなかのこやに、やもめの女のひとが、ちいさいむすこのジャックをあいてに、さびしくくらしていました。かけがえのないひとりむすこですし、それに、ずいぶんのんきで、ずぼらで、なまけものでしたが、ほんとうは気だてのやさしい子でしたから、母親は、あけてもくれても、ジャック、ジャックといって、それこそ目の中にでも入れてしまいたいくらいにかわいがって、なんにもしごとはさせず、ただ遊ばせておきました。
 こんなふうで、のらくらむすこをかかえた上に、このやもめの人は、どういうものか運がわるくて、年年ものが足《た》りなくなるばかり、ある年の冬には、もう手まわりの道具や衣類《いるい》まで売って、手に入れたおかねも、手内職《てないしょく》なんかして、わずかばかりかせぎためたおかねも、きれいにつかってしまって、とうとう、うちの中で、どうにかおかねになるものといっては、たった一ぴきのこった牝牛《めうし》だけになってしまいました。
 そこで、ある日、母親は、ジャックをよんで、
「ほんとうに、おかあさんは、自分のからだを半分もって行かれるほどつらいけれど、いよいよ、あの牝牛を、手ばなさなければならないことになったのだよ。おまえ、ごくろうだけれど、市場《いちば》まで牛をつれて行って、いいひとをみつけて、なるたけたかく売って来ておくれな。」といいました。
 そこで、ジャックは、牛をひっぱって出かけました。
 しばらくあるいて行くと、むこうから、肉屋の親方がやって来ました。
「これこれ坊や、牝牛なんかひっぱって、どこへ行くのだい。」と、親方は声をかけました。
「売りに行くんだよ。」と、ジャックはこたえました。
「ふうん。」と、親方はいいながら、片手にもった帽子をふってみせました。がさがさ音がするので、気がついて、ジャックが、帽子のなかを、ふとのぞいてみますと、きみょうな形をした豆が、袋の中から、ちらちらみえました。
「やあ、きれいな豆だなあ。」
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楠山正雄「かちかち山」:携帯電話やパソコンで小説を読む

2007-12-05 11:14:39 | 小説
ドコでも学習のすぐに使える学習カードに、楠山正雄さんの小説「かちかち山」があります。
かちかち山の全文読むことができます。


【楠山正雄「かちかち山」の内容】
     一

 むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。おじいさんがいつも畑《はたけ》に出て働《はたら》いていますと、裏《うら》の山から一ぴきの古《ふる》だぬきが出てきて、おじいさんがせっかく丹精《たんせい》をしてこしらえた畑《はたけ》のものを荒《あ》らした上に、どんどん石《いし》ころや土《つち》くれをおじいさんのうしろから投《な》げつけました。おじいさんがおこって追《お》っかけますと、すばやく逃《に》げて行ってしまいます。しばらくするとまたやって来《き》て、あいかわらずいたずらをしました。おじいさんも困《こま》りきって、わなをかけておきますと、ある日、たぬきはとうとうそのわなにかかりました。
 おじいさんは躍《おど》り上《あ》がって喜《よろこ》びました。
「ああいい気味《きみ》だ。とうとうつかまえてやった。」
 こう言《い》って、たぬきの四《よ》つ足《あし》をしばって、うちへかついで帰《かえ》りました。そして天井《てんじょう》のはりにぶら下《さ》げて、おばあさんに、
「逃《に》がさないように番《ばん》をして、晩《ばん》にわたしが帰《かえ》るまでにたぬき汁《じる》をこしらえておいておくれ。」
 と言《い》いのこして、また畑《はたけ》へ出ていきました。
 たぬきがしばられてぶら下《さ》げられている下で、おばあさんは臼《うす》を出《だ》して、とんとん麦《むぎ》をついていました。そのうち、
「ああくたびれた。」
 とおばあさんは言《い》って、汗《あせ》をふきました。するとそのときまで、おとなしくぶら下《さ》がっていたたぬきが、上から声《こえ》をかけました。
「もしもし、おばあさん、くたびれたら少《すこ》しお手伝《てつだ》いをいたしましょう。その代《か》わりこの縄《なわ》をといて下《くだ》さい。」
「どうしてどうして、お前《まえ》なんぞに手伝《てつだ》ってもらえるものか。縄《なわ》をといてやったら、手伝《てつだ》うどころか、すぐ逃《に》げて行《い》ってしまうだろう。」

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携帯電話やパソコンで小説を読む:楠山正雄「猿かに合戦」

2007-12-04 12:11:18 | 小説
ドコでも学習の共有学習に、楠山正雄さんの小説「猿かに合戦」があります。
猿かに合戦の全文読むことができます。


【楠山正雄「猿かに合戦」の内容】
     一

 むかし、むかし、あるところに、猿《さる》とかにがありました。
 ある日|猿《さる》とかにはお天気《てんき》がいいので、連《つ》れだって遊《あそ》びに出ました。その途中《とちゅう》、山道《やまみち》で猿《さる》は柿《かき》の種《たね》を拾《ひろ》いました。またしばらく行《い》くと、川《かわ》のそばでかにはおむすびを拾《ひろ》いました。かには、
「こんないいものを拾《ひろ》った。」
 と言《い》って猿《さる》に見《み》せますと、猿《さる》も、
「わたしだってこんないいものを拾《ひろ》った。」
 と言《い》って、柿《かき》の種《たね》を見《み》せました。けれど猿《さる》はほんとうはおむすびがほしくってならないものですから、かにに向《む》かって、
「どうだ、この柿《かき》の種《たね》と取《と》りかえっこをしないか。」
 と言《い》いました。
「でもおむすびの方《ほう》が大きいじゃないか。」
 とかには言《い》いました。
「でも柿《かき》の種《たね》は、まけば芽《め》が出て木になって、おいしい実《み》がなるよ。」
 と猿《さる》は言《い》いました。そう言《い》われるとかにも種《たね》がほしくなって、
「それもそうだなあ。」
 と言《い》いながら、とうとう大きなおむすびと、小さな柿《かき》の種《たね》とを取《と》りかえてしまいました。猿《さる》はうまくかにをだましておむすびをもらうと、見《み》せびらかしながらうまそうにむしゃむしゃ食《た》べて、
「さようなら、かにさん、ごちそうさま。」
 と言《い》って、のそのそ自分《じぶん》のうちへ帰《かえ》っていきました。

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