日本国内の美術館、法人等に所蔵されているカミーユ・ピサロ作品をまとめてみました。
可能な限り作品情報とリンクさせるため、カタログ・レゾネの作品番号を便宜以下のように表記し、付してあります。
「PDR」 : 『Pissarro : Critical Catalogue of Paintings』(Joachim Pissarro, Claire Durand-Ruel Snollaerts, Skira, Wildenstein Institutes, 2005)
「V」 : 『Camille Pissarro : son art, son oeuvre』(Ludovic-Rodo Pissarro, Lionello Venturi, Alan Wofsy Fine Arts, 1989)
吉野石膏コレクション(◇山形美術館へ寄託)[山形]
◇ 「モンフーコーの冬の池、雪の効果」 1875年 油彩・カンヴァス PDR390

◇ 「ポントワーズの橋」 1878年 油彩・カンヴァス PDR551

◇ 「ポントワーズのル・シュ」 1882年 油彩・カンヴァス PDR675

◇ 「花を摘む農婦」 1882年 油彩・カンヴァス PDR687

◇ 「暖をとる農婦」 1893年 油彩・カンヴァス PDR739

◇ 「ロンドンのキューガーデン、大温室前の散歩道」 1892年 油彩・カンヴァス PDR944

◇ 「ルーアンのエピスリー通り、朝、曇り空」 1898年 油彩・カンヴァス PDR1222

「吉野石膏コレクション」が日本で一番多くピサロ作品を所有していると思われます。吉野石膏株式会社、公益財団法人吉野石膏美術振興財団のどちらかが所有しているものと思われます。全部か、一部かはわかりませんが、山形美術館に寄託されているようで、すべて常設展示されているかどうかは不明です。ただ、山形美術館では、数年に間に一定期間だけ、「吉野石膏コレクション」の全体を公開する展覧会もあるようです。
福島県立美術館 [福島]
諸橋近代美術館 [福島・猪苗代]
◆ 「ポントワーズ丘陵、牛飼いの少女」 1882年 グワッシュ・紙
茨城県近代美術館 [茨城]
群馬県立近代美術館 [群馬]
DIC川村記念美術館 [千葉]
埼玉県立近代美術館 [埼玉]
丸沼芸術の森 [埼玉]
国立西洋美術館 [東京]
◆ 「冬景色」 1873年 油彩・カンヴァス PDR286

◆ 「立ち話」 1881年頃 油彩・カンヴァス PDR658 (Google Art & Culture)

◆ 「収穫」 1882年 テンペラ・カンヴァス (Google Art & Culture)

◆ 「エラニーの秋」 1895年 油彩・カンヴァス

石橋財団アーティゾン美術館 [東京]
◆ 「ブージヴァルのセーヌ河」 1870年 油彩・カンヴァス PDR154 (Google Art & Culture)

◆ 「菜園」 1878年 油彩・カンヴァス PDR577 (Google Art & Culture)

三菱一号館美術館 (◇寄託作品)[東京・丸の内]
◇ 「窓から見たエラニー通り、ナナカマドの木 」 1887年 油彩・カンヴァス PDR846

◇ 「エラニーのロックおばさんの農園」 1893年 油彩・カンヴァス PDR1002

*三菱一号館美術館に寄託されている個人コレクションで、ふだんなかなか展示されないですが、所蔵品展などで見ることができるかもしれません。
松岡美術館 [東京]
◆ 「丸太作りの植木鉢と花」 1876年 油彩・カンヴァス PDR481

◆ 「羊飼いの女」 1887年頃 グワッシュ・紙 V1418
◆ 「カルゼール橋の午後」 1903年 油彩・カンヴァス PDR1489

東京富士美術館 [東京]
◆ 「ロンドン、ハイドパーク」 1890年 デトランプ・デトランプ、カンヴァスに移された紙 V1449

◆ 「春、朝、曇り、エラニー」1900年 油彩、カンヴァス PDR1322 (Google Art & Culture)

◆ 「秋、朝、曇り、エラニー」1900年 油彩・カンヴァス PDR1341

ポーラ美術館 [神奈川・箱根]
◆ 「エヌリー街道の眺め」 1879年 油彩・カンヴァス PDR595

◆ 「エラニー村の入り口」 1884年 油彩・カンヴァス PDR752

◆ 「エラニーの花咲く梨の木、朝」 1886年 油彩・カンヴァス PDR823

上原美術館 [静岡]
静岡県立美術館 [静岡]
鞍ヶ池アートサロン(トヨタ鞍ヶ池記念館内) [愛知]
◆ 「エラニーの眺め」 1884年 油彩・カンヴァス PDR777

◆ 「エラニーの牧場」 1885年 油彩・カンヴァス PDR809

ヤマザキマザック美術館 [愛知]
岐阜県美術館 [岐阜]
京都国立近代美術館 (◇寄託作品) [京都]
◇ 「樹霜、木の枝を折る女」 1889-90年頃 油彩・カンヴァス PDR877

福田美術館 [京都]
◆ 「エラニーの積み藁と農婦」 1885年 油彩・カンヴァス PDR810

姫路市立美術館 [兵庫]
大原美術館 [岡山]
◆ 「ポントワーズのロンデスト家の中庭」 1880年 油彩・カンヴァス PDR635

◆ 「りんご採り」 1886年 油彩・カンヴァス (Google Art & Culture)

ひろしま美術館 [広島]
◆ 「水浴する女たち」 1896年 油彩・カンヴァス PDR1107

◆ 「ポン=ヌフ」 1902年 油彩・カンヴァス PDR1413

鹿児島市立美術館 [鹿児島]
サントリーコレクション
◆ 「積み藁と干し草車」 1858年 油彩・板 PDR34

◆ 「エラニーの農園」 1885年 油彩・カンヴァス PDR806

◆ 「チュイルリー公園の午後、太陽」 1900年 油彩・カンヴァス PDR1313

2020年4月現在の情報です。時の経過によって、内容と一致しないものも出てくることをご容赦ください(内容の変更が確認でき次第、修正してゆきます)。
また、美術館に所蔵されていても、常設展示されていないことがほとんどであると思われます。見に行かれる際は、事前に美術館のホームページなどをお調べになって足をお運びください。
宮城県の仙台にある島川美術館にカミーユ・ピサロ《オニーの村の風景》が所蔵されていることがわかりました。
また吉野石膏コレクションにモンフーコーの冬の池、雪の効果」の対作品となる絵が収蔵されました。
島川美術館にカミーユ・ピサロ作品が乳蔵されていたことは全く知りませんでした。1884年作で画家の妻ジュリーから娘のジャンヌへと受け継がれて作品のようです。情報ありがとうございます。いつか、見に行きたいです。
カミーユ・ピサロ《 モンフーコーの池で水を飲む雌牛、秋 》(1875年)は、2021年に、表参道で吉野石膏コレクションの展覧会があり、そこで見ることができました。ピサロがこの時期モンフーコー池を描いた作品の中で、この秋・冬2枚は集大成ではないかと思われます。
ピサロにご興味がある方にコメントをいただきうれしいです。また、弊ブログをご覧いただき、ありがとうございました。