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夕占日記(ゆううらにっき)

夕方、辻に立って往来の人の話を聞き、それによって吉凶・禍福をうらなう

情報発信能力

2005-04-21 | 基本システム
 一般ユーザーにどの程度の情報発信能力があるのかという話が、いつも問題にされる。それは、単にテキストベースのネットワーキングが作り出した貧困なイマジネーションから生まれた恐怖にすぎない。
 「情報発信」という言葉は多分に言語恐怖症的な側面から発信された言葉である。誰が、人の言葉に価値があるとかないとか、言うことができるのだろうか?
 どこかに絶対的な言葉のあり方というものがあるかのように、我々は教育(洗脳?)されているらしい。

---藤幡正樹「巻き戻された未来」ジャストシステム・1995

自動応答電話

2005-04-20 | 基本システム
 自動応答電話に接続されてはいるが、特定の個人の使用に供されていない電話番号を呼び出すと(「この番号は使用されておりません……」)、沢山の声の集合が重なり合って聞こえてくることがある。それらの声は、互に呼びかけ答えあい相互に交錯しては消えてゆき、極めて短いメッセージを通過させてゆく。

 声が自動応答電話によって偶然的な仕方で分配され振り分けられて、機械と結びついて部品を形成し、その機械の部品となる限りにおいて、コミュニケイションは最高の段階に到達する。最も起こりそうにないことが、相互に相殺される声の集合のエントロピーを基盤として構成されることになる。


 支離滅裂なメカニズムを通じて最も起こりそうもない事態を志向するヴェクトルは「気違いヴェクトル」と呼ばれているが、偶然的なる関係とは、こうしたヴェクトルに従って、実際に区別される諸要素そのものの間に、あるいはこれらの諸要素の自律的な諸構造の間に、結びつきがないという仕方で連関を保証する関係である。


--- ドゥルーズ=ガタリ「アンチ・オイディプス」市倉宏祐訳

ソフトマシーン

2005-04-19 | 基本システム
 それでおれは公共エージェントになり、誰のためかは知らないけれど、交通標識、新聞、会話の断片から受ける指示に従って働く。ハゲタカが他人の口から臓物をひっさらう流儀で空中から会話を拾いあげて。

--- ウィリアム・バロウズ「ソフトマシーン」山形浩生/柳下毅一郎訳

ゆううら

2005-04-17 | 基本システム
ゆう‐うら【夕占・夕卜】ユフ‥
「ゆうけ」に同じ。万一三「玉桙の道に出で立ち―をわが問ひしかば」

ゆう‐け【夕占・夕卜】ユフ‥
夕方、辻に立って往来の人の話を聞き、それによって吉凶・禍福をうらなうこと。また、そのうらない。夕方にする辻占(ツジウラ)。ゆううら。ゆうけのうら。万一六「―にも卜(ウラ)にもそ問ふ」

つじ‐うら【辻占】
(1)四辻に立ち、初めに通った人の言葉を聞いて物事の吉凶を判ずる占い。
(2)偶然起った物事を将来の吉凶判断のたよりとすること。
(3)紙片に種々の文句を記し、巻煎餅などに挟み、これを取ってその時の吉凶を占うもの。「―売」

---「広辞苑」第四版