夢の乱入者最終回スペシャル。

現在少しずつビデオテープで持ってるライブなどの映像をDVDにチェンジしてます。うちには結構レアな映像が残ってたりするんですが、ミュージシャンとしてはもうお宝中のお宝といえるのがこれ。

「夢の乱入者」というのは、'90～'96年にかけて関西ローカルの深夜枠で放送されていた番組で、渡辺香津美(gt)、清水興(ba)、東原力哉(dr)、島田昌典(key)の面々がホストを務め、多彩なゲストを迎えてトーク&セッションという内容です。そのなかには希少なすばらしいセッションが多数繰り広げられてます。ゲストは著名プレイヤーから歌手、タレントさん、時には海外の大物ミュージシャンも参戦してます。とりあげる曲はスタンダードやゲストの思い入れのある曲など、歌謡曲からロック、ジャズ、ブルース、ファンク、ボサノバなど多彩に。

最終回スペシャルでは、そのセッション映像をダイジェストで一挙放送しているんです。杉山清貴が「Highwaystar」を歌ったり、上田正樹＆渡辺香津美デュオでの「Stella By Starlight」、東原力哉VS村上ポンタ秀一のツインドラムバトルがあったり、世良正則が歌詞カード握り締めてシャウトしたりと、楽しいセッションが目白押し。また、タイガー大越、松岡直也、坂田明、山下洋輔など著名なプレイヤーの熱演もたくさん、そして惜しくも故人となられた、本田美奈子さんの「愛の賛歌」の名演や、宮川泰氏の「恋のバカンス」でピアノのオクターブ連打から肘打ちまで繰り出す熱いプレイなど、今後二度と聴けない希少な名演もあります。すごいのはラリーグラハムやデヴィットTウォーカーなどの海外の超大物が参加したりということも。以来音楽のキャリアをそれなりに重ねてきた今、あらためてすごい番組だったなーと振り返ってます。あー、一回目からフルで見たいよー。

私が作曲やバンドで成功しようではなく、１演奏家としてありたいっていう思いは、この番組の影響が大きいと思います。ろくに音楽を知らない10代の頃、プロのミュージシャンっていうのはこういう姿のことをいうんだろうなーというなんとなくな憧れを抱いたわけです。エレキ・アコギ・ジャンル問わずなんでも弾いちゃう香津美親方がすっごくかっこよかった。そしてもうひとつ、この番組の中で香津美親方お得意のソロギターもやってまして、私がナイロン弦にはまったのはなによりこれが一番のきっかけだったんです。クラシックだけでなく、ジャズやポピュラーでかっこよくナイロン弦を弾きこなす姿、ナイロン弦ってめちゃめちゃかっこいいやん☆、と思いました。今でもソロギターでのインプロヴァイズはまだまだこなせませんが、いずれはそういうのも自分のスタイルにしたいと思ってます。

実はビデオに録画してから、劣化がいやであんまり見てなかったんですよね。でもDVD-Rにしたからこれから何度でもリピートできるぞ☆しかしさすがに10年も前の映像、標準で録画したのにかなり痛んでた。。。オープニングはかなりひどかったけど、本編に入ってからはだいぶ落ち着いてくれたので一安心。なんとか楽しめるレベルでDVDに移せました。

today's tune [ Can't Stop Loving You ] Van Halen