あー、やっぱり小説まで更新はできなかったなー。
残念。
その代わりといっては何だが、こっちで小説をUPします。
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イザキラ♀パラレル小説
パープルスノウ*1
その少女はいつも、いつも同じ場所に居た。
晴れの日も雨の日も…雪の日さえも。
一人で佇んでいる。
たまに居ないときがあるのは出かけているからなのか…家に居るからなのか、それは馬車の中から見かけるだけだったイザークには分からなかった。
イザークが少女について分かること、少女はとてもみすぼらしかったけれどとても綺麗だったことだけ。
遠目に見てもわかるきめ細かい白い肌、絹糸のような亜麻色の髪、そして見た人を捕らえて離さない紫色の瞳。
なぜ外に立っているのだ?と、そう問いかけたかった。
でもイザークには立場があった。
領主の息子という立場が…
立場上、少女に簡単に声を掛けるわけにはいかない。
声を掛け、「領主の息子」という立場に傷がついてはいけない。
イザークはただ助けたいだけであっても世間はそう見てはくれない。
「領主の息子」がみすぼらしい娘と付き合っている、「領主の息子」が…
もちろん、イザーク一人について噂され、はやし立てられるのであれば我慢もできる。
しかしこういった噂の類はイザークだけでなく母、エザリアすらも巻き込みかねない。
母は女性にもかかわらずこの領地を立派に統治している。
そんな母に迷惑を掛けるわけには行かなかった。
イザークは苦い思いをしながらも少女の側を馬車で通り過ぎた。
少女の方へふと目を向けると少女の紫色の瞳と目が合った気がしてイザークはドキッとした。
もう一度少女へ目を向ける。
もう少女はこちらをみては居なかった。
きっと、自分と少女の人生は交わることは無いだろうと思っていた。
その時までは
ある雨のひどい日、イザークは急ぎの用事を済ませ岐路に着くところだった。
?
ふとイザークの視界の片隅に何かが映る。
『一体なんだ?』
イザークは馬車を止め、映る何かを確かめようと馬車を降りた。
その行動に特に意味は無かった。
気まぐれ、ただ何となく
何となく…気になって仕方なかった。
いつものイザークなら気にも留めず走り去るところだろう。
だが今日は何か些細なことが気になって仕方なかった。
バタン
馬車のドアを些か乱暴に閉め、イザークは片隅に映ったものの正体を確かめに向かう。
「イザーク様、傘を…」
「ああ、分かった」
イザーク付きのメイドのシホから傘を受け取る。
イザークはゆっくりと歩き出した。
ちょうどそのあたりは件の少女を見かける場所に近く…
イザークはとある家の前に横たわる人影を見付けた。
「なぜ、こんなところで…コイツが」
そこに居たのはあの少女だった。
慌てて駆け寄り抱き起こす。
「おい、しっかりしろ!!」
美しい髪は雨によってぬれ、顔に張り付いている。
ふと、手に雨以外のぬれた感触が触れる。
手を引き抜くと…
「!!」
血が流れていた。
つづく…
残念。
その代わりといっては何だが、こっちで小説をUPします。
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イザキラ♀パラレル小説
パープルスノウ*1
その少女はいつも、いつも同じ場所に居た。
晴れの日も雨の日も…雪の日さえも。
一人で佇んでいる。
たまに居ないときがあるのは出かけているからなのか…家に居るからなのか、それは馬車の中から見かけるだけだったイザークには分からなかった。
イザークが少女について分かること、少女はとてもみすぼらしかったけれどとても綺麗だったことだけ。
遠目に見てもわかるきめ細かい白い肌、絹糸のような亜麻色の髪、そして見た人を捕らえて離さない紫色の瞳。
なぜ外に立っているのだ?と、そう問いかけたかった。
でもイザークには立場があった。
領主の息子という立場が…
立場上、少女に簡単に声を掛けるわけにはいかない。
声を掛け、「領主の息子」という立場に傷がついてはいけない。
イザークはただ助けたいだけであっても世間はそう見てはくれない。
「領主の息子」がみすぼらしい娘と付き合っている、「領主の息子」が…
もちろん、イザーク一人について噂され、はやし立てられるのであれば我慢もできる。
しかしこういった噂の類はイザークだけでなく母、エザリアすらも巻き込みかねない。
母は女性にもかかわらずこの領地を立派に統治している。
そんな母に迷惑を掛けるわけには行かなかった。
イザークは苦い思いをしながらも少女の側を馬車で通り過ぎた。
少女の方へふと目を向けると少女の紫色の瞳と目が合った気がしてイザークはドキッとした。
もう一度少女へ目を向ける。
もう少女はこちらをみては居なかった。
きっと、自分と少女の人生は交わることは無いだろうと思っていた。
その時までは
ある雨のひどい日、イザークは急ぎの用事を済ませ岐路に着くところだった。
?
ふとイザークの視界の片隅に何かが映る。
『一体なんだ?』
イザークは馬車を止め、映る何かを確かめようと馬車を降りた。
その行動に特に意味は無かった。
気まぐれ、ただ何となく
何となく…気になって仕方なかった。
いつものイザークなら気にも留めず走り去るところだろう。
だが今日は何か些細なことが気になって仕方なかった。
バタン
馬車のドアを些か乱暴に閉め、イザークは片隅に映ったものの正体を確かめに向かう。
「イザーク様、傘を…」
「ああ、分かった」
イザーク付きのメイドのシホから傘を受け取る。
イザークはゆっくりと歩き出した。
ちょうどそのあたりは件の少女を見かける場所に近く…
イザークはとある家の前に横たわる人影を見付けた。
「なぜ、こんなところで…コイツが」
そこに居たのはあの少女だった。
慌てて駆け寄り抱き起こす。
「おい、しっかりしろ!!」
美しい髪は雨によってぬれ、顔に張り付いている。
ふと、手に雨以外のぬれた感触が触れる。
手を引き抜くと…
「!!」
血が流れていた。
つづく…