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猫と、バイクと、びんぼうと。

うん数匹の猫と数台のバイクを操る?おばさんの哀楽日記。

「三月は深き紅の淵を」読みました

2006-05-30 20:53:14 | 読書感想
恩田陸著の本である。
4部構成になっていて、ミステリーものです。
「三月は深き紅の淵を」という本についてのお話が4つ。
1、2、3話はおもしろかったのですが、最後の4話は、いまひとつ...という感じでした。
私が、ちょこちょこ読みをするせいなのか、
※ちょこちょこ読みとは、病院の待合い室で読んだり、ちょこっとした時間を使って読むことです。
話に出てくる、いろいろな本を読んでいなかったせいか、おもしろさを体感することができませんでした。

以前読んだ、都築道夫著の小説では逆に読んだことのある本の内容や、小説の中にでてくるちょっとした落語の話など、私の得意とする内容が織り込まれていて、面白かった記憶があります。

う~んだからかなぁ。

本当は面白い本だったのかなぁ...。

縁起のいい客

2006-01-19 15:50:40 | 読書感想
吉村昭著の本である。

昨日、ダンナからのメールで、「手袋をなくした」と書いてあった。
これは、手袋を買ってきてくれ、とは言えず、
手袋が無いと困る→手袋を買ってきてくれないかなぁ
と期待を込めたメールであったのだろう。
しかたなしに、夕飯の支度後に買いに行ったのである。
こぎつねのお話「手袋を買いに」 だなぁなんて思いながら。

夜、外に出ると手袋を買っただけでは帰りたくない気持ちになる。
別に飲みに行きたいわけでもない。
ただ、心の中で派手な縦じまのパンタロンを履いた小さな男の子の人形がサンバを踊っているような、そんな感じになっていたのです。わかりにくいか。
浮き足だってるとでもいうのかな。
で、ひとりで行きやすい所、本屋に寄ってから帰ることにした。
ぶらーっと店内を眺めるでもなく歩きまわる。
文庫本の棚の間を行ったりきたりする。別に本を買おうと思って入ったわけではないので、怪しげな動きをしていたと思う。

私の本の選び方は、好きな作者の本をまず手に取ってみる。
好きな作者などたくさんはいないので、大抵は好きな作者の本は、読み尽くしてしまっている。
池波正太郎氏も大好きだが、いったいどの本を読んでしまったのかがわからない。図書館で読んでしまった本もあり、読んでしまった本を買ってしまうのは楽しいことではないので、池波正太郎氏の本は、まず買わない。(ごめんなさい)

ふと、今月新しく出た本、のコーナーの近くにあったこの本がなぜか気になった。
そうではない。
この本の下段に置いてあった本が気になったのだ。
下段の本は何年か前の直木賞受賞作品と芥川賞受賞作品だった。

たまには、そういう本でも買おうかな、とも思ったのだが、どうも気がひけて、その上の段にあった、この本を手に取った。

遠慮気味な題名と表紙が妙に気に入った。

ろくすっぽ題名を確認したわけでもなく作者の名前や略歴を確認したわけでもなく、裏表紙の説明を読んだわけでもなく、ページを開いて中身を読んだわけでもないのに、何故か手に取った瞬間、この本だ!

この本は私に何かを与える大事な本だと思った。

どう表現したらいいのだろう。
過去の例でいえば松田聖子のビビビ婚と同じとでもいおうか。

この本はエッセイであった。
実は、私はエッセイはあまり好んで読まない。
歯医者の待合室にそれしかなかったら読む、そんな部類の本である。

昨夜、帰りの遅いダンナを、布団の中で待ちながら、パラパラと読み始めた。
1つの話が2、3ページの話。

短いなぁと思いながらまず1編。
おもわず、プッ となった。
ものすごいギャグや笑い話が書いてあるわけでもないのに、おかしい。
普通に、近所の話上手なおじさんの話を聞いているよう。

続いて2編目。
ふふっ
また笑ってしまった。大笑いじゃないけど、心地よい笑い。
たまらず、3編目、4編めへと。

「ただいまぁ~」
ダンナが帰ってきた。
もう帰ってきちゃったの?と思うほど、さりげなく読み進んでしまうこの本。

縁起のいい客、お勧めだなぁ。

「象と耳鳴り」読みました

2005-10-06 19:32:05 | 読書感想
恩田陸さんの短編ミステリー集と言ってもいいのかな?
題名のインパクトに惹かれて本を購入。
恩田陸さんといえば、「六番目の小夜子」という小説を知っていたのですが、
どうも、NHKの子供向け番組のような枠でドラマ化されていたこともあり
気がひけて、恩田陸さんの小説を1冊も読んだことはありませんでした。

私は、池波正太郎、浅田次郎、奥田英朗、などあいうえお順の早い作家が好きなようで、そのせいか、恩田陸さんの名前は気にはなっていました。
「象と耳鳴り」すごくありません?このタイトル。

でも気に入りました。
元判事の関根多佳雄という人物がこの短編集の主人公である。
この人物がいろいろ推理をするのだけれど、これがおもしろい。
おもしろいったって、腹を抱えて笑うような面白さではない。
そう浅田次郎とは違う。
そう、池波正太郎の面白さに似ているかな。

もう少し、この作家の本を読んでみようかな。

読書「ウランバーナの森」

2005-09-06 15:20:36 | 読書感想
「奥田英朗」の著書である。
便秘の男の話だということで、購入してみました。
ちなみに私、「プリズンホテル」の著者、浅田次郎の大ファンであります。
楽しくて、大声で笑えちゃうような本を探していたのです。
で、この本をチョイスしてみました。
奥田英朗の本って、精神科医、伊良部先生が出てくるのをはじめに読んで、
「これだぁ!」と思って
次に、「邪魔」を読んで、
「おぉ~!こんなのも書くんだぁ。」と関心。
しかし、私は伊良部先生のような登場人物に会いたかった。

「ウランバーナの森」は、ジョン・レノンを意識した小説だったんですね。
いつ、伊良部先生が出てくるのかと、途中まで、妙な期待をしながら読んでました。
もともと、ビートルズファンでもある私は、
「どうも、おかしい。話が、これ、ジョンとヨーコの話じゃない?あれあれ?ブライアンまで出てきちゃった?」
と最後のあとがきを読むまで、半信半疑の異様な心持で読んでました。

半分くらい読んだところで、あとがきを読んで納得。
で、読み終わった次第です。

おもしろかったけど、やっぱり、私は伊良部先生が好きだなぁ~