「ひとつのリグをやり込むこと」は、バス釣りにおけるトータルな力を養うのに必要不可欠だということは、多くのエキスパートアングラーが認めるところだ。しかし、トーナメント当日、及びプラクティス時にひとつのリグをやり込むことなど、荒唐無稽だということも周知の事実である。今回のIDA、Mr.Dさんは、そんな荒唐無稽なことを実行して2匹で420グラムというミニマムウェイトを叩き出してしまったのだが、それは一体何故だったのだろうか。ひょっとしてそこには、氏なりの壮大なストラテジーが存在していたのだろうか…。
トーナメント当日、氏は妹川で早々にファーストフィッシュをキャッチするが、それが下段画像左側の超小バス。それから春先に好調だった馬踏川に入るが、ここではノーバイトに終わってしまう。その後、承水路の新生大橋北側のエリアを目指すが、強風のため思ったより荒れている状態だったので北上を断念、会場近くの小深見川で粘ることを決めた。ここで1匹追加することができるのだが、その後はバイトが得られない状態がしばらく続いた。ここまでで使用していたリグは全てスモールラバージグ。このままではまずいと判断し、ハードルアーも投げ始めるのだが、時すでに遅し。結局、ミニマムバスと小バスとの2匹のみでのウェイインとなった。
ウェイイン後に、今回は何故スモラバばかり使用してしまったのか氏の口から出た言葉は、「直前にスモラバ用のタックルを新調したから」だそうだ。
なんと、幼児が玩具を手に入れてすぐさまそれを使用して遊びたくなるのと同様、氏も手に入れたニュータックルをどうしてもすぐに使いたかっただけで、何ら壮大なストラテジーがあった訳ではなかったという。四十路後半にさしかかったMr.Dさん。氏の今後の成長を事務局は望みます…。
ある意味、ここまで小さいバスを釣ることが出来たことをリスペクトします。
乗っているボートは大きいんですけどね!