DDT ~ だらしないの誰だトーナメント ~

第3戦6/16、第4戦7/14、第5戦8/18、第6戦9/15、第7戦10/20、第8戦11/4

第1戦 優勝 Mr.Dさん、トガセさんのパターン

2015-05-03 | パターン
「トーナメントにおける圧倒的なハイウェイトは、早春と晩秋に作られる」

これは八郎潟に於いて、長きに渡りトーナメントに出場してきた人々の間で囁かれ続けてきた言葉である。このことはあらゆるフィールドに於いてもほぼ共通の事実ではあるが、実際に過去八郎潟で叩き出されてきた5匹で7キロオーバーと言うハイウェイが記録されたのは、殆んどが早春と晩秋に行なわれたトーナメントであった。

そして4月の第1週、4/5に行なわれた第1戦は、北東北に位置する八郎潟に於いては、天候によっては早春よりも更に早い「晩冬」といってもよいシチュエーションになってもおかしくはない時期なのだが、幸い例年よりも早い気温上昇に助けられ、何とか早春といえる状況で開催されることができたのであった。

結論から言ってしまうと、今回のトーナメントは優勝者を除くと、2位で2匹、3位から4位が1匹で、残りはノーフィッシュと言う非常に厳しい釣果となってしまった。しかし、4月の第1週に開催される事が決まった時点で、この厳しい釣果は誰もが予想をしていたことではあり、唯一のサプライズは優勝者が持ち込んだ魚のクオリティーであった。



優勝者のMr.Dさん、トガセさんコンビは、新生大橋北側のリップラップで、まだ増水前で最低水位の八郎潟のリップラップを巻物を中心に釣っていった。時期的にノーバイトの時間が長かったそうだが、時合は開始早々にやってきたという。

同一エリアで立て続けに、3匹のビッグフィッシュをクランクベイトで仕留めることに成功した。この時期での連続バイトは非常に貴重なものであるが、それを3連続で得て、しかもノーミスで捉えることができたということは、もうこの時点でこの日の優勝を決定付けたといってもよいだろう。しかも、その後に更にもう1匹ビッグフィッシュを追加できたことは、ぶっちぎりの優勝を約束されたに等しい出来事であった。



そして、多くの参加者を驚かせたのは、その4匹の総ウェイトであった。ビッグフィッシュ賞をももたらした2170グラムのスーパービッグを筆頭に4匹で6430グラム。平均すると1匹あたり1600グラムと言う超ハイウェイトであった。あえて「たられば」という仮定を使わせていただければ、これで5匹のリミットをそろえることができていたならば、8キロ越えという超スーパーウェイトが記録されていたかも知れないほどの成績である。

4月の第1週という八郎潟ではかなり早めの開催となった第1戦は、優勝者の一人舞台とも言える内容で幕を閉じた。

優勝 & ビッグフィッシュ賞 森田さん、アワノさんのパターン

2014-10-17 | パターン

結局のところ、今回の第6戦は「ある漢(おとこ)」の伝説の積み重ねの舞台を、他の参加者の方々が盛り上げていたという体になってしまったのではないだろうか。「ある漢」とは、言うまでもなくクランキンレジェンド、森田さんのことである。

第5戦時のパターンと併記になってしまうが、ここで氏の成績を改めて振り返ってみると、第1戦2位、第2戦2位、第3,4戦は不参加で、第5戦優勝、第6戦優勝と、参戦回数4回のうち優勝2回と準優勝2回という驚異的な勝率で、かつての琵琶湖での今江克隆氏の強さを凌ぐ勢いである。しかも、前日はやはり前夜祭だけではなく「2次会」にも参加した上での優勝である。そんな氏のパターンはやはりクランキングが中心なのだが、今回はクランクベイトだけではなくスピナーベイトも多用している。しかし、相変わらずジグやワームなどのタックルは一切積んではおらず、いわゆる「巻物」オンリーのタックルでの参戦であった。

まず朝一に、前戦でグッドサイズを釣っていた塩口リップに向かうが、ここではノーバイトだった為、すぐさまエリアを第2~3ポンプ間の岬近辺に移した。ここで同船者の方がスタッガーでキロ弱の魚を1匹ゲットする。その後は小深見川に移動する事になるのだが、なんとこの日はこれ以上東側のエリアに行く事はなく、超エコフィッシングをも行なっている。小深川に移動してからは、小バスを混じえながらもクランクベイトで順調に数を伸ばし、11:00位にはこの日の最大魚でビッグフィッシュ賞をももたらすことになる1930gのスーパービッグを氏が獲ることになる。しかもこの魚、同船者のアワノさんが作成して近々発売もするというフラットサイドクランクで釣ったいうから、話を聞いた多くの参加者が感嘆のため息を漏らした。そして最後は定番ともいえる会場横のキーパー場で、多くの方々がライトリグでリミットメイクを図っている中、1人スピナーベイトでビッグフィッシュを追加してウェイインに至った。

このように成績だけではなく、その試合内容も漢らしい氏であるが、一つ心配なことがある。かつてアメリカのトーナメントに参戦し始めた深江真一氏が、繊細なライトリグを駆使して連勝した時に、多くのアメリカ人アングラーの嫉妬を招いたという。それと同様、その強さゆえ他のDDT参加者から恨みや嫉妬を買わないかということである。最近DDT内では、おもちゃの蛇や猥褻な人形を他人のボート内に仕込むという悪質ないたずらが流行っている。今後、氏がこのようないたずらの被害に遭わないことを心から願いたい。


第2位 アソマさん、伊東さんのパターン

2014-10-16 | パターン

関東在住のアソマさんと伊東さんは、年に3、4回ほどの八郎釣行を繰り返されているのだが、それでも東北勢を抑えての第2位という今回の成績は見事なものである。ただし、年に3、4回とは言っても、八郎での釣り暦はかれこれ10年を超えてはいる氏らであるから、今回の成績はむしろ必然の結果ともいえるのかも知れない。

そんなアソマさん、伊東さんペアは、普段から流入河川での釣りを好んでされているのだが、今回は数多い流入河川の中から、本湖最南端に位置する馬踏川をメインエリアに選んだ。しかし、ここでは3時間近くノーフィッシュの洗礼を受けてしまう。ただ、ここに魚がいないわけはないという確信から、様々なリグを試しているうちにジグヘッドリグへの反応が良好という答えに辿り着く事ができた。

ここからは順調に数を重ねていき、最終的には同河川をJRの鉄橋付近までさかのぼり、最大1730gを筆頭に10本以上の魚を釣ることができた。


3位 ヤブタさん、相原さんのパターン

2014-10-15 | パターン


普段は八郎潟にてガイドサービスを営んでいるヤブタさんだが、トップ50プロとして全国のフィールドを転戦してもいる関係から、今回の第6戦参戦にあたっては、当日のたった2日前に1ヶ月以上のブランクを空けて八郎潟入りしていた。したがって前日1日だけの八郎でのガイドサービスを経ての急遽の参戦とあいなった。

このトーナメント前日のガイドサービスというのは、考えようによっては湖に出て状況を知る事ができるだけに、プラクティスの一端に成りうるともいえるが、多くのガイドを行なっている方々に話を聞くと、プラクティスどころか却ってマイナスになることの方が多いと皆口を揃えて言う。それはそうだろう。まさか釣れているスポットで「明日トーナメントだから」という理由で場所を変える訳にはいかないだろうし、ましてや魚探掛けしたり、1人でしかできないような狭いピンスポットに出向いたりはできないであろうからだ。

そんなハンデを背負い、尚かつ当日は「トップ50がIDAになったら笑えるよなー」とか、「ガイドやっててIDAなったら、看板下ろさなきゃなー」等の心ない罵声を古豪のアングラーらに浴びせられながら、当日は大潟橋近辺にバウを向けた。

前日のガイドサービス時に、もっとも魚が多いエリアと踏んでいただけあって、このエリアで開始3時間足らずのうちにリミットを揃えることができた。しかもキロアップの魚を1本混ぜる事もでき、中々上々の滑り出しをする事が出来たようだ。その後もこのエリア近辺の場所をスワンプクローラーのネコリグをメインに釣っていき、合計10数本の魚を釣り入れ替えを繰り返すことができた。しかも同船者でありガイドサービスのお客さんでもあるノンボーターの相原さんにこの日最大の魚を釣ってもらう事もでき、ガイドスタッフとしての面目も躍如できたようだ。

結局、優勝とまでは行かなかったが、急遽参戦して3位という成績を残す事ができたことは、出船前に罵声を浴びせたアングラーの鼻を明かすこともできたのではないだろうか。ちなみに罵声を浴びせた人間の中に、このブログを更新している事務局も入っていたのは言うまでもない。

IDA ぢゅんさん、みゆきこゆきさんのパターン

2014-09-25 | パターン

3位から優勝者の方々のパターン説明の際に、皆さんが釣りと仕事との両立に苦労されている旨を書いてきた。そして、今回IDAになってしまったペアのボーターであるぢゅんさんも、仕事の都合で前日のプリプラクティスができなかった1人だ。しかし、だからといってIDAになってしまった氏に同情などするつもりは更々ない。ただ、全員が5匹のリミットを揃えてきた今回の大会では、数少ないビッグフィッシュのバイトをバラシやラインブレイクでミスした代償は、すぐさまIDAという形で跳ね返ってくるということを、氏が身をもって示してくれた功績には一定の評価をしたい。

氏の当日の第1の不幸は、朝一に入った井川で、偶然にも3位のミッキーさんがビッグフィッシュ賞を取ることになる2080gを釣ったのを間近で目撃してしまった事に端を発したようだ。明らかにスーパービッグと思われたその魚が、実際にウェイトを聞いてみると「キロ前後」とのことだったので、その程度の魚の為に他のアングラーと小規模河川をシェアする必要性を破棄、小バス1匹のみを釣った後は馬場目川に場所を移した。しかし、馬場目川がノーバイト、天王東が鯉釣り師先行のため入れなかった時点で、氏の頭の中では「井川に戻ってキロ前後の魚を獲りに行くか、第3ポンプ付近で手堅くリミットを揃えに行くか」で相当迷う事になる。そして、恐らくまだ空いていないであろう井川は捨て、第3ポンプ付近でリミットメイクを図ることにした。

もともとトーナメント志向である氏には、小バスなら容易に釣れているこの時の八郎でリミットメイクすることは大して苦ではなかった。そしてリミットメイク後、遂にこの場所でキッカーとなる推定キロアップの魚をバイトさせることに成功するのだが、ここでなんと痛恨のラインブレイク。スピニングタックルに7ポンドラインを巻いていたのにも関わらずである。それまで連続で小バスばかり釣っていたところにいきなりのナイスキーパーのバイトで、普段ではありえない力みが原因だったのだろう。

しかし、氏はこの時に朝一のミッキーさんの1匹が、「やはり過小報告」だったということに気付く。明らかに今自分がバラした魚より大きかったからだ。この時点で氏の精神状態は完全に崩壊。その後に同じ場所でキーパーサイズをバラし、最後には会場横のキーパー場で、またも推定キロアップを2匹掛けていながら、それぞれバラしとラインブレイクで逃している。


このように、IDAになった方の事後報告を聞くと、トーナメント中盤以降に精神面が原因で数少ないチャンスを逃してしまうというケースが少なくない。仮に途中で上位入賞がありえないとわかっても、IDAという重い称号が待ち受けているDDTのトーナメントでは、7時間という長い競技時間の最後まで気を抜けないという厳しい面も併せ持っている。釣りの技術やエリアの熟知という事のほかに、精神面での鍛錬も必須事項なのかもしれない。

ましてや、次回からは画像のようなステッカーも授与される予定らしいので、このような屈辱的なステッカーをもらわないよう、参加者の方々には今一度気を引き締めて参加の準備をしていただきたいものだ。