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雪国まいった ~社内調査報告書に思う

2013-11-05 | 会計・株式・財務
お疲れさまです。
先日の記事「ホクトの件」でちょっとご紹介した、ライバルである「雪国まいたけ」の不適正会計処理について、社内調査報告書が公表されました。


<不適切な会計処理にかかる修正に伴う連結財務諸表への影響>
・土地取得価格の修正(平成11 年3 月期▲716 百万円)
・固定資産の減損(平成18 年3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期▲470 百万円)
・減価償却の修正(平成18 年3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期+11 百万円)
・広告宣伝費の修正(平成24 年度3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期▲180 百万円)
・税効果会計に係る修正(平成24 年3 月期~平成26 年3 月期第1四半期▲26 百万円)
連結貸借対照表に与える影響額累計( ▲1,384 百万円)


「粉飾の長いトンネルを抜けるとそこは雪国まいたけであった・・・・」

そう揶揄したくなるようなロングラン。
この結果、剰余金が消え、過去の配当がタコ配であったことも判明。

14年前や7年前に遡って処理せい!てなワケですから、率直な感想としては、よくもまぁ、かくも長きの間、監査法人を騙し続けられたなぁと思います。

ではどうやって?
報告書によると、「固定資産の減損」に関しては以下のような対応により会計士の追及を逃れていたようです。

固定資産の減損に関しては、当社は減損処理をしないことを前提に将来の利用見通しが明確でない固定資産の利用計画を説明して減損会計適用初年度をクリアし、その後、一時しのぎの利用実績を作り上げたり会計監査人の監査を意識した固定資産の活用方針を取締役会に取り上げるなどして減損処理を逃れていたものである。(社内報告書より抜粋)

でもコレって、結構いろんな上場会社でやっていませんか?
もちろん程度の差はあるのでしょうけど・・・・。

大丈夫ですか?あなたの投資先。あなたの関与先。


なかのひと


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