2小節目から3小節目にかかる「C」音はFイオニアンの基音単位と次のD7♭9の
基音単位の音とも和声的にはAm7♭5の3度音とも考えられます。アドリブをする
人の意志はどこにあったかということを考えさせられます。
最後の段では2小節目と3小節目にかかる「E」音がGdドリアンの対比単位の音で
3小節目でFイオニアンの基音単位の音へとするか、和声的に「C7」の3度でも問題
はない。
次に対比音から基音へのアプローチを考えてみます。
ビートルズのYesterdayの1小節目と3小節目がいい例になると思います。
まず、対比音から基音へのアプローチは強拍に対比音があった方が効果的である。
Yesterdayでは強拍は変えずに音の長さを変えたもの「8分音符を付点4分音符へ」と
対比音に装飾音「G・A・G」で「A音はG音の装飾音」又は対比音に対する対比音
「E・G・E」で「E音に対するG音はE音の3度の対比音」を加えた形を考えてみました。
3小節目で「F」の音がFミクソリディアンの基音「F」が次のD7 ♭9のスケールの3小節目
で小節線を越えたフレーズになっている。「A・G・F・D・C・F」
→F
最後の段の3小節目はD♭7(C#7)のミクソリディアンは、GドリアンからC7を
ブリッジにして次の「F(Fミクソリディアン)」に移るまえの和声的な動きに連動した
ものです。「Gm→D♭7→C7」のコード進行で音「D→D♭→C→B♭→A」が考えられます。
また、「Gm7♭5」をドミナント進行に置き換えた場合の「G7」の裏コードが「D♭7」
です。アドリブとバッキングがそれぞれの意志で動き多重的になっているということです。
3小節目のGドリアンで「A」「C」「A」の3音が対比音で中心音が音「A」
Gドリアンの対比単位側のサウンドになっています。これが次の段のGドリアンで
「A」「G」の音列で基音「G」の基音単位のサウンドに戻っている。
旋律(アドリブ)ではスケールモードの中心音(サウンド)が基音単位側、
対比単位側と入れ替わりながら進行していく。対比単位側のサウンドになるような
フレーズの時は一時的に中心音が変わったという。この場合ですと「G・B♭・D・F」
の基音単位から一時的に「A・C・A」の対比単位に中心が移ってから「G」音すなわち
「G・B♭・D・F」の基音単位に戻って一つのフレーズが出来ている。
最後の段ではGドリアンで「A・C」が対比単位で最後のFイオニアンでGドリアンと
Fイオニアンの共通音で終わっている。「F」音がGドリアンの基音単位の7度で
Fイオニアンの基音。重複することで対比単位サウンドを基音単位のサウンドに戻した
とも考えられる。和声でもこのようにコードが変化する境目では重複した音(重複した
音階)が使われます。