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題詠blog2011

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055:虚

2010-12-25 | 051-060の歌
「055:虚」の歌は、こちらにトラックバックしてください。

「虚しい」「空虚」などの「虚」です。「墟」「嘘」などとの読み違いにご注意ください。


055:虚(木下侑介) (BULLET IN A LINDA LINDA LINDA)
参照記事:055:虚 キリストが「虚しいなう」と呟けば 一斉に空を飛ぶペンギン

055 虚 (映子) (映子のブログ)
虚しくて 恋もする気に なれないの   ソフトクリーム 投げたい気分

055:虚(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
むずかしい粘土細工に飽きたなら虚数の街にパン買いに行く

055:虚(tafots) (許せないなら許さなくていい)
型落ちのぼくらは虚空に夜を見る 救えなかったセカイの隅で

055:虚(薫智) (闇の煌めく世界)
虚構だとわかっていても動けないまだ残る傷癒えないままで...

055:虚(紫苑) (紫苑がさね)
うつくしき虚像ならまし産毛なきビスクの頬を撫づるてのひら

055:虚(浅草大将) (和歌の浦浪)
現し世にまこと我身はいそのかみふるも虚しき空の泡雪...

055:虚(まるちゃん2323) (まるちゃん2323のブログ)
いつの日か花になるのか風なのか虚しく忘れ泣く人もなし

055:虚(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
錯覚と誤解の多き現世(うつしよ)を虚構の世界と見ることもあり

055:虚(みずき) (空)
花首の落つると見えて虚ろなるわたしの椿雨に打たれぬ

055:虚(南野耕平) (ボクといっしょに走りま専科)
虚も実もひとつと教える禅僧は証言台に立つのが苦手

055:虚(横雲) (あしたの雲)
 恋といふ身のうらに寄る虚貝(うつせがい)むなしきからを幾夜拾はむ

055:虚(こはぎ) (こはぎうた)
虚ろなる溜息ほぅと早春に溶けて混ざった「会いたい」の音

055:虚(飯田彩乃) (陸を離れる)
帰らざる日々を思へば八月の日付は淡き虚数で記す

055:虚(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
別れきて虚空のごとき眼思う鳳仙花は日々に赤しこの頃

055:虚(アンタレス) (思い出ずるままに)
幾度も高きハードル乗り越えて虚々実々の人生歩む

055:虚(畠山拓郎) (ある患者のメンタルヘルス)
虚しさで空洞化した胸がある恋していなきゃ砂漠のようで

055:虚(畠山拓郎) (風のゆくへは)
虚しさで空洞化した胸がある恋していなきゃ砂漠のようで

055:虚 (オリーブ) (貝がらの小舟)
虚しさで満たす浴槽 君の名を持つ白き魚(うお)しずかに放つ

055:虚(おちゃこ) (voice voice voice)
ただいまと開ければ妻は自室へとリビングの百合虚しく散って

055:虚(さと) (すばらしい日々)
大人なら こんな切ない月夜にもケロリと虚勢を張ってみせる 

055:虚(千束) (嵐が丘に取り残されて)
淡々と虚数の世界の不思議さを語る貴方の声で目覚める

055:虚(船坂圭之介) (kei's anex room)
虚血性心衰弱の気配ありと主治医の言も驚かぬ われ

055:虚(吾妻誠一) (闇の太陽)
広大なネットの海へ漕ぎ出すも 筏の荷のみ虚しく眺む

055:虚(遠野アリス) (gymnopedie)
空虚にもわずかな重さがある限りわたしはその中にこそ住みたい

055:虚 (Strawberry Fields Forever)
約束は確かでなくてまばゆくて空虚な背中のギャザー撫で上げ...

055:虚(保武池警部補) (偶然の図書館の別館)
はや初夏の音虚空蔵朽つ木よき つく嘘「浮くこと」己が由やは

055:虚 (香村かな) (特別な予定などない明日でも)
さよならを告げたあの日の虚しさとおなじ分だけ欠けた三日月

055:虚 (三沢左右) (Lazy Room)
ペアリングの丸く虚ろな8号は抜かれてしまった指の約束

55:虚(はこべ) (梅の咲くころから)
虚しさは春のただなか陽にとけて陽炎いろに舞い上がりゆけ

055:虚 行方祐美 (2011年 百首題詠のために   行方祐美)
虚木綿のちひさく籠もる鬱金香わすれたしこと幾つも持ちつ

055:虚(津野) (くぎのスープ)
若き芽は虚勢を張りて上を向く我も我もと光を求む

055:虚(足知) (ぶらつくらずべりい)
サバンナを自由に駆けていたあなた。叫べ、ニッポンの虚空に向かい

055:虚(弥慧) (daily♪シャム♪)
虚船今も時々あらわれる我の憧れ皆の不安か

055:虚(葵の助) (螺旋浮遊)
チョコレートどれだけ食べても満たされず虚しさ襲えど止められぬ夜

055:虚(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
この空虚感をメイクし平日のピエロにみんななれればいいのに

055:虚(蜂田 聞) (蜂田 聞(題詠blog))
「虚空蔵菩薩」と聞くと笑うF「こくうぞう、コクゾウ。ヘンだもん」...

055:虚(豆田 麦) (むぎごはん)
裏山の木の虚 何かいるのだと内緒の話遠い夏の日

055:虚(草間環) (前略草々)
     老木の虚に恋文挟みこむ薄紅色の時が過ぎゆく

055:虚(牧童) (牧童の夏至)
虚無僧の如く心を天蓋に隠し君待つ譲り葉の風

055:虚(ほたる) (ガラス瓶のドロップ)
振り向けば退屈そうに幸せな虚飾に満ちたわたしが見える

055:虚(梅田啓子) (今日のうた)
神のいる虚空、神なき虚空あり空はいちめん祈りに充ちて

055:虚(猫丘ひこ乃) (ふりつむ☆ぷりずむ別館)
虚しさと退屈打ち寄せる午後の「徹子の部屋」のゲストははずれ

055:虚(只野ハル) (Ordinary days)
つきたくない嘘だと気付かれるような言葉遣いと仕草なのに

055:虚(只野ハル)再投稿 (Ordinary days)
虚しい嘘だと始めは気が付かず大丈夫なつもりでいた

055:虚(廣田) (海猫亭)
あなたへのミルクティーさえ置き去りに時が過ぎゆく虚ろな真昼

055:虚(希屋の浦) (檸檬藍瑕)
降り積もる空虚な澱が溜まりゆく吾は中身から壊されてゆく

055:虚(矢野理々座) (矢野理々座のblog)
虚数とは、実数ではない複素数・・・ウィキペデアで調べてみました...

055:虚(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
漫ろなる吾にも今し虚無来る 空の青さに打ち穿たれて

055:虚(Yosh) (☆生短歌☆)
虚実混乱したる現在(いま)日本の大地に着地したるはいつか

055:虚(おおみはじめ) (探花)
人間であることを捨て親切の虚像をまとえコールセンター

055:虚(原田 町) (カトレア日記)
虚仮おどしの数でないかも孫たちに汚染の止まぬ未来を与え

055:虚(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
選ばれた人間たちが集まって虚構の部屋でにらめっこする

055:虚(コバライチ*キコ) (ペーパードリーム)
虚栄心もつゆえ人はよろけずに立ちているなり泣きたき日にも

055:「虚」(やまみん) (母はぐうたランナー)
守りたい 活力となるその想い 空虚な自分に別れを告げる...

055:虚 (新井蜜) (暗黒星雲)
おお静かなる海に月の照り映えて独り潮吹くくじらは虚し

055:虚(青野ことり) (こ と り ご と )
今度こそ今度こそってもう何度嘘ばかりいう濡れた唇

055:虚(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
いっそのこと虚構ばかりで固めたら心が丸くなってくかしら?

055:虚(miki) (ココロよみ)
今は未だ廃虚と化した被災地の 美(うつく)しの村ふたたび興きぬ

055:虚(ちしゃ) (短歌、ときどき思うこと。)
このままじゃ身体が浮いてしまいそう楊子で突いて虚しい気持ち

055:虚(夏樹かのこ) (鹿の子帳)
たっぷりの色と刺激に飽きたなら、虚ろな眼を閉じ眠りませんか。

055:虚(香-キョウ-) (Sky on Blue)
空を見る  虚無感がある  何故だろう  家猫は皆そうなのかしら

055:虚(酒井景二朗) (F.S.D.)
法音は遠く虚空に響くのみ爭ひ絶えぬ我らの世界

055:虚(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
フクシマの収束も見ず原発の再開謀る虚しき輩の

055:虚(砂乃) (通過列車)
百粒のラムネを虚空に投げ込めばしゅわっと下がる地球の温度

055:虚(鈴麗) (月夜に祝杯を)
星くずを捕まえても虚しいそれが流れ星で無かったならば...

055:虚(ミウラウミ) (みうらうみ?)
数学の教師いきおいよくチョークふりさあ虚数へのアーチを描く

055:虚(芳立) (芳立五蘊)
〈夏林少女〉 蝉しぐれふる里山の虚木綿のこもれ日千すぢ差しし君はも ※虚木綿【うつゆふ】

055:虚(nobu) (★★★★★翻訳家<プリマダムnobu>の日々★★★★★★★★★(和⇔英:特許&一般))
もう自分でも思い出せない 虚ろな仮面に隠された素顔は

055:虚(牛 隆佑) (消燈グレゴリー)
灰色の虚空を裂いて現れるカラフルカラフルはつなつの人

055:虚(尾崎弘子) (短歌、この失語の器。)
ロゴマークこんなにも似て消費者庁ものまね文化虚しかりけり

055:虚(東雲の月) (知のさざなみ)
曖昧な日々に虚言(そらごと)重ねゆき標(しるべ)もなしに君を待たしむ

055:虚(不動哲平) (酩酊通信)
「虚しい」と連呼してベンチに座る奴の女の番号さがす

055:虚(ひじり純子) (純情短歌)
虚しさを感じるよりは怒りもち我が存在を明らかにせよ

055:虚(晴流奏) (晴流奏の題詠blog)
目を逸らす虚ろなままの瞳では全てを見透かされそうだから

055:虚(久哲) (久哲の適当緑化計画。)
虚構から境界線を取っ払いもうサーカスのテントでも呼ぶ

055:虚(南葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
この弾が撃ち抜くべきは何?虚像?幻影?悪意? もしかして:俺

055:虚(小夜こなた) (小夜こなた)
虚しいと云えば虚しい現にて今日も貴方に口づけをする

055:虚(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
頭より身体(からだ)が動く卓球の虚々実々のかけひきを見る    ...

055:虚(龍翔) (The Flying Dragon)
この虚像ばかりの世界 私が私である証拠が欲しい

055:虚(suzu) (きれいなものさがし)
虚言症のあなた 愛の言葉は流れる川のように留まらず

055:虚(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
虚構 あるいは海の彼方へとわたしをつれて霧笛を鳴らす

055:虚(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
費やしたことばの数だけ虚しさの増へる君はつひに戻らず

055:虚(五十嵐きよみ) (111.31KV620日記)
現実と虚構の壁が決壊しこの惑星がおぼれてしまう

055:虚 (琥珀) (あの日の夜)
口先の愛の言葉と指づかい  虚ろな物質に変わりゆく吾

055:虚(エクセレント安田) (風流三昧)
忌まわしき 悪夢の後の 虚ろな目 汚れた我が身 涙すら出ぬ

055:虚(東 徹也) (詩歌句な日々)
虚空向き何呟いても聞き上手夜は無口でそして優しい...

055:虚(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
今のところまだ何でもないわたくしが筒井康隆『虚人たち』読む...

055:虚(藻上旅人) (創作のおと)
虚しいと思うこと繰り返しても実りある日は来ないねきっと

055:虚(香澄知穂) (Wannabe...)
平気だと虚勢を張ってみてもこの体はいつもひどく正直

055:虚(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
虚脱感漂う週の半ば過ぎ走り過ぎたら息抜きしよう

055:虚(理宇) (±雑記蝶)
昨日から同じところを歩いてるミヒャエル=エンデの虚無に盲いて

055:虚(新津康陽) (NOTHING WORKS)
満月が僕を照らしたがるよ。月に映る僕は虚像の僕と。

055:虚(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
道に這う南瓜の蔓も 虚しさの縁語としては 成り立つだろう

055:虚(るいぼす) (るいぼすのブログ)
果てた後 虚ろに開いた唇に滑り込ませて激しい温もり

055:虚 (うたのはこ)
寂しくて寂しくて君を呼ぶけれど虚ろな空にほどけてくだけ

055:虚(紗都子) (羽うさぎの日記帳)
刹那より虚空はずっと小さくて心音さえも聴こえなくなる

055:虚(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
生意気なくちびるだから草食で謙虚が売りの僕でもちょっと

題詠2011-55:虚 (七十路ばばの独り言)
廃墟にはなりたくないと陸奥の瓦礫の中に芽吹く草花

055:虚(モヨ子) (題詠マラソン!)
吹き寄せる風に葉裏を白く見せ靡く葛の葉虚しさの中

055:虚(ウクレレ) (ポケット短歌。-ウクレレ式短歌blog-)
逆行のエスカレーター駆けていた虚しいなんて他人が決めた

055:虚(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
虚構とか真実だとかを議論する この世が夢かも分からないのに

055:虚(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
「恋愛は虚弱ですから」鈴を持つビーチボールは潜れやしない

055:虚(南雲流水) (流水(るすい)の短歌Caf\'e)
iphoneの硝子に揺らぐ文字がある虚しく消える魚影ように

055:虚(峰月 京) (que sera sera)
十六夜に照らされながらぼんやりと虚ろになれる自分見つける *十六夜:いざよい

055:虚(伏木田遊戯) (卓上驟雨)
虚栗 益体もなく脱力のパンダの垂れ目は笑っていない

055:虚(さくら♪) (さくら草紙 ~第参章~)
一日で廃墟のようになった町嘘とつぶやき虚脱する朝

055:嘘(浅草吉右衛門) (浅草吉右衛門のブログ)
あれは嘘 二十年後に 気がついた 知りたくなかった そんなことは...

055:虚(鳥羽省三) (臆病なビーズ刺繍)
虚々と秋風の吹く頃となり向日葵の花咲かなくなった

055:虚(烏野サギ子) (ネコとサカナとコトリ)
洞穴のような空虚のがらんどう カタチばかりは擁膝の人

055:虚(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
教頭へ生徒指導の顛末を報告する度虚構に変はる

055:虚(ネコノカナエ) (やまねこ通信)
繁栄の復興特区という虚構きれいな言葉で暮らしを殺す

055:虚(音波) (短歌のなぎさ)
オフィスへ向かうエレベーターに乗る深い空虚が足元にある

055:虚(希) (短歌ブログ・アブラカダブラ!)
マニキュアとともに虚栄もはがされてようやく見えた私の行方

055:虚(螢子) (雪月花)
あなたには虚構の世界だっらし今でも夢のさ中にいます

055:虚(萱野芙蓉) (Willow Pillow ?)
熱もたぬ彼岸花へと手をのばす虚言癖つよく抑へてわれは

055:虚 (村木美月) (うたりずむ)
ずっとずっと好きだった人虚しさを教えてくれた今も好きな人

055:虚(平野十南) (幼稚)
虚空蔵尊囲う松山誰が土地か知らねど茸を狩りていたりき

055:虚(伊倉ほたる) (ほたるノオト)
秒針は虚しい音を響かせて記憶の襞をざらざら舐める

055:虚(珠弾) (nine street kick)
カルピスの水割り虚無と向かい合う月に一度の休肝日には

055:虚(空音) (100の秘密 2011)
真夜中の水族館に音も無く虚ろな眼(まなこ)時々光る

055:虚(北爪沙苗) (題詠blog2011)
一生の想い出もはや虚ろにてスローモーションフィルムのごとし

055:虚(雑食) (題未定)
二乗して負のままなれば虚数とは憎しみに似たきみの想いか

055:虚(高良すな) (雨中 砂場あそび)
雨音にすこし気怠く目覚めれば虚日と決めて漫画積みおく

055:虚(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
叱られていつも最後に言われますもっと謙虚になりなさいって

055:虚(新藤ゆゆ) (ゆゆとぴあ。)
かぎりなく正しいひとの透明で虚ろなみぎ目奥の月影

055:虚(じゃこ) (めくるめく)
虚言癖あるのはよーく知ってるよ別れるなんて言わんとってよ

055:虚(冥亭) (《冥亭倶楽部》a darkside on the earth)
独裁者ついに倒るる最期まで手放さぬは虚勢ばかりよ

055:虚(揚巻) (揚巻の「題詠blog」)
ステップをかさね彼女の虚飾症くるわせるにはまだたりないの

055:虚(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
虚言癖くらいあるのがあたりまえ 調律されないピアノが叫ぶ

055:虚(今泉洋子) (sironeko)
 虚(おほぞら)の見えざる手にてつぎつぎに柘榴裂かれて秋は闌けゆく

055:虚(北大路京介) (極詩的京都 北大路京介アワー)
けっきょくはみんな死んじゃう虚しさを忘れるほどの君の存在

055:虚(藤田美香) (あした、たとえば雨でいいから)
満月に縁どられてる虚無がただ酷く明るい夜でした、girl

055:虚(黒崎聡美) (ゆびおり短歌)
虚ろなるからだに細く細く入る白糸のような秋の気配は

055:虚(村上 喬) (つぶやき短歌ブログ)
虚ろなる瞳に映りし秋空は澄みわたりおり サイダーを飲む

055:虚(遥遥) (たんかのきりかた)
口と虚で嘘という字が書けますかあなた私が見えますか

055:虚(粉粧楼) (薄明光線)
咲くことの知らない花に名前つけ虚数数える真昼のほとり

055:虚(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
弱いとこ見せたくなくて虚勢張るかわいげないとわかっていても

055:虚(理阿弥) (車止めピロー)
荷箱より荷物を出せばその箱はげに虚ろなり夏服入れる

055:虚(壬生キヨム) (ぼくはこんなことが好き。)
人が死ぬ間際に懐中電灯で 「ほしぞら」 きみは虚空を照らす

055:虚(藤野唯) (Sugarmint)
「きみのこと嫌いになりそうです」虚偽の申告をして逃げて帰った

055:虚(清次郎) (Conical flask)
絡まりて負であるものを分かつ時虚ろが憑きしと数学者言う

055:虚(奈良絵里子) (詠んだこと)
「虚言症」イントロ聴けば泣きそうでイアフォンぎゅっと耳に突っ込む

055:虚(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
テレビ消し君が虚像と思い知る虫の音響く夏の終わりに

055:虚(小林ちい) (ゆれる残像)
虚しさを知るのはずっと後のこと幼なじみの役を選んで

055:虚(飯田和馬) (短歌手控え~題詠blog用)
十二月虚ろな猿の目のならぶ檻の前にて零すチチボーロ

055:虚 (しづく) (みずたまピルエット別館)
ほんとうは虚弱体質なんだけどか弱いひとにみられたくない

055:虚(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
桃色のひかり拾えば手に軽き虚貝 そろそろバスが出る

055:虚(きたぱらあさみ) (くたばれセンチメンタル)
ひらべったい虚構のひとを愛すればブラウン管のむこうにも空

055:虚(みち。) (銀塩プロローグ。)
満たしても空虚は空虚 からだからあふれる水にただ濡れるだけ

055:虚(さくらこ) (さくらんぼの歌)
虚数から生まれるものが愛しくて地球のみんな幸せになれ

055:虚(稲生あきら) (はばたきは、音を立てる。)
余りにも虚しすぎるから「虚しい」とぶっといマジックペンで書いてみた

055:虚(笹木真優子) (菲薄。だけど、言葉が好きです。)
ゆるゆると虚ろなままで伸びてゆく おいてきぼりの夏は消えてく

055:虚(生田亜々子) (屏風と靴)
廃盤になってしまった人々の影はあるけど虚ろな姿

055:虚(鮎美) (Continuo)
謙虚さと無責任との違ひから教ふる部屋に西陽差しこむ

055:虚(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
ふいにやさしい風が吹き気づいたら虚空の向こうできみが笑ってた

055:虚(小倉るい) (たんぽぽの歌)
経を読む虚ろなボクを見おろして私はお茶と水を飲み干す

055:虚(jun) (純情一直線)
どこであろうと謙虚に生きているのだろう山つつじの葉が紅葉しました

055:虚 (如月綾) (お気に召すまま)
虚しさが胸いっぱいに膨んで今すぐ飛べそう(フェンスを越えて)

055:虚 (砺波 湊) (トナミミナト2011)
「虚無僧になりたかったな、時代劇の」バスを待ちつつ姉がつぶやく

055:虚(竹中 裕貴) (Milk Thistle)
虚しさをささやく指に脱がされるかかとのかたいとこも愛して

055:虚(星川郁乃) (Air Station)
ああそれも虚実被膜のあれこれのひとつ さみしい歌を歌った

055:虚(T-T) (短歌備忘録 )
部屋中に僕らの虚像がぐるぐるとまわる小部屋の遮光カーテン

055:虚(片秀) (うつしよはゆめ よるのゆめこそまこと)
女生徒の恋愛ごっこに虚を衝かれ年相応の素顔を晒す

055:虚(なぎ) (Dum Spiro, Spero.)
虚数単位iとして笑う90度ずつでいいなら壊してあげる

055:虚(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
人形のガラスの眸の奥にある虚ろあなたは(わたしは)だあれ

055:虚(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
まるい午後のひざしがみえていやこれは空虚ではない明日はいい日だ