活動報告のつづきです。
8月20日(木)~8月25日(火)です。キャラバン後半の報告です。8月20日(木) 「Polijung~Yakkru」
7:00起床~9:50Chumlin-Khola手前の河原~10:50Laregonba-Khola分岐~12:45草原~13:50テント場Yakkru着
晴れ。カチャルの手際が早く、出発も早かった。まだまだChuwaKhola沿いに進む。まわりの山々と地図の等高線を見比べてみると全然違って見える。この日は道のアップダウンが殆どなく、結構ラクだった。高度にも慣れてきたのかも。朝食はラーメン、パンケーキ、紅茶、昼食は弁当(おにぎり2個、チーズ、フルーツ、卵など)。おにぎりは絶品だ!チーズはぱさぱさしていたが良く噛んだらうまい。
Yakkruに到着。Yakkru付近は平原といった感じ。どこでもテントが張れそうだった。Simikot~Dojam区間で無限に生えていた「イラクサ(触れると激痛をおこす草)」はこのあたりでは違う形をして生えていた。「痛ってえええ」刺されたようだ。やっとイラクサ地獄から解放されたと思ったのに。
到着後、LorKhola谷を覗き込もうと向かってみるが、雨が降ってきたのでテントまで戻った。仕方なくテント内で時間をつぶす。
8月21日(金) 「Yakkru~4280peak~Yakkru」
8:00起床~9:00出発~9:56小高い丘~10:57中腹~12:13 4280peak頂上~13:37テント場着
この日も良く晴れた。今日は高所順応で近くの4280mピークへ行ってきた。ピークといっても地形図上では現れないようなピーク。とにかく行けるところまで高度を上げてみようということだった。
山岳部の合宿などで一時的にメンバーの中で歌ったりしてブームとなる音楽があるが、今回の場合も多数あった。今日はユーミンの「守ってあげたい」が大流行した。しかし、メロディーが出てくるが、歌詞がでてこない、、「サビの部分の英語ってなんだっけ?」「わかんないっす」
ゲームに出てきそうな橋を渡る。キャラバンルートを行こうと思うと、この橋を渡る必要はないが高所順応の山4280peakへ行くには渡る必要があった。
スマートフォンを使いこなすBineshさん。写真向こうは北側。ChuwaKholaはまだまだ続いていた。けっこう標高を上げることが出来、いったん休憩をする。さすがにペースが上がらないが、ピークまでは行こうと思い歩を進める。芝で覆われている斜面を登り切ると、今度は大きな岩が点在する斜面となったので、気を付けて弱点をつく。トラバース気味に行った。
ピークでの写真。これ以上は不可能だと思い、ここで引き返すことにした。ピークまで来たということで、これまで見えなかった方面が見えたことには感動した。これがピークの良さなのか。改めて実感した。
テント場まで戻るとAmritさんがあったかい紅茶、パインジュースを用意してくれていた。なんという贅沢な時間だったか。
8月22日(土) 「Yakkru~Gurukpa」
7:00起床~8:45出発~9:54Lor-Khola分岐手前~11:15Lor-Khola分岐手前橋~12:53Lor-Khola分岐~14:05テント場Gurukpa着
天気は雨だった。キャラバン中で一番晴れてほしい日だったため残念。今日の行程は他の日に比べて長かった。今日も昨日と変わらない風景の中進んでいった。Lor-Khola(ラレコーラ)の分岐辺りは全然進んでいる気がしなかった。Lor-Khola分岐付近で、ここはどこですか?と聞くと、ここはYakkruです、と返ってきた。あれ?Yakkruは今日出発したテント場のことじゃ?ここもYakkru?この辺りでは地点名がとても曖昧だということが分かった。
途中でガイ(牛)に急接近される。すこし怖かったが何もしてこなかった。キャラバン中は羊、鷹のような猛禽類、犬、牛、ヤギなど、沢山の動物に出合った。人間は少ないが生き物は結構いたことに驚いた。
今日のテント場に到着。これは炊事用テント。この中でコックさんたちが料理をしている。途中、西ネパールを探査中の欧州人ともあったりした。テント場についてから各々髪を洗ったり、野球、ゴルフをしたり、散髪をしたりと昼の時間を過ごしていた。そういえばこの辺りからか、カチャルが食べる草が少なくなってきて、あちこちカチャルが歩き回って食料を探していた。
8月23日(日) 「Gurukpaにて休息」
今日は、昨日洗髪をしたからか、野球をしたからか、少し元気がなかった。また、天気が悪いこと、高度4000付近まで来たこと、などから休息を設けることに。しかし、休息日というのは1日中暇である。僕たちはテント内でトランプ、映画を見て時間を過ごす。トランプは大富豪をやったが惨敗だ。映画はあらかじめダウンロードしてきた中国映画「葉門」を見たが、字幕が無かった。大学で2年前に履修した中国語の知識を最大限思い出し、何とか1割くらい理解できた。とても面白い映画だった。
今日から食事に新たなメニューが加わった。ヤギ肉である。近くで買ってきた。2万Rsだったのでとても安かった。まるまる1匹でこの値段は安すぎないか?と思ったが、安いにこしたことはない。まるまる1匹なので、腐りやすい内臓系は今日食べた。胃や肝臓といったたぐいだ。みんな好き嫌いがあるようで、食べない人もいた。たしかに癖があるお味。食糧関係でいうと、米が少し足りなくなってきたため、チベットまで別隊が買い出しに行ってくれた。チャンラ谷の方へ行けばチベット方面へ行くことができるのだ。今日は食事が豪華な日だった。
8月24日(月) 「Gurukpa~BC手前」
記録なし
朝、強い雨音で目が覚める。テントは実際以上に雨音が響くのだ。雨ではあったが出発。いつものように朝食を頂き、ビズタリジョン(ゆっくり行く)。カチャルは先に行く予定だったが、待っていられず先行した。予定ではBC入りであったが、手前まで来てガレた道が続いており、カチャルが進むのに時間がかかると判断し、手前でテントとした。明日BCまでゆっくり進もうと思う。
Gurukpaのテント場からは少し上昇し、Nin-Khola分岐まできた。ここを北東へ行くとチャンラである。我々は北西のNin-Kholaへ進む。途中、沢山の岩峰を見た。
また、コスモよりお借りした衛星電話で、日本との交信も行った。カトマンズにて何度か通信確認はやっていたが、このときも普通に通じてよかった。
8月25日(火) 「BC手前~BC」
記録なし
BCの地点は「Tash Lung」というそうだ。国境稜線の山が見えた。
途中、カチャルが通過するのに苦戦するようなルートであったが、石などを積み上げたりして通過できるように整備した。そのため少し時間がかかってしまったが無事BCに到着。
9日間のキャラバンであったが、ようやくBC入りである。ここからが本番みたいなところあるので、みな気を引き締めた。明日はBCにて休息をとることにした。
文責、写真 仙田