いい事すると気持ちいい

私にはその昔ＤＤＲ○○組が全国で作られていた頃に知り合った友人達がいます。
今では私しかＤＤＲ続けていませんけれど、何かにつけて集まって馬鹿騒ぎ。
その中の一人に目出度いことがあったのでこの３連休に福岡で集まって皆でお祝いしようということに。

その彼が事前のメールでどういう訳だか
「XBOX360が欲しい」・・・「と妻が言っているんですが」
という誰が聞いてもそりゃウソだろ～という理不尽なお祝い要求をしてきました。

そして福岡集合の直前まで彼はメールで
「あぁ、XBOXのコントローラーの感触ってどんなんだっけ・・・」
とか言っておりました。

そんな彼は当日夕方の飲み会まで家族サービス。
残りの６人は昼に舌がとろけるようなおいしいトンカツ屋で腹ごしらえ。
その後郊外のショッピングモールに行きお祝い品を物色。

食欲を満たして怠惰な我々は既にお祝い品には興味があまりなく
「仕方ないから買ってあげるか」
「欲しいって言ってたもんな」
と速攻で購入して夜に備える。

夜の部は６時に開始。
が、彼は家族サービスが終ってから駆けつけるため１時間遅れ。
その店での一番の御馳走は呼子のイカの活造り。
台風の影響で当日その店には１杯しかなかった。

遅れてくる友人からメールが入る。
「地下鉄に乗ったよ」
心優しい我々は躊躇なく店員を呼んだ。
「あ、ビールとイカ、すぐに持ってきて」

イカが来た。

５秒で殆どなくなる。

残り５切れ。

誰かが提案した。
「あと２切れぐらいは食べてもいいかも」
頷くみんな。渾身のじゃんけん。

・・・負けた。

２人の勝者と４人の敗者。

当然出てくる次の言葉。
「あと２切れ食べようか」

何故か先ほどの勝者も加わろうとする。
非難轟々。

再び渾身のじゃんけん大会。

また負けた。

彼、到着。
１切れだけ残った無残なイカの活造り。
「お、俺のイカ・・・」
涙をこぼす彼。
満足だ。

そして酔いも少し回ってきた頃、お祝い品の贈呈式。
「あれだけ欲しい欲しいって言ってたからね」
「え？」
「さっきのイカは悪かった。これで機嫌直して」
「お、お前ら・・・」

そして渡されるお祝いの品。
「・・・えっと・・・」
「おめでとう～～っ！」

XBOX360のコントローラ（だけ）を握り締める彼でした。

そんな落胆する彼にお祝い品第二弾。
「いや、さっきは悪ふざけが過ぎてすまんかった」
「・・・え？・・・」
「いよいよほんとの・・・」
「お、お前ら・・・」

XBOX360の包装紙を会社でカラー印刷し、
中身は秋葉で購入したという18禁ゲームのフィギュアを涙を溜めて握り締める彼でした。

しかしそれで終らせるほど我々は鬼ではない。
最後のお祝い品を。
「最後はまじめに」
「・・・え？・・・」
「この商品券でXBOX360を買ってくれ」
「お、お前ら・・・」

手渡される商品券。

「おめでとう～～！」
「・・・えっと・・・」

手渡されたのは『無印良品店で使える商品カード』でした。
奥さんと子供が喜ぶものを買ってあげてください。

あー、いい事した後は実に気持ちいい。