採用戦線異状なし

気がつけばアラフォーサラリーマン。いや、俺はまだ若い!!

『ちょいモテVSちょいキモ』~フェルナンド山口、渡辺和博~

2010年10月31日 23時32分49秒 | レビュー~小説・エッセイ~


日経BPオンラインでいつも楽しみに読んでいるコラム「走りながら考える」のフェルナンドさんの名前をみたので衝動的に借りてみました。
ただ、中身はあまりない。

いわゆる「勝ち組」といわれる高収入な職業の中にもかくさがありますよ、的な話。
勝ち組を「モテ」で負け組みを「キモ」と揶揄している。

医者、TV局、IT長者、税理士、商社、広告代理店、、、など。


読んでいてあまりに興味がわかなくて鬼斜め読み。でも、80%は理解できたと思う。
それほどしょーもないないようでした。

まあ、ただ世の中にはいろんな金持ちがいるんやね、ということと金持ち=幸せではないなと実感はする。
心が豊かであること、それは幸せなのでは。
と末尾にフェルナンドさんもいっているが、だったらそれまでの話はなんなんやろうか??

『百万遍古都恋情 下巻』~花村 萬月~

2010年10月30日 22時25分45秒 | レビュー~小説・エッセイ~


前回レビューした上巻の続き。
鏡子にふられ、ひもの女にも捨てられたイサク。橋の下の生活を始めてみるが、ひも生活で贅沢を覚えてしまいしんどい。
でも、ひとの伝をたより、なんとか下宿を見つける。

で、相変わらずもてもて。下巻にきてそのもてもてっぷりがすごい。
イサクが拠ると女が湿る。まじで。

結局鏡子も戻ってくるが、その間もほかの女としたい放題。

そんな中バイト先の綾乃と出会い、恋に落ちる。。。
でもね、彼もてもてだから綾乃もめろめろなわけです。
デート初日から。

にんにくくさくても「くさいのがいい。」んなわけあるかい。

でも、鏡子とも別れきれていないから、結局2人が鉢合わせになる。
そこでイサクは開きなおり、なぜか3人でホテルにいく。3人で風呂にはいる。
2人に竿を握らせる。
で、なんやかんやで鏡子が身を引く。

最後はそのまま綾乃とホテルにとまり、体をぶつけ合い、翌日イサクはバイトをサボる。
それで終わり。

下巻にきてイサクに成長がみられるのかと期待したが全く一ミリも成長していない。

18歳なのにまともに働きもせず、不誠実。
ただ、女からみたらその危うさがいとおしいらしいが、さっぱりわからない。

そしてきっと同じことを繰り返す。

あまりに成長しないイサクをみているのは結構いらだつ。

上下あわせて1000ぺーじほどもあるがちょっとね。。。

『百万遍古都恋情 上巻』~北村 萬月~

2010年10月27日 23時05分28秒 | レビュー~小説・エッセイ~


めっさ分厚いけど、百万遍、という文字に釣られて図書館にて借りました。
舞台が京都、しかも京大らへんなので、知っている地名や店がでてくるでてくる。
昭和50年代くらいの話だと思うが、京都はあまり変わらない町なんだな、と実感。
だからこそ歴史都市なのだ。

物語の主役は維朔という17歳の少年。
東京からふらふら京都にやってきて、京大の西寮という一泊100円のやどに住み着いている。
ま、いろんな人がでてくる。物語が進むに釣れイサクも自立し始める。
パイプとヤク中という先輩とつるんでいたが、途中で見限る。
イサクにはヒモとしての才能があるらしく、色々な女性に貢がれながら生活している。

本だから顔はわからないけど、イメージは別に男前ではない。
もちろん住所不定のホームレス。
ただ、女は何かかけている男にかわいらしさを感じてしまう、どこか不均衡なのがいいようだ。
安心は大事だけれどでも、掻き毟るような欲情はわかない。
安心キャラもモリカワとは正反対。

上巻だけで450Pもある。しかも新刊サイズで。
しかも途中からいろんな女としまくるばかりでかるく斜め読みになってしまう。

イサクが恋した鏡子というお嬢様。
これと別れたところで上巻は終わり。
もともと何も持っていない男だから未練がないし、気分の上下がない。
それがカッコいい、みたいに本では書いている。

でも、それはあまり羨ましくない。

続く

『誰も書けなかった国会議員の話』~川田龍平~

2010年10月23日 14時26分43秒 | レビュー『社会・経済・政治問題』


内容は予想したとおり。
政治の世界の面倒くさいしがらみや「聞くんじゃなかった。。。」みたいな議員さんの意識レベルの低さ。
いつも思うのは、彼らも最初からそうではなく、システムからなされる風習に冒されてしまう。。。
そして腐敗していく。

でも、その話よりもどちらかというと川田君が何故国会議員になったのか?が興味があった。
ご存知の通り薬害エイズ問題で実名を出して国を提訴した人。
その勇気は賞賛したいし、結果国から勝ち得たものは大きい。
彼のような人がいなければ日本の薬事行政は腐ったままだろう。

でも、それでもすごい勇気。
でも、その生い立ちから成長の過程を読んでいると実に興味深い。

正直高校生までは完全に腐っている。常に斜に構える。
でも、この国を何とかしたい、という思いで自ら立ち直り、前向きに時間を捉えることができるようになる。これは大きなパラダイム転換。
でも、それでも「残された時間でなにができるか?」という発想。

しかし、結婚を意識した女性に出会い、かれの気持ちが大きく変わる。
「残された時間」ではなく「生き続けたい」と。
さらっと書いているけど、すごいことだと思う。
そして結婚。
免疫反応は好調。発病もする気配なく健康な毎日。
病は気から、をまさに体現してる。

彼のように意思のある政治家がもっと自由に活動できる政治システムになればいいのにな、と思う。政党政治の限界を皆感じているはず。
無所属メインで、個人の政治家が活動しやすい世界になればまたかわるんだろう。

『日本の持続的成長企業』~野中郁次郎、リクルート~

2010年10月21日 12時25分57秒 | レビュー『人事制度』


最近モリカワの中で旬な野中先生とリクルート組織行動研究所の共著。
依然読んだ「最も賞賛すべき組織」みたいな本に近い。気付きも近いしね。

本書では日本で永続的に成長を続けている組織にフォーカスを当て、そこにある共通の「なにか」をあぶりだす。
そして当たり前だが会社は組織なので環境変化によってどう組織に変化を加えているか。
そしてその組織を構成する社員育成に自然と話しが集中している。

大事な能力は3つ。
■実行・変革力
■知の総出力
■ビジョン共有力

これをテーマにいろいろ掘り下げているのだが、正直耳が痛い。殆どの仕事が人事の仕事であり、マネージャーの仕事だから。
もちろん人事は決して主役じゃないけれど、組織を動かすにあたっては人事の存在は無視できない。

現場がもっていないさまざまな知識や手法をもちいて、人材育成のフレームワークを作り出さないといけない。
もちろん実際人を育成するのは現場のマネージャーだが、その仕組みを作り、ロールアウトし、検証し、改善する。
そのすべてに人事は絡まないといけないとモリカワは思っています。

よく成果主義の人事制度があかんとか、いや、終身雇用があかんとか言われますが、正直会社にマッチしていればどっちでもいいと思う。
問題なのはその制度を全員がその目的を理解し共有しているか?これがなければどんなにすばらしい制度も骨抜きになる。
だって100点満点の制度なんてないし、実際納得し働くことにこそ意味がある。
そこに人事もマネージャーもパワーを掛けないといけない。
評価のために評価しているのではない。育成のために評価がある。
こう考えることができているマネージャーは本当に少ない。

それと、印象的なのはやはり『長期的視野』と『ビジョン・理念の共有』
短期的にはPLに傷がついてでもしなければいけないことはしないといけない、とこの数年本当に痛感。
そして理念についても、要は行動規範になりうるものでなければ意味がない。

こういう行動がVALUEなのだ、の定義ができていればそれがそのまま評価制度に繋がって一体感が生まれる。
評価のためだけにものさしを作っても意味がないし、組織とって何がVALUABLEなのか?を突き詰めないといけない。

事例自体はすごく分かりやすいのでさくさく読めます。
併せて「世界でもっとも賞賛される人事」とか
http://blog.goo.ne.jp/curry_morimori/e/f04c291d8fff962d9d1998f759f58f70

金井先生の本など
http://blog.goo.ne.jp/curry_morimori/e/19a68a003c8587828d67f8ec4ca68368

も併せて読むと理解が深まると思います。

【水曜日やのに】休日

2010年10月20日 21時44分13秒 | 人事の日記
モリカワです。

水曜日だというのにおもいっきしお休みを頂いております。
そして終日子供の相手をしておりました。
「それって休みなん?」と心配してくれるあなた。

間違いなくモリカワに気があります。はい、すいません。

平日だったので自転車で京都市立動物園に行ってきました。
果たして何回目?結構行っています。
園内はそないに広くないし、遊具もかなりへぼい。
観覧車なんててっぺんから飛び降りても捻挫ですみそう。

でも、ここはふれあいコーナーがあり、今日の目的はそこに集約されていました。
ウサギやかめ、ヤギ、羊、ロバなど触りたい放題。(セクキャバではない)



わが娘も遠慮なく触りまくっていました。あまり怖くないみたいね。

昨日は仕事をそそくさと終わらせ、前の上司と飲みにいっていました。(退職してる)
おばちゃんなのですが、かなり影響を受けた人。いい意味で彼女に健全な対抗心を燃やし続けたことで壁をぶち破った記憶があります。

上場企業の決算のように四半期ごとにあっていますが次は年末か?

さ、明日からは仕事です。

ちゃんと朝活も続いていますよ。おかげで5時半おきが定着しました。

『ルパンの消息』~横山秀夫~

2010年10月18日 23時56分26秒 | レビュー~小説・エッセイ~


600ページ分くらいあるボリュームだが一気に読んでしまいました。
作者の「読み手にGがかかる作品をつくりたい」という気合の通り、ドライブが一気にかかりました。

横山さん得意の警察物。
不良3人組がたてたテストの問題用紙盗む作戦「ルパン作戦」とグラマーと呼ばれるグラマーな女性教師の自殺事件、そして3億円強奪事件。
これが思わぬところで絡んでいる。
そもそも女性教師自殺事件は殺人だとしても時効まであと1日。その中でたれ込みがあり、事件が展開する。

もちろん謎解きも面白い。
正直全く思いつかない。
金田一ですらまれになぞを解いてしまうモリカワですが、同じ物証を得ているのにも関わらず全く真相に近づけない腹立たしさ。

しかし、その取調べや捜査の中でよみがえる15年の月日と人間くささが退屈させない。
過去と現在を上手に交差させながら話を進めるのはこういう手の本では良くあるが、中だるみせずに一気に後半に突入するあたりがにくい。

そして本当に最後の最後での急展開。
真相を全員が諦めないからこそ真実に迫ることができる。

警察物によくある本庁と所轄のいざこざなんてものはなく、一体感があるのもいいのかも。

おもしろかったです。

『沈黙のアスリート』~吉田直樹~

2010年10月17日 23時17分19秒 | レビュー~小説・エッセイ~


アマチュア陸上会を舞台にした殺人事件。
マラソンって基本アマチュアなのよね。プロ化はされていない。
みんな実業団に入っている。
高橋尚子は特別だったが、原則そう。

でも、求められるものは過酷だ。
マラソンランナーの調整はすごく大変で、1レースに出るために3ヶ月かけて調整しているらしい。

おおっと、レビューになっていないが、正直内容はそこそこ面白い。
でも、素人が探偵気取りで謎解きをしていくのはちょっと違和感。
仕事しろよ、みたいな。

主人公は昔マラソンランナーとしてすごかった野口という男。
でも30歳をこえ、正直今は人生そのものがさえていない。

その野口がある実業団の女子部の監督をし始めてから一気に輝きだす、みたいな。

謎解きよりも、出てくるランナーの意地とプライドが丁寧に描写されていてそっちに好感が持てる。
アスリートとしての誇りを感じるあたりが良い。
基本フィクションなのに、ごく一部のランナーだけが実名(Qちゃんや有森裕子)なのは敬意を表しているのかしら。

全体的にすこしまどろっこしいし、最終的にはあまり爽快感がない。というかハッピーエンドに感じない。

すこし残念。

テニスもテニスで食えるプロはごくわずか。
JOPで50位に入っても食えない。
すごく狭い門なのだ。

今日一緒に練習していた○ロセかてそう。
JOPツアー回って100位以内に入っているのに仕事持っている。
競技人口は恐ろしく多いのにね。

松岡修三にはそっちほうめんでも頑張って欲しい。

『サラリーマンは二度破産する』~藤川太~

2010年10月08日 22時51分06秒 | レビュー『人間科学』


「そんな怖いこといわないでーー」といいたくなるタイトル。
これも数字の魔術か?http://blog.goo.ne.jp/curry_morimori/e/cc960676b94661d7693993215f692ea4

でも、一度もいやだな、と思う。
読んでみると要はいかに将来のことを考えずに浪費しているか、という話。
だからおさえるとこ押さえて着実に将来に向けて貯蓄しようぜ。みたいな。


以前生命保険を森川見直した時、この本と同じようにライフプランを考えました。
何年後に子供が何歳になって、自分達が何歳になって、どんあイベント(住宅購入や車購入、私立高校に入れる、とか)があってそのときお金がどれくらい必要か、みたいな。

その時はその備えとしての保険の加入が目的だったので(というか貯蓄目的の保険加入)自分の収入がどうなっているかはあまり真剣に考えていなかったような。。。

でも、収入ー生活固定費=やりくり費

と考えると収入が大きいほどいいし、固定費が低いほど良い。

正直こうやってお金貯めよう、というよりも早くもう一段出世しよう、という気持ちが強くなりました。

「7割は課長にすらなれません」

という本があったが、部長になれるのは何割なんだろうか??

書いてはることはいかにも正論。でも、結構導入しやすいが、でも、最初のライフプランを作るところが結構ハードルかもね。

『誰か』~宮部みゆき~

2010年10月07日 12時00分00秒 | レビュー~小説・エッセイ~


なーーんか一回読んだことあるようなないような。。。
そんなデジャブを感じながら読んでいました。

今多コンツェルンの広報にいる杉村。
創業者の妾の娘と結婚し、いわゆる逆珠。
そんな杉村のところに「事故死した父親の自伝を書きたい」という姉妹の依頼があり、しかも義父が絡んでいるから断れるわけない。みたいな。

でも、父親がしんだ事故がなんと自転車での衝突による死亡事故。
その犯人は子供っぽい。というところから調査がスタート。
本とは本を取材が結局は犯人探しもしてしまうあたりは小説やわ。
そないに探偵気取る人間おらんちゅーねん。

で、この杉村さんは結構おせっかいが過ぎる。
実はそんな調査をしている一方で姉妹の妹は姉の婚約者と影でできていた。
でそれをうっすらと姉も気づいている。

でも、それをあからさまにばらしてしまう杉村。
その時言われた台詞が、これ。


「別にそこまで調べてくれって頼んでいない。杉村さんはいいよね、幸せで。お金もあって裕福だし、将来も安定しているし。そんな人に私の気持ちはわからない。」

これを2人に言われる。
ということはやっぱりやりすぎなんだと思う。
物語が杉村中心に進むから彼が幸せならハッピーエンドのはずが、なんかこの件があって杉村が幸せでもハッピーな気持ちにならないのは面白い。

当事者にしかわからない幸せと不幸の境界線がある。
それを彼はわかっていない。


ちなみにデジャブだったのは同じ宮部みゆきの本で杉村が主人公のシリーズをかなり昔に読んだからでした。はい。