はっきり言って怖い。
先日読んだ『名ばかり大学生』に引き続き教育関連問題の本を借りていましたがかなり教育格差による社会的格差の問題は根深い。
名ばかり大学生でも論じられていたが、親の収入によって受けることが出来る教育に格差がでる。これは紛れもない事実。
そしてそこからさらにどうなるか。
格差があるだけならまだしも、どんどん拡大していく。
つまり、勉強ができない子供達はものすごい比率で高校を中退していく。
中退していくほとんどの子供達は分数の足し算ができない。つまり小学校3年生くらいから完全に学力が停止している。
小学校、中学校はもちろん義務教育だから国の指導要領にのっとって、誰かが落ちこぼれようがなんだろうが授業をする。
わからないからおもんない。
でも、なぜか中学を卒業してしまう。
その先が問題だ。
高校に行ってもわからんもんはわからん。もちろんそこで難しい授業をするわけでもないがなにしろ小3の学力しかない。
だから辞めてしまう。
問題は学力だけではない。
心の躾にも大きな格差ができている。
親の収入が低い家庭だと愛情のこもった扱いをうけていないことが多い。
ご飯もまともに食べれない。
躾もされない。
こちろん新聞や本なんて読むわけがない。
どうなるか。
歯磨きしないから歯が解けている子供。
風呂に入れない。ご飯をこぼさず食べれない。
掃除が出来ない。片づけが出来ない。
つまり人間らしい営みができない子供が出来上がる。
子供のときにできなかったものが大きくなってできるわけがない。
そして大人になり、若くして性交渉を持ち妊娠出産。
十代の母親の出来上がり。
シングルマザーなのに産んでしまう。それは自分の存在意義を示したいからだというが、でも、結果更に生活は苦しくなる。
もちろん躾なんてできない。。。。
本当に恐ろしい連鎖を描いている。
そしてその連鎖を停める手立ては描いていない。
でも、どこかのタイミングで莫大な予算をつぎ込んで貧困層の救出に乗り出さないといけないのでは。でないと連鎖が止まらない。
貧しいことは選択できないこと、と登場していた女の子が言っていたが本当にそうだと思う。全てにおいて選択肢がない。良くない方向に行かざるを得ない。
でも、止めるべき連鎖の対象はやっぱり親だろうな。。。
「ハートキャッチプリキュア」の最後の方で、
父親を殺されたキュアムーンライト(画像右)が憎しみに任せて敵のデューンに向かおうとしたときに涙ながらに訴えたキュアブロッサム(画像左)。
「憎しみで戦ったらきっと負けてしまいます。憎しみや悲しみの連鎖は誰かが歯を食いしばって止めなければいけないんです。」
14歳の女の子の台詞とは思えないが、しかし、連鎖はどこかで歯を食いしばって止めないといけないのだ。
もちろん本人達にも責任はあると思うが、社会の(というか、福祉と教育の)の仕組みによって弱者を最低限のレベルまで引き上げることができていない社会にも問題があるのだし。
そういうとこに税金使えばいいのにね。
私事ですが本当にしっかりと教育をしてくれた両親には感謝しないといけないし、自分の娘についても自分がしっかりしないといけないな、と。
4月から幼稚園ですが、受験も視野に入れないといけないかもね。