AM4:00
カリカリカリ…
カリカリカリ…
爪が擦れる音で目が覚めた。
といっても目を開けるわけでなく、音に耳を澄ませた。
カリカリカリ…
カリカリカリ…
やはり爪が擦れる音がする。
足元に少しの重みがある。
私の足を枕にして寝るのは蘭丸しかいないのでそこに蘭丸を確認する事ができた。
という事は、音の原因は紫衣だろうと推測できる。
しかし何をしているのかは分からない。
おおかたオモチャを転がして遊んでいるのだろうと思っていたのだが、
ずっと同じ方向から音が聞こえる。
そのうちカリカリカリという音がカシャカシャカシャに変わった。
ナイロンの音だ。
と思ったらすぐに走り回る音に変化した。
さすがに何してるのかと起きて電気をつけると…
資材入れてる引き出し開けて中からリアルファー取り出し遊んでるーー!!!
え、何で?
何で引き出し開けれるの?
うん、確かにこの引き出しは軽い。
軽いけど開けるときにちょっとだけ持ち上げて引っ張るタイプなのよ。
いつの間に開けれるようになったの?
何で中にファー入れてるの分かったの?
猫どんだけ鼻いいの。
元々自分用に置いてたファーなので売り物にはしないけどやめておくれ。
ファーを片付け引き出しを閉めて電気を消して「紫衣ちゃん寝るよ」
しかし、またすぐに
カリカリカリ…
カリカリカリ…
カチャカチャ…
カサカサカサ…
ダダダダッ!
あーもう、また開けた。
うん、そうなるって分かってた。
分かってたけど。
フェイクファーには見向きもしないのに。
何故隠してるリアルファーの場所分かるの。
仕舞いには蘭丸も参戦。
やーめーてー。
蘭丸はまだ自分では開けれないっぽい。
ドアを開けたりするのも紫衣が先だった。
覚えなくていいから。
ね?
一番下の引き出しに入れてたのがまずったかな。
という訳でリアルファーは一番上の引き出しに移動。
写真を後で見て笑ってしまった。
蘭ちゃんめっちゃ首伸ばしてる(笑)
この後も諦めず引き出しを開ける紫衣。
でもファーは移動してそこにはない。
それでも引き出しの中を探しまくる紫衣。
あのね、紫衣ちゃん。
4時なのよ。
起床時間まで2時間もあるのよ。
眠いのよ。
諦めて寝よ?
という私の願いは聞き入れてもらえなかったので
蘭丸と一緒に別の部屋に移動してもらいました。
私が起きるまで。
はい、おやすみ!
今まで引き出し開けるなんてしなかったのに。
どこで覚えたのー?
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